【越境EC】半数以上が物流委託サービスを利用、72.4%が選定時に「料金やサービスのカスタマイズ性」を重視
ショッピージャパン株式会社(本社:東京都港区 URL:https://shopee.jp/)は、2022年9月9日~10日の期間で、越境EC事業の経験者110名に対し、越境ECの物流に関する実態調査を実施した。
越境ECにあたって93.6%が物流に対する課題意識あり
「Q1.越境ECを行うにあたり、物流に対して課題意識はありましたか」(n=110)と質問したところ、「非常にあった」が36.3%、「ややあった」が57.3%で、計93.6%にのぼった。
一方、「全くなかった」は0.0%、「あまりなかった」は6.4%で、越境EC開始にあたって、ほとんどの人が物流に関連する課題を感じていたことがわかる。
実際に着手して95.5%が物流に対する課題を実感
「Q2.実際に越境ECに着手した際、物流に対する課題を感じましたか」(n=110)と聞いたところ、「非常に感じた」が40.0%、「やや感じた」が55.5%という結果になった。
これらを合計すると95.5%となり、実際に越境ECに着手した際、物流に対する課題を感じた人の割合は、事前に課題を感じていた人の割合よりも微増していることがわかる。
物流に対する課題、「通関手続きの手間」が61.0%で最多
Q2で「非常に感じた」「やや感じた」と回答した人を対象に、「Q3.実際にどのような越境ECの物流に対する課題を感じましたか(複数回答)」(n=105)と尋ねた。
その結果、「通関手続きの手間(61.0%)」「返品対応の難しさ(53.3%)」「配送コストの高さ(49.5%)」が特に高い回答割合を占めた。
「物流コストの急上昇」「事故や災害時等、緊急時の対応」なども
Q3で「わからない/答えられない」以外を回答した人に、「Q4.Q3で回答した以外に、越境ECの物流に対して感じた課題があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=105)と質問したところ、以下のような回答が得られた。
<自由回答・一部抜粋>
・53歳:物流コストの急上昇。
・40歳:事故や災害時等、緊急時の対応。
・45歳:ちゃんと届くか不安。
・40歳:ノウハウが不足していたこと。
・27歳:言葉の壁。
・56歳:全てが手探り状態です。
課題解決の方法、「フルフィルメントサービスの活用」が過半数
Q2で「非常に感じた」「やや感じた」と回答した人に、「Q5.どのようにして越境ECの物流課題を解決しましたか(複数回答)」(n=105)と聞いたところ、「フルフィルメントサービスの活用」が54.3%、「商品、輸送費、関税を含んだオールインワン価格の設定」が48.6%、「物流委託サービスの活用」が43.8%という結果となった。
越境ECの物流オペレーションを、52.7%が「他社への物流委託」で構築
さらに「Q6.越境ECの物流のオペレーションをどのように構築しましたか」(n=110)と尋ねたところ、「他社への物流委託(52.7%)」「自社からの直接配送(41.8%)」が高い回答割合を占めた。
7割超が「料金やサービスのカスタマイズ性」を重視
Q6で「他社への物流委託」と回答した人に、「Q7.物流委託先を選ぶ際に重視したポイントを教えてください。(複数回答)」(n=58)と質問したところ、「料金やサービスのカスタマイズ性」が72.4%、「初期費用などの固定費の安さ」が51.7%、「運用開始までのスピード」が48.3%を占めた。
物流委託を行う9割が現地での物流をリアルタイムに把握
Q6で「他社への物流委託」と回答した人に、「Q9.現地での物流の動きはリアルタイムに把握ができていましたか」(n=58)と質問したところ、「非常に可視化されていた」が31.1%、「やや可視化されていた」が58.6%という結果になった。
他社に物流委託を行っている約9割が、現地での物流をリアルタイムで把握できていたと感じているようだ。
近年、世界全体で急速に拡大する越境ECに注目が集まっている。一方で、本格的な越境ECを行うにあたってはクリアしなければならない課題が多々あり、ハードルが高いと感じている人も少なくないだろう。
本調査結果から、越境ECに着手したほとんどの事業者が物流にまつわる課題を実感したものの、そのほとんどは物流委託サービスを活用することで解決できたことが明らかになった。専門の知見とノウハウを持つ企業のサポートを受けることで、越境ECのハードルは大幅に下がると言えそうだ。