テンプレ利用可能!ECサイトのためのカスタマーサポートメールの作り方
ECサイトにおいてお客様とのやりとりの基本的な手段となるカスタマーサポートメール対応は、お客様対応における中心的な業務とも言えるでしょう。そんなメール対応において、どのようなことが重要なのでしょうか。
本記事では、すぐに使えるカスタマーサポートのあらゆる状況での例文やメール作成時のポイント、メール対応時の基本事項について一から解説していきます。
ECのカスタマーサポートにおけるメール対応の重要性
ECの運営において、お客様との主なコミュニケーション手段はメールであることが多いでしょう。直接お客様と顔を合わせる実店舗などとは異なり、メールでの文章が与える印象がそのままお客様にとっての会社や商品への印象になり得るため、お客様に寄り添った丁寧な対応を心がける必要があります。
不適切な対応をとると、クレームにつながったり、トラブルが発生する元となりますが、きちんと対応を行うことで会社へのイメージがアップしたり、お客様の購入意欲につなげられる可能性も高まるため厳かにできない重要な対応です。
ECカスタマーサポートにおけるメール作成に必要な要素
件名
件名にはメールの要件を簡潔に記載します。
例【企業またはサービス名】◯◯に関するお問い合わせについて
件名だけで何に関するメールであるかを一目でわかるようにすることが良いでしょう。また、件名が空のままだと、迷惑メールに振り分けられてしまうこともあるため注意が必要です。
本文
ビジネスメールの基本的な構成には、宛名・挨拶・名乗り・要旨・詳細・結び・署名の7つの要素が含まれます。
宛名
「◯◯様」というように、本文中にも宛名を書きます。
挨拶
「お世話になっております。」「この度はお問合せいただきありがとうございます。」など、お問い合わせやご意見をいただいたことに対して感謝を述べます。
名乗り
会社の正式名称と所属部署、対応者の名前を書きます。
要旨
お客様からのお問い合わせ内容を簡潔に書きます。
詳細
お問い合わせに対する回答を簡潔に書きます。
結び
「今後ともよろしくお願いします。」というような締めの文章を記載します。
署名
署名には「企業名」「部署名」「名前」「住所」「電話番号(お問い合わせ窓口など)」「メールアドレス」「Webサイト」を記載します。署名はメールアプリを開いた時に自動的に明記されるように設定しておくと良いでしょう。
このような7つの型に沿ってメールの本文を作成することがビジネスメールの基本です。どのように作成したら良いのかわからないという方は、まずは型に沿って内容を考えましょう。
すぐ使える!ECカスタマーサポートのメール例文
ここからは、ECサイトのカスタマーサポートを例に、実際の対応状況に沿ったメールの例文を紹介します。
商品・サービスに対する問い合わせや質問への返答
サービスに対する問い合わせや質問には、件名に「何の問い合わせに対する回答か」を明記し、お客様の問題や求めていることを汲み取って回答するようにしましょう。
例文
〇〇様
大変お世話になっております。
株式会社〇〇 カスタマーサポート部門の〇〇と申します。
この度はお問い合わせいただき、誠にありがとうございます。
〇〇(日付)にお問い合わせいただきました〇〇の件について、回答させていただきます。
【回答内容】
他にも何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合せください。
今後とも〇〇をよろしくお願いいたします。
クレームや苦情への返答
クレームや苦情に対する返答には、丁寧かつ迅速な対応が求められます。問題が発生した要因と今後の対応についても記載するようにしましょう。また、無機質だとさらなるクレームにつながる可能性があるので誠意を持って対応する必要があります。
例文
〇〇様
大変お世話になっております。
株式会社〇〇 カスタマーサポート部門の〇〇と申します。
この度は〇〇についてご不便をおかけし、心より深くお詫び申し上げます。
【クレームの発生要因や状況説明】
今後はこのようなことがないよう、【対策】を徹底し、再発防止に努めて参ります。
メールにて恐縮ですが、取り急ぎお詫びとご連絡を申し上げます。
今後とも株式会社〇〇・〇〇サービスをよろしくお願い申し上げます。
一次回答するとき
すぐに返信ができず一次回答するときは、「すぐに返信できない旨」と「いつ頃返信できるか」の2点を記載しましょう。
例文
〇〇様
大変お世話になっております。
株式会社〇〇 カスタマーサポート部門の〇〇と申します。
この度は〇〇の件についてお問い合わせいただき、誠にありがとうございます。
本件については社内にて確認し、本日より◯営業日以内に改めてご連絡させていただきます。
お時間をいただき大変申し訳ございませんが、今しばらくお待ちいただけますと幸いです。
何卒よろしくお願い致します。
サービス改善や要望への返答
サービス改善や要望に対しては、「商品・サービスを利用していただいたこと/意見をいただいたことに対する感謝」や「今後の具体的な行動」を述べるようにしましょう。
例文
〇〇様
大変お世話になっております。
株式会社〇〇 カスタマーサポート部門の〇〇と申します。
この度は〇〇についてのご要望をいただき、誠にありがとうございます。
〇〇様から頂戴いたしましたご要望は関連部署に共有し、今後の開発の参考にさせていただきます。
他にも何かお気づきな点がございましたら、ぜひお伺いできますと幸いです。
今後とも〇〇をよろしくお願いいたします。
お礼に対する返答
お客様からのお礼に対する返信では、謙遜しすぎずに、しっかりと感謝の意が伝わるように書きましょう。
例文
〇〇様
大変お世話になっております。
株式会社〇〇 カスタマーサポート部門の〇〇と申します。
この度は嬉しいお言葉をいただき、感謝申し上げます。
今後もより良いサービスをお届けできるよう努めて参ります。
変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。
ECカスタマーサポートにおけるメール対応の基本
専門用語は用いない
お客様の問い合わせへの回答には、専門用語や難しく一般的でない言葉は使わないようにしましょう。内容を理解してもらえなかったり、不快な思いをさせてしまう可能性があります。社内での使用に慣れてしまっている言葉などもあるかもしれないので、複数の人に確認してもらうなどしながら、誰もが理解できるような言葉でメールを作成するようにしましょう。
例:CS→カスタマーサービス、FAQ→よくある質問
問い合わせ内容を明記する
問い合わせに対して返信するときには必ず、件名や本文に問い合わせの内容を明記しましょう。お客様からのメール文章をそのまま引用しても問題ありません。
問い合わせ内容の記載がないと、返答までに時間が空いてしまったときなどに何に対するメールなのかわからなくなる可能性があります。メールでのやりとりが続く際も、引用などを用いて会話の履歴を確認できる方がお互いにとってわかりやすくなるでしょう。
すぐに回答できない時は一次回答をする
お客様からの問い合わせの中には、検討や相談が必要であったりと、すぐには明確な回答ができないこともあるかと思います。そのようなときには答えが出てから返信するのではなく、ひとまず一次回答を送るようにしましょう。
連絡が遅いとお客様を不安にさせてしまい、再度連絡が来るかもしれません。一次回答をするときは、回答に時間を要する理由や返信できる目安の日時などを明記しておけば、お客様の不安感を減らすことができるでしょう。
ポジティブ・ライティング
お客様からのお問い合わせに返信するときは、たとえお詫びの内容であったとしても、なるべくポジティブな言葉で表現する方が良いでしょう。
「申し訳ありません」と謝罪するだけではなく、ご意見をくれたことに対して感謝の意を述べるなど、ちょっとした工夫をするだけで印象が大きく変わります。メールは相手の顔が見えない間接的なコミュニケーションなので、文字でのやりとりがそのまま会社や商品への印象を作ってしまいます。会社にポジティブな印象を抱いてもらうためにも、ちょっとした言葉遣いやお詫びの際にも親身な対応を心がけましょう。
メール対応を効率化する機能
膨大な数の問い合わせを効率よく捌くためにも、以下の機能を積極的に使うことをおすすめします。
自動返信機能を使用する
自動返信は注文完了・入金完了といった商品が購入されてお客様に届くまでの過程においてよく使われると思いますが、カスタマーサポートで対応する際にも活用することができます。例えば、お客様から問い合わせを受けた際に、「問い合わせを受け付けました」という旨の自動返信メールがあれば、お客様はメールが会社に届いているということを確認することができます。
テンプレを活用する
メール返信の負担を軽減するためにはあらかじめテンプレを作成しておくことが効果的です。状況に応じたテンプレートを選択し、細かい内容を変更すれば一から文章を作成するよりも時間も手間も省くことができます。次回以降の似たようなメールへの対応も楽に行えるようになるでしょう。ただし、テンプレートをそのまま送ってしまうとお客様にあまり良い印象を抱かれないので、オリジナルの文章やホスピタリティーを感じられるような表現を付け加えるようにしましょう。
まとめ
これまで、カスタマサポートにおけるメール対応の重要性や例文、メール作成時の基本やポイントをお伝えしてきました。ECサイトにおいてメールはお客様の会社への印象を左右する重要なコミュニケーション手段となります。些細な文面にも工夫することで、他社との差別化がはかれたり、自社らしさを表現することも可能です。この記事での作成ポイントを参考に、お客様に良い印象を抱いてもらえるようなメール対応を心がけましょう。