トランスコスモス、「5A診断」をニッセンに提供 顧客ニーズを可視化し戦略構築に活用

ECのミカタ編集部

トランスコスモス、ニッセンに“5A診断”サービスを提供

トランスコスモス株式会社(以下:トランスコスモス)は、提供している「5A診断」サービスを、株式会社ニッセンホールディングス(以下:ニッセン)に提供した。

2019年から「5A診断」を利用

「5A」とは、アメリカの経営学者フィリップ・コトラー氏が自身の著書「コトラーのマーケティング4.0/5.0」で提唱している新たなマーケティング概念である。

トランスコスモスは「5A」のオリジナル測定尺度を使用したサービスを国内で唯一、提供することが可能となっている。さらに、2022年にはCX診断を加えてサービスを「5A Loyalty診断」とし、ロイヤルティマーケティング戦略を拡張した。

ニッセンは2018年に発表した経営方針で、「ゼロベースで経営全体の「選択と集中」を推進し、早期黒字化を実現する」としており、2019年から「5A診断」を利用した戦略立案を開始。

自社と競合の強み・弱みを評価するとともに、顧客が重要視しているニーズを可視化し、戦略構築につなげてきた。その後、継続して戦略構築に活用し、顧客体験の改善や長期的なロイヤルティを獲得できるよう取り組み続けてきた経緯がある。

顧客体験の改善を最重要事項に位置づける

顧客体験の改善を最重要事項に位置づける

「5A診断」による顧客中心のロイヤルティ・マーケティングを展開し、2022年には業績をV字回復。ニッセンは今後も売上至上主義ではなく、ロイヤルティ重視のマーケティングで顧客との長期にわたる関係を大切にして事業拡大に努めていくとしている。

ニッセン担当者はこの結果について、以下のようにコメントしている。

「5A診断の結果、ニッセンが市場に存在し続けるためには、お客様が他者に推奨したくなるようなブランド作りと徹底したお客様志向による顧客体験の改善が必要であると再認識をし、その後の経営ビジョンの見直し、マーケティング施策や組織作りに反映をしております。施策のすべてが成果を生んでいるわけではありませんが、VOC活用によるCX改善を通販事業における最重要行為と位置付け、全社一丸となって進めています。今後も本質をぶらすことの無いように、引き続きロイヤルティマーケティングの実践に取り組んでまいります」

トランスコスモスは1966年の創業以来、優れた「人」と最新の「技術力」を融合し、より価値の高いサービスを提供することで、企業の競争力強化に努めてきた。そして、ニッセンは「5A診断」に沿った自社と競合の強み・弱みを評価し戦略を構築することで、顧客の長期的なロイヤルティの獲得が実現した。ネットを通して購買するからこそ、顧客体験の向上はこれからもより重要になっていくだろう。今後どのような施策が展開されるのか、動向に注目だ。

ECのミカタ通信23号はこちらから


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事