Tmall(天猫)、500以上のブランドが新製品を約20億円以上販売

ECのミカタ編集部

アリババグループ(以下「アリババ」または「同社」)は、中国のZ世代消費者が同社のTmall(天猫、Tモール)において新しいニッチ商品の消費を促進していることが、同プラットフォームから収集した豊富なデータにて明らかになったと発表した。

中国人口約15%のZ世代、Tmall 平均より20%高い支出

アリババグループは、4月14日、中国のZ世代消費者が同社のTmall(天猫、Tモール)において新しいニッチ商品の消費を促進していることが、同プラットフォームから収集した豊富なデータにて明らかになったと発表した。

同社によれば、1996年から2010年に生まれたZ世代の消費者は、中国の人口の約15%しか占めていないが、ニッチ市場における平均年間支出は、Tmall全体の平均よりも20%高くなっているという。

多くのブランドがTmallで新製品販売に成功

多くのブランドがTmallで新製品販売に成功中国のPop Martのコレクターズ・トイはTmallで1000万元(約2億円)以上の売上達成(写真出典:アリババ・グループ)

また多くのブランドがトレンドを発見し、新製品を中国市場で成功させるための販売戦略を試すために、Tmallの消費者インサイトを活用しているとのことだ。中国の玩具ブランドであるPOP MARTはその一例であり、同社はTmallの消費者インサイトを活用することで、コレクターズ・トイに対する関心の高まりに乗じ、新製品発売を成功させたとしている。

POP MARTは、Tmallのマーケティングチャネルである「スーパーブランドデー」を活用し、昨年夏にディズニー/ピクサー「トイ・ストーリー」のバズ・ライトイヤーコレクションを発売した際、顧客の事前予約数に基づいて需要を予測し、十分な在庫を確保することにより、1000万元(約2億円)を超える売上を達成しているとのことだ。

500以上のブランドが新製品を約20億円以上販売

公表に際して各キーパーソンは次のように述べている。

タオバオとTmallのマーケティング部長である韓雯斐氏

「新製品の購入者が若年化している傾向が見られます。若者は新しいライフスタイルを求めており、支出額も多いです」

POP MARTのカスタマー・オペレーション担当最高責任者である周淑英氏

「中国のEコマースプラットフォームの中でも、消費者の興味や関心をオンライン販売につなげるのに常に最も効果的なのは、Tmallです」

Tmallは、ブランドが新製品発売日を調整し、Z世代の消費者に成功裏に訴求できるよう、消費者インサイトやマーケティング支援策を提供してきた。Tmallによると、2022年には、500以上のブランドが新製品販売において1億元(約20億円)以上を売り上げ、50000以上の新製品が100万元(約2000万円)を超える流通取引総額(GMV)を達成している。

また、Tmallにおける2022年の新製品数は、調理済み食品やペットケアといった分野で最も著しい増加が見られ、全体では前年比137%増だった。このような旺盛な新製品への需要は、ブランドが中国のZ世代のニッチな消費トレンドに乗るよい機会だと述べている。

コロナ禍を経ても、巨大な人口を抱えつつ世界有数のGDPを誇る同国の消費市場は健在のようだ。特にEC先進国である中国は、コロナ禍においてさらにその活用が進んでいる。活気あふれるEC市場において同社は、Z世代と各ショップの出会いの場を創出し、販売の面でも大きな成果を上げていることが、今回の公表からも高らかに示されたと言えそうだ。


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