24時間365日対応のコールセンター代行サービスの選び方は?代行会社を徹底比較
顧客ニーズの多様化が進む今、「都合のよいタイミングで問い合わせたい」という考え方をもつ消費者は少なくありません。そこで注目を集めているのが、24時間365日対応のコールセンター受付代行サービスです。本記事では、24時間365日対応のコールセンター代行サービスのメリット・デメリットや、具体的な代行サービスを詳しく紹介します。
24時間365日対応のコールセンター受付代行サービスとは
24時間365日対応のコールセンター受付代行サービスは、深夜や早朝、休日などの営業時間外でも自社の代わりにコールセンター業務をおこなってくれるサービスです。商品の受注や予約の対応、修理・メンテナンスなどの障害窓口、機械トラブルの問い合わせ対応、カスタマーサポートなど、依頼できる内容は多岐にわたります。
コールセンター業務の担当者の確保や育成は簡単なものではなく、24時間365日対応するとなればさらにハードルはあがるでしょう。しかし、コールセンター受付代行サービスを利用することで、自社のスタッフを稼働させることなく営業時間外の顧客対応が可能になります。
24時間体制の電話対応が求められる業種とは
すべての業種で24時間体制の電話対応が必要かといえば、そうではありません。基本的に「緊急性の高い状況になる業種」であれば24時間体制を整えておくのが望ましいと考えられます。
以下で代表的な業種を6つ紹介します。
業種1.不動産管理・販売業
不動産管理・販売業では、新規の顧客や物件を購入予定の顧客対応だけでなく、入居中に生じる不具合への対応も重要な業務です。たとえば水漏れや鍵のトラブル、エレベーターの不具合など、早急な対応が必要なケースもあり、24時間365日いつでも入居者が安心して連絡できる体制を整えておくことが望ましいです。
業種2.水道工事会社
水道工事会社における24時間体制の電話対応では、おもに水回りのトラブルに関する問い合わせの対応や、水道工事の申込受付、工事対応のスタッフへの連絡などをおこないます。深夜や早朝でも緊急対応できるように、24時間体制の電話対応を整えておきましょう。
業種3.システム保守/メンテナンス業
システム保守/メンテナンス業での電話対応は、機器障害への受付や、保守管理会社への取り次ぎなどの対応をおこないます。また、ビルやマンションなどの施設で24時間365日対応できる体制を整えておくと、夜間や早朝に生じたトラブルへの一次受付もスムーズになります。
業種4.通信販売業
テレビ通販やオンラインショッピングなどの通信販売業では、商品やサービスの注文受付や商品説明、返品対応などをおこないます。通信販売における顧客対応は企業やブランドイメージに直結するため、どの時間帯でも利用できる状態にしておくと顧客満足度の向上に役立ちます。
業種5.金融業
金融業では、銀行や保険などの契約・解約・契約中のサービスについての問い合わせに対応します。とくに保険会社では夜間に発生した自動車の事故対応やレッカー、ロードアシスト手配、ほかにも火災や地震など自然災害への電話サポートをおこないます。
業種6.葬儀関連業
葬儀関連業では、急な葬儀にも対応できるよう、24時間365日体制を整えておくことが望ましいです。また、葬儀の一次受付のほかにも葬儀に関する疑問や不安を解消し、顧客が安心して利用できるようなサポートが求められます。
コールセンター運営にかかる費用
コールセンター運営は、大きく「自社運営」と「代行サービスへの外注」のどちらからになりますが、24時間365日対応となれば運営コストも気になるところです。
ここでは、自社運営と代行サービスへの外注の2パターンにわけて、それぞれの費用目安を紹介します。
自社運営した場合の費用
まず、コールセンター運営に欠かせないのが以下の3つです。
●初期導入費(約30万円〜250万円)
●維持費(約3〜70万円)
●ライセンス料(年間50万円程度)
「初期導入費」は機材やシステムの導入、ネット・電話回線の工事費など、「維持費」は機材・システムの維持にかかる費用です。また、機材やシステムには契約のためのライセンス料も発生するため、こちらもコールセンターを運営するうえで欠かせないコストとして把握しておかなければなりません。
人件費はオペレーターの人数やスキルによって大きく異なるため、大規模なコールセンターになれば費用も高額になります。
外注した場合の費用
コールセンターを外注する場合、機材やシステムなどの導入が不要なため、初期費用を比較的おさえられるのが特徴。代行サービスによって料金体系は異なりますが、自社にあうプランや規模を選ぶことで自社運営より低コストでの運営が可能になります。
コールセンター代行サービスの料金体系は、「月額固定」もしくは「従量課金型」のどちらかの料金体系を設定しているのが一般的です。
月額固定の場合は処理件数の上限ごとに毎月決まった金額を支払う料金体系で、費用相場は10万円〜30万円ほど。一方、従量課金型はコール数や対応時間で課金される料金体系で、1コール500〜1,000円程度となっています。
また、代行サービスの利用開始時には、初期費用(マニュアルや業務フロー作成、オペレーターの研修など)として約20〜50万円かかります。
24時間365日対応のコールセンター代行を利用するメリット・デメリット
24時間365日対応のコールセンター代行を利用するにあたり、メリットとデメリットの両方があることを知っておきましょう。
ここでは、24時間365日対応のコールセンター代行を利用するメリット・デメリットをそれぞれ詳しく紹介します。
コールセンター代行のメリット
まず、コールセンター代行を利用するメリットを3つ紹介します。
メリット1.コスト削減
自社でコールセンターを運営する場合、初期導入費用や維持費などが高額になることもめずらしくありません。コールセンター代行サービスなら、定額もしくは件数ごとに決まったコストのみでコールセンター運営ができるため、無駄な出費をおさえられます。
代行サービスによって費用が異なるとはいえ、自社で機械やシステムを用意したりスタッフを雇用・育成したりと、大きくコストがかかる部分の削減が可能になります。
メリット2.業務負担の軽減
コールセンター代行サービスを利用することで、ほかの業務と並行して顧客対応していた自社スタッフの業務負担を軽減できます。業務内容自体が難しいものではなくても、対応頻度が高ければ高いほどほかの業務を圧迫することになり、生産性が低下する可能性もゼロではありません。
しかし、代行サービスに顧客対応を任せると主業務に集中できるようになり、負担を減らしつつ業務効率アップを目指しやすくなります。
メリット3.コールセンターの品質向上
24時間365日コールセンターが稼働していることで、早朝や夜間しか連絡できない顧客への対応が可能になり、利便性が高まります。コールセンター代行サービスでは受電もれや二重対応の防止を徹底していたり、顧客に寄り添う対応を心がけたりと、自社ではカバーしきれない細かな配慮にも期待できるでしょう。
利便性の向上や高品質な対応は、企業やブランドに対する信頼度や顧客満足度アップにも有効です。
コールセンター代行のデメリット
次に、コールセンター代行を利用するデメリットを2つ紹介します。
デメリット1.社内にノウハウが溜まらない
社内スタッフが顧客対応をする場合、「どのシチュエーションに、どのような対応をするのがよい」というノウハウを培うことができます。しかし、コールセンター代行サービスを利用すると、社内スタッフで対応できる人材がいなくなるもしくは減少するため、ノウハウの蓄積が難しくなります。
将来的にコールセンター業務を内製化したいと考えるのであれば、マニュアル作成やスタッフ育成をおこなっている代行サービスを利用しましょう。
デメリット2.情報漏洩のリスク
コールセンター代行サービスを利用するには、顧客情報を共有しなければなりません。しかし、外部に顧客情報を共有すると少なからずリスクが生じることになり、情報漏洩が起こった場合、企業そのものの信頼度にも影響をおよぼします。
コールセンター代行は便利なサービスですが、その一方でリスクがあることも理解しておきましょう。
24時間365日対応のコールセンターの選び方
コールセンター代行サービスには各社さまざまな特徴や強みがあります。無駄なコストをかけず、自社の希望にあうコールセンター代行サービスを選ぶためにも、選定時には以下の7つのポイントを確認しましょう。
料金
コールセンター代行サービスを選ぶ際、料金の確認は欠かせません。1社だけではなく複数の代行サービスで、「どの料金体系がよいのか」や「料金に対するサービスの充実度」などを見比べてみましょう。
とくに早朝や深夜は割増料金に設定されていることが多いため、必要な時間帯での料金をすべて確認しておく必要があります。
情報保護
情報漏洩のリスクを最小限におさえるためにも、どのような情報保護の取り組みをおこなっているかを確認しましょう。近年では不正アクセスなどのサイバー攻撃も高度化しているため、セキュリティ対策は代行サービス選定時の重要なチェックポイントとなります。
受電応答率
入電数に対して応答できた割合を示すのが、受電応答率です。当然ながら顧客からの問い合わせに対して応答できた数が多いほどよく、応答率は高いほうが望ましいです。
逆に、応答率が低い場合は顧客からの対応に間に合わない回数が多いことになり、顧客満足度の低下や機会損失の可能性が高まるため注意しましょう。
対応品質
コールセンター代行サービスは、業者によって育成方法や教育内容が異なります。たとえば、オペレーター同士もしくはチームの連帯感の強さや、顧客対応ツールの導入の有無などは、対応スピードや品質にも影響する要素となります。
近年では在宅勤務のオペレーターを採用している業者も多く、生活音が入らない環境づくりができているかなどもチェックしておきましょう。
業務実績
これまでどのような企業のコールセンター代行業務をおこなってきたかは、代行サービスを選ぶ際に信用できるかどうかの判断基準の1つとなります。また、事業年数が長ければ利用者が多い証と考えられ、サービス継続率が高ければ利用者の満足度が高いといえるでしょう。
とくに大手企業や官公庁、公的機関などの実績をもつ代行サービスはセキュリティ面も安心できると考えられます。
対応業種
対応している業種はコールセンター代行サービスによって異なるため、自社商品やサービスに対応しているかどうかを確認しておきましょう。とくにIT系や医療系、金融系のような高い専門性が求められる業種では、希望するレベルの対応品質に達しているかも重要なチェックポイントです。
柔軟性
さまざまな顧客からの問い合わせに日々対応するなかで、マニュアルどおりでは解決できないこともあるかもしれません。そのようなときでも、柔軟に対応できるコールセンター代行サービスであれば、臨機応変な対応に期待できます。
24時間365日対応のコールセンター代行サービス10選
ここからは、24時間365日対応のコールセンター代行サービスを10社紹介します。それぞれの特徴やサービス内容、費用などを比較して、もっとも自社の事業にあう代行サービスを選びましょう。
秘書センター株式会社
https://www.hishocenter.com/
秘書センター株式会は、受電した件数のみ料金がかかる「完全従量制」を採用しているコールセンター代行サービスです。固定費が発生せず、昼夜を問わず24時間どの時間帯でも同一料金のため低コストで利用できるのが魅力。
早朝や深夜でも応答率・受注率・定期獲得率が高く、通信販売などによる突発的な大量コールにも迅速に対応できる体制が整っています。
電話代行サービス株式会社
https://denwadaikou.jp/
業界初のオーダーメイド型プランを提供している、電話代行サービス株式会社。30年以上の実績とノウハウから独自のオペレーション評価制度を設け、顧客満足度の高いサービスを提供しています。
値段・プランともに自由に選択できるため、希望する運営形態にあわせた無駄のないコールセンターの導入が可能。不動産や水道、士業などに特化したプランも用意されており、専門的な問い合わせ対応の強化にも期待できます。
電話代行サービスe秘書
https://www.tas.bell24.co.jp/
大手企業のコールセンター代行をおこなっている電話代行サービスe秘書は、のべ24,000社の契約数をほこる電話代行サービスです。電話代行サービスの利用者を対象にしたアンケートでは、「利用したことのある電話サービスNo.1」に選ばれた実績も。
スタンダードコースは月額10,000円から利用できて、24時間受付は月額50,000円〜となっています。応答体制のよさや受電報告の適切さなどの評価も高く、スピーディで的確な顧客対応に期待できます。
電話代行サービスe秘書/株式会社ベルシステム24についてはこちらから▼
https://ecnomikata.com/support_company/42/
電話代行ドットコム
https://www.denwadaikou.co.jp/
低価格で高品質を強みとする電話代行ドットコムは、月額8,800円の低価格から利用できる代行サービスです。ほぼ100%に近い受電対応率で、急を要する入電にも確実な対応が期待できます。不動産管理・水回り修理・葬祭業・システム保守・在宅医療・通信販売など幅広い業種に対応。コール数が極端に少ない場合は特別プランも用意されています。
アフターコールナビパートナー株式会社
https://www.axs-f.com/
アフターコールナビパートナー株式会社は、低価格で豊富なプランを提供しているコールセンター代行サービスです。「取次のみ」「Q&Aへの対応」「電話代行・秘書代行のセット」「外注業者の手配」など、細かくプラン内容が決められているため、必要な業務のみ依頼できるのが魅力。
全プランで24時間365日体制が標準となっており、年末年始や大型連休中でも、契約時間のあいだであれば転送してくれます。スタートプランは月額8,250円〜で、はじめて電話代行を利用する企業や個人事業主にもおすすめです。
セントラル・アイ株式会社
https://www.central-eye.co.jp/
セントラル・アイ株式会社は、創業55年を誇る電話代行・秘書代行・コールセンターサービスです。通販受注や商品説明にも対応しており、全国展開している企業やチェーン店などのコールセンター代行もおこなっています。
また、官公庁との取引実績も100案件以上で、対応品質やセキュリティ面にも信頼できるでしょう。料金体系は月額固定で必要に応じてオプションサービスを追加できます。
株式会社寺岡精工
https://www.teraokaseiko.com/jp/
流通小売や製造・物流などの事業をおこなっている株式会社寺岡精工は、「TERAOKAコールセンター」を運営しています。全国に4拠点あるコールセンターで、電話やメール、リモートによるメンテナンス・障害監視を24時間365日おこなっています。
電話応答率は96%で問い合わせのうち57.9%は電話やリモートで処理が完了。なお、20時から翌8時までは時間外オプション契約での対応となります。
亀山マーケティンググループ株式会社
http://e-kameyama.com/
亀山マーケティンググループ株式会社は、インバウンドとアウトバウンドの両方の体制を整えているコールセンター代行です。インバウンド業務ではシステム・サーバー保守や医療機器メーカーの問い合わせ対応、葬祭関連の問い合わせに対応しており、女性スタッフが柔軟かつきめ細やかに対応。
また、アウトバウンド業務では成果を重視して「従量課金型」「成果報酬型」の2種類のマーケティングプランを用意しています。
株式会社東京テレマーケティング
https://www.teleweb.co.jp/
株式会社東京テレマーケティングは、業界を問わず多種多様な窓口を設置しているコールセンター代行サービスです。専門性やコール数にあわせて体制を構築し、自社だけの窓口を設計してくれるのが特徴。設立から30年以上で継続契約企業は90%超えと、高品質な窓口対応に期待できます。
夜間のみ、土日祝のみなど利用時間が細かく選べて、「日中は自社で対応、営業時間外のみ委託」という活用方法も可能です。
ネオキャリア
https://www.neo-career.co.jp/
人材事業とするネオキャリアでは、約20年の営業活動で培ったノウハウをもとにコールセンターとして企業のサポートをおこなっています。インバウンド・アウトバウンドのほかにも、コールセンターに付随する事務作業の依頼も可能。データ入力や受注管理、発送作業などもコールセンターとまとめておこなってくれます。
株式会社ネオキャリアについてはこちらから▼
https://ecnomikata.com/support_company/605/
コールセンターの24時間化は本当に必要?
「時間帯を問わず連絡できるコールセンターは需要がある」ということは理解できたとしても、本当に自社にとって必要かどうか迷っている方もいるでしょう。
コールセンターを24時間化すべきか悩んでいるのであれば、以下の5つの項目を軸に検討してみてください。
24時間対応が必要な業務か
もっとも重要なのが、24時間対応のコールセンターが必要な業務・業種であるかどうかです。一度、「営業時間内だけではだめな理由」や「コールセンター以外の受付対応方法」などを考えてみましょう。緊急性の高い業務でない場合は、チャットボットや受付フォームなどの設置で対応できるかもしれません。
顧客は24時間対応を求めているか
次に考えておきたいのが、顧客が24時間対応を必要と感じているかどうかです。コールセンターを設置しても顧客からの問い合わせ数が極端に少なければ、「本当は不要だったのかもしれない」ということになります。顧客が自社に対して感じている不満や改善ポイントに、「早朝・深夜や休日の対応」が入っているかなどを確認してみましょう。
競合他社の受付時間はどうか
もし競合他社が24時間365日体制でコールセンターを設置している場合、顧客は利便性のよい他社に流れてしまうかもしれません。その場合は顧客満足度向上のためにも、すべての時間帯で対応できるコールセンターを設置するほうがよいと考えられます。
時間帯ごとの問い合わせ傾向はどうか
問い合わせの多い時間帯は、自社の業務や業種、さらに顧客の年齢層や職業など、さまざまな要素によって変わります。そこで、どの時間帯に問い合わせが多いかを確認してみましょう。もし夕方や営業時間外の問い合わせが多いようであれば、24時間365日体制にするほうがよいかもしれません。
費用対効果はどうか
「顧客満足度を向上させたい」という理由だけでコールセンター代行サービスを利用すると、費用対効果が見込めず、場合によっては利益を減らすことになるかもしれません。そのため、各サービスの利用料金とサービス内容をしっかりと確認して見積もりを依頼するなど、実際に利用した場合の毎月のコストを事前に計算しておきましょう。
まとめ
24時間365日対応のコールセンター代行サービスは、自社では対応できない時間帯の頼れる存在となります。業種によっては早朝や深夜などのコールセンターがないことで、迅速な対応ができなかったり機会損失につながったりします。営業時間外のコールセンター設置を検討している方は、本記事を参考に自社にあうコールセンター代行サービスを探してみてください。
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