物流時の荷崩れ防止カバーに新製品が登場、廃プラスチック削減しながらも作業時間を短縮

ECのミカタ編集部

手袋製造技術活用の荷崩れ防止カバー「ラップレス」にマジックテープ式 「包みラップレス」 新登場

安全靴や作業着等を販売するミドリ安全株式会社(以下:ミドリ安全)は、荷崩れ防止カバー「包みラップレス」を、2023年5月1日(月)より各種WEBサイトなどで販売開始した。

要望の多かったモデルを開発

2021年5月の「ラップレス」発売以降、環境問題に注力している事業者より多くの評価を受け、要望の多かった「締め具合調整機能」や色付きモデルの開発に着手。そして今回、マジックテープ式の「包みラップレス」を新たに開発し販売開始するに至った。

伸縮性が高くサイズ調整がしやすく、用途に応じてパレット用(約幅75cm✕長さ320cm)とストックカート用(約幅75cm✕長さ230cm)の2種類の大きさから選択可能。色は汚れが目立ちにくいグレーだが、発注条件に応じて希望の色にも対応できるという。

◆パレット用包みラップレス(画像左)、ストックカート用包みラップレス(画像右)

環境問題と現場の労力を解決

従来のストレッチフィルムには、以下のような問題点があった。

▷使い捨てのため大量のゴミが発生
▷産業廃棄物として廃棄物業者による回収処理が必要
▷巻きつけて固定するため作業に時間がかかる 
▷フィルムカット時に切創事故の可能性あり

「包みラップレス」の素材にはリサイクルポリエステルを使用し、3回使用した場合の1回あたりの廃棄焼却時CO2排出量は約381.2gと、ストレッチフィルムを使用した場合の1パレットあたりの排出量約460.5gと比べ、79.3gのCO2排出量削減に繋げられる。繰り返し使うことで、更に多くのCO2排出量削減効果が期待できるだろう。

配送だけではなく様々なシーンで活用可能

「包みラップレス」開発背景と物流現場の環境問題について、ミドリ安全は以下のようにコメントしている。

「従来、物流や倉庫の現場では、荷崩れ防止のためにストレッチフィルムという梱包フィルムで搬送物を固定するケースが一般的でした。搬送物に巻きつけて固定するストレッチフィルムは安価な反面、一度使うと再利用できず大量のゴミが発生することが問題視されてきました。当社では、このような物流現場の廃プラスチック問題を解決するために、 2021年5月より、独自開発した荷崩れ防止カバー『ラップレス』を販売しています。ラップレスは、当社の『無縫製手袋製造技術』を応用することで、縫い目を作ることなく、高い伸縮性と耐久性を持ち合わせた製品として商品化が実現しました。国内トラック輸送を想定し、跳ね上がり振動試験(JIS Z 0200)にてレベル3の固定力を実現し、汚れたら洗濯機などで洗って繰り返し使えるため、環境にも優しいカバーです。また、フィルムカット時の切創事故も軽減することができます。物流業や倉庫業、製造業などの配送シーンでご活用いただける他、防災備蓄品などの荷崩れ防止として自治体や学校、病院などでもご活用いただけます」

環境問題が世界的にも取り上げられる中において、物流現場も時代の変化に対応していく必要があるだろう。「包みラップレス」は廃プラスチック問題を解決しながら、現場の労力削減や事故防止も実現している。5月1日に販売されたばかりの製品だが、今後幅広い現場において使用されることが考えられるだろう。


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