イオン×JAL×KDDI、ドローン活用の次世代型店舗構築に向け連携
イオンリテール株式会社(本社:千葉県千葉市美浜区、代表取締役社長:井出武美、以下「イオンリテール」または「同社」)、日本航空株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:赤坂祐二、以下「JAL」)、KDDIスマートドローン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:博野雅文、以下「KDDIスマートドローン」)は、リテール領域におけるドローンを活用した社会実装に関する検討について、三者協定書を締結した(画像は、下諏訪町における次世代型店舗、ドローン離発着場のイメージ)。
ドローンとデジタルでOMO戦略を構築
イオンリテール、JAL、KDDIスマートドローンは、リテール領域におけるドローンを活用した社会実装に関する検討(以下「同検討」)について、三者協定書を締結した。同検討において、イオンリテールは、当該地域ニーズを掘り起こし、ニーズに対応するソリューションを企画し、地域自治体及び関連事業者との連携を図りながら、ドローンとデジタル技術を活用したOMO(Online Merges with Offline)の全体戦略を企画する。
また、JALとKDDIスマートドローンは、共同で様々な分野におけるドローンオペレーション実績および、遠隔制御・自律飛行を実現する運航管理システムなどの技術を活かし、ドローン運航に関わる調査や関係官署との調整、現地オペレーション支援を行い、安全の確保を大前提とする効率的な運用実現を目指すとのことだ。
新たな買物体験を創出
同社は、今回の取り組みを通して、ドローンとデジタル技術を活用し、新たなラストワンマイルの創出をはじめ、商品の仕入れから消費者へ配送するまでの過程(サプライチェーン)を最適化・効率的化を図るとともに、新たな買物体験の実現を目指すという。
また地域の店舗は、防災対応の拠点として避難場所の提供と被災地への物資輸送の役割も果たし、行政と密接に連携のうえ、従来では手が届きにくいエリアへのきめ細かな輸送体制づくりにドローンの活用を検討するとのことだ。
さらに街の生活拠点として人が集い交わるなか、ドローン体験イベントなどを通じ、ドローンが活躍する社会への期待と理解の醸成を図りながら、次世代型店舗づくりを推進し、地域社会のつながりを強化するという。なお、今回の取り組みと検討では、長野県諏訪郡下諏訪町にて2025年開店予定の店舗において実証を開始し、他地域への展開も視野に入れて取り組むとしている。
連携による成果に期待
少子高齢化による人口減少や物流2024年問題を背景に、地域における持続可能な店舗運営には、新たなチャネルでの配送などこれまでとは異なるアプローチが求められている。特にラストワンマイル物流は、EC市場全体を見ても、まさに生命線そのものであり、課題解決へ向けた官民をあげた取り組みが求められている。
そこにおいてドローンとデジタル技術の活用は不可欠だろう。今回、流通と航空、そして通信キャリアとしての著名企業がタッグを組んだ形で地域配送や災害時輸送などドローン物流の社会実装を目指した取り組みが具体化することになり、課題解決に向けた成果に各方面から期待がかかりそうだ。