「Tカード」にチャージ 「Tマネー」誕生
まずはドラッグユタカ全店で開始
富士薬品ドラッグストアグループの株式会社ユタカファーマシーと、株式会社Tマネーは、11月25日より、新たな電子マネーサービス「Tマネー」を開始することを発表した。
まずはドラッグユタカでサービス展開を開始する「Tマネー」。12月1日からは全国のTSUTAYAでも利用可能となる予定で、今後「Tポイント」提携先などで、加盟拡大を図る。
Tマネーは、現在使用しているTポイントカードにそのまま現金をチャージすることが可能。カードを所有していなくても、発行手数料は無料。Tマネー加盟店で現金1,000円単位、最大30,000円までチャージ可能となっている。有効期限は最終利用日から10年間で、Tポイントとの連携は、Tマネーを月間利用金額500円につき1Tポイントの付与となる。
Tポイントとの差別化が命題
電子マネーといえば、Suica、PASMOに代表される交通系と、楽天Edy、nanaco、WAON、などのプリペイド系、iD、QUICPayなどのポストペイ型があり各社様々なサービスを提供中。「Tマネー」はプリペイド系電子マネーに分類されるだろう。各種ポイントサービスとの連携なども考慮すると、消費者が混乱するほどに各種サービスの連携は複雑化しているが、TポイントとTマネーはどのような差別化を図っていくのかも見どころだ。
登録者数を増やすという目的で、様々な電子マネーが登場した頃と異なり、すでにTポイントで5,111万人を有する同社の狙いは、この会員数の有効活用に他ならない。キャッシュレス化時代を見据え、Tポイントを電子マネー化することにより、楽天Edyに並ぶ国内最大規模の電子マネー基盤となる。今後期待されるのは、TポイントとTマネーの交換プログラムや、提携店の増加。また、Tマネーを活用した新しいO2Oサービスの登場だろう。
生活シーンに合わせて利用する電子マネーは大きく異なるが、新たな選択肢として登場したTマネーはどのように活用できるのかイマイチ把握しづらい状況だ。10を超えるTポイント連携ECサイトはどのようにTマネーと絡むのか、もしくは全く新しいECサービスが登場するのか、今後の展開がとても気になるのは間違いない。
−山本一雄−