SUPER STUDIO×三井不動産 初のリアル店舗「THE [ ] STORE」内覧会レポート
ECプラットフォーム「ecforce」を提供する株式会社SUPER STUDIOと三井不動産株式会社は、三井不動産が展開するMIYASHITA PARK(東京・渋谷)内の商業施設「RAYARD MIYASHITA PARK」に「THE [ ] STORE(ザ・ストア)」を7月15日(土)にオープンする。それに先立ち、7月12日(水)にメディア向け内覧会が開かれ、株式会社SUPER STUDIO 代表取締役 CEO 林紘祐氏、三井不動産株式会社 ベンチャー共創事業部 主事 上窪洋平氏が出席した。
ECブランドは週単位でリアル店舗を出店可能
THE [ ] STOREは、SUPER STUDIOと三井不動産がECブランドへ提供するOMO(※)ソリューションのひとつとして展開する初のリアル店舗。
両社は、ECブランドがリアル店舗を検討する際にネックとなる人的リソースやノウハウ不足、出店コスト、リアル店舗でのデータ取得等の課題解決のサポートをするために、THE [ ] STOREを作ったという。
ECブランドは週単位でリアル店舗を出店可能。食品の試食や新商品発表、 トークイベント等、リアルの場ならではの体験価値を顧客へ提供できる。また、どのようなブランド・商品を陳列しても馴染むモノトーン基調の内装デザインのため、出店にかかる初期費用を最小限に抑えつつ自社店舗さながらの空間を表現することが可能となる。
(※)「オンラインとオフラインの融合」を意味するOnline Merges with Offlineの略
商品購入の仕組みは
商品購入の際には、対象商品のQRコードを来店者のスマートフォンで読み取り、買い物かごへ追加。商品選択完了後に、その場で購入に必要な情報を入力することで、レジに並ばずに商品購入が完了。商品は、店頭での受け取りはもちろん、「自宅配送」を選択して自宅で受け取ることもできるという。
ブランド(店舗)側としては、店舗での購入者に後日LINEやメールマガジンを送付し、定期購入を訴求することや、店舗でLINEの友だち登録のインセンティブを用意することで、店舗で購入に至らなかった方に購入ハードルの低い購入方法の案内を送ることができるメリットなどがある。
ブランド選定の基準は
出店ブランドを選ぶ基準について、SUPER STUDIOの林氏は、「現段階でレギュレーションをしっかり決めているわけではないが、(THE [ ] STOREは)オフラインでの体験価値を作れるブランド様、特に商品そのものをお店で試すことができる食品やアパレル関係のブランド様とは相性がいいと考えている」とし、「基本的には、ecforce導入前提のブランド様に、THE [ ] STOREを契約していただくのが理想。ただ、ecforce単体の魅力とTHE [ ] STOREの魅力は異なると考えており、我々としても拡張性を考慮し、ecforceを導入いただいていない場合でも特別プランという形で、ご相談していただきたい」と含みを持たせた。
今後の2社の協業の展開は
2年前の両社の出会いから紆余曲折を経て、ようやく迎えたTHE [ ] STOREの開店を前に、三井不動産の上窪氏は「ECブランドにとって、リアル店舗はどれだけの価値があるのか、単にPR目的で出るというだけでは長続きしない。リアルで出店することによって、お店の売上成長、顧客確保につながるのかをしっかり可視化して、皆様に提示することが必要」と語り、「まずは、このMIYASHITA PARKのTHE [ ] STOREを成功させて、その後、当社施設のららぽーとやアウトレットなどでも展開していきたい」と力を込めた。
なお、THE [ ] STOREへの最初の出店ブランドは、株式会社HelixesとSUPER STUDIOの2社が協業で運営するアパレルECブランド「MEQRI」となる。