カード情報流出は減少するも、銀行の不正送金被害が過去最高に!  「キャッシュレスセキュリティレポート」2023年4-6月版

ECのミカタ編集部

カード情報流出は減少するも、銀行の不正送金被害が過去最高に!

かっこ株式会社(以下:かっこ)とfjコンサルティング株式会社(以下:fjコンサルティング)は、「キャッシュレスセキュリティレポート(2023年4-6月版)」の統計を公開した。

銀行の不正送金被害が過去最高

かっことfjコンサルティングは、キャッシュレス社会の安心安全を目指し日々研究しており、クレジットカード情報流出事件に関する統計とECに関する不正利用傾向に関するレポートを四半期ごとに共同でとりまとめている。今回公表されたレポートはその最新版である。

レポートの概要は以下の通り。

◆カード情報流出事件の概況(2023年4-6月)
▷情報流出事件数:5件(前年比:50%)
▷情報流出件数:301545件(前年比:649.4%)
▷業種/商材別・事件数:4件(アパレル・食品・雑貨・その他)
▷業種/商材別・カード情報流出件数:10774件(前四半期比:6.2%)

カード情報流出事件が減少する一方、銀行の不正送金被害は過去最高の約30億円に。警察庁と経済産業省がサイバー攻撃によるカード情報流出防止対策推進の覚書を締結。

出典元:かっこ株式会社・fjコンサルティング株式会社「キャッシュレスセキュリティレポート(2023年4-6⽉版)」

◆ECにおける不正利用の概況(2023年4-6月)

▷クレジットカード不正利用被害額合計:141億円(前年比:132.7%)
▷クレジットカード偽造被害:0.5億円(前年比:250%)
▷クレジットカード番号盗用:132.4億円(前年比:131.6%)
▷クレジットカード不正利用の発生率:1.8%(前年比:85.7%)
▷転売不正注文の発生率:5.7%(前年比:271.4%)

専門知識がなくても、フィッシング詐欺を可能にするフィッシングキット「16SHOP」、日本とインドネシアによる国際共同調査で初の逮捕に。不正注文における分業化、巧妙化が進む。

出典元:かっこ株式会社・fjコンサルティング株式会社「キャッシュレスセキュリティレポート(2023年4-6⽉版)」

安心・安全なオンライン取引を実現させる

かっことfjコンサルティングが公開しているレポートは、カード情報漏えいやクレジットカード不正などのECにおける不正利用の実態を知りたいと考える事業者にとって貴重な情報源となる。また、自社の不正被害が他社と比較して多いのかどうかを知りたいケースや、最新の不正手口を知りたいといった場合にも役立つだろう。

毎年1月、4月、7月、10月に、3カ月前の四半期データを公表。レポート内には統計データに加えて、直近のカード情報流出事件のトレンド、不正利用のトレンドに関する解説を掲載している。

かっこは今後も、不正手口に関する分析と研究を重ねるとともに、安心・安全なオンライン取引・ネット通販の環境づくりに貢献する。事業者側も日々巧妙化する不正手口への対策として、常に最新の情報に触れておくことが重要となるはずだ。


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