スーパーマーケットのクーポン利用に関する消費者の意識・行動調査 全体の41.5%が1ヶ月以内にクーポンを利用する

ECのミカタ編集部

スーパーの公式アプリ利用者のクーポン利用率はアプリ非利用者に比べて2.5倍高い結果に

株式会社デジクル(以下:デジクル)は2023年10月、日本全国の20歳から64歳の4964名の女性を対象とした、スーパーマーケットのクーポン利用に関する消費者の意識・行動調査を実施した。本記事では内容の一部を抜粋して紹介する。

サマリー

◆全体の41.5%が1カ月以内にクーポンを利用したと回答

◆全体の62.6%がデジタルクーポンの配信を希望

◆公式アプリは子育て世代のダウンロード数が多い

◆全体の約9割にがクーポンが買い物にプラスの影響を与えたと回答

以降で詳細を確認していく。

約半数が1カ月以内にクーポンを使用

「前回の買い物で、いつ頃クーポンを利用したか」という質問に対しては、子育て世帯の47.9%が1カ月以内にクーポンを利用したと回答し、「35~49歳世代」の子育て世帯では、54.5%が同回答を選択。子育て世帯は、そうでない世帯と比べて、頻繁にクーポンを利用している傾向が読み取れる。

また「最も便利なクーポン受け取り方法」については、「会計時に、店員さんから紙クーポンを受け取り」(28.2%)で、2位「PayPay、楽天Pay、メルペイ等、の決済サービス」(24.4%)、3位「スーパーマーケットの提供するアプリ」(23.7%)と続く。

全体の62.6%がデジタルクーポンの配信を希望しており、決済サービスの普及が進んでいることが垣間見えるだろう。

子育て世代のアプリダウンロード率が高い

「現在通っているスーパーのアプリダウンロード状況」については、全体の約4割がスーパーの公式アプリをダウンロード済み。中でも、「50~64歳世代」や子育て世帯からのダウンロードが多い結果となった。

一方、「20~34歳世代」のダウンロード率の低さが目立つ一方、子育て世帯に絞ると42.6%がアプリをダウンロードしている。子育て世帯は、買い物頻度が高い属性ほど、アプリを利用している可能性が高く、アプリ内容を充実させていくことが、顧客満足に繋がるかもしれない。

クーポンによって全体の約9割がプラスの影響

「アプリクーポンが与える購買への影響」については、全体の約9割がプラスの影響を与えたと回答。さらに、約50%が「より頻繁に買い物をするようになった」、28.1%が「新しい商品を試すようになった」と回答するなど、クーポンによって購買意欲が上がっていることが明確になった。

自由回答では、「少し遠くてもその店舗に通うようになった」「他のお店に行かなくなった」など、クーポンがきっかけで、その店舗への来店数が増えたことを示すようなコメントや「クーポンがある時にまとめて買い物をするようになった」「まとめ買いするようになった」といったコメントも目立つ結果に。

9月22日に総務省より発表された8月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く)は、前年同月比3.1%上昇し、12カ月連続で上昇率が3%を超えている。中でも、生鮮食品を除く食料は9.2%上がるなど依然として家計にとって厳しい状況が続く。

本調査ではクーポンによる購買行動の変化だけではなく、顧客にプラスの影響を与えていることが明確となった。中でも子育て世代からのクーポン利用率は高く、値上げが続く状況においては今後も重宝されることが考えられるだろう。アプリによるクーポン施策を検討する事業者は、本調査を参考に今後の計画を検討してみてはいかがだろうか。

調査概要

◆調査期間:2023年10月4日

◆調査方法:インターネット調査

◆調査対象:日本全国の20歳から64歳の4964名の女性

※グラフ内の数値は小数点第二位以下四捨五入


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