日本郵便、佐川急便、ヤマト運輸3社、迷惑メールへの注意喚起まとめ

ECのミカタ編集部

2023年12月13日、佐川急便は迷惑メールへの注意喚起を発表。ECのミカタでは、佐川急便だけでなく、日本郵便やヤマト運輸の迷惑メールへの注意喚起をまとめた。先月からスタートした年末商戦で配送業務に追われているEC事業者も多いと思うが、顧客が被害に遭うことのないよう、取引先の配送業者の情報だけでもチェックしていただければ幸いだ。

日本郵便の対応

日本郵便を装った心当たりのない不審なメール・SMSについては、ウイルスの感染や、不正なアプリケーションをダウンロードさせる等、被害を被る可能性があるため注意してほしいとしている。

また日本郵便では、ショートメールによる不在通知は行っていない。また、Webサイト等で使用するURLにおいて「.com」「.net」および「.top」は使用していないとしている。不審メールの特徴としては、ファイル(DOC形式)が添付されているメールやゆうパック、郵便物、レターパックなどの配達を装ったメールなどがあがっていた。

※参考:日本郵便を装った不審メール及び架空Webサイトにご注意ください。

佐川急便の対応

佐川急便も日本郵便と同様に、荷物集配についてショートメール(SMS)による案内は行っていない。また佐川急便のWebサイトには、フィッシング詐欺の防止策として「EV-SSL証明書」を導入している。この証明書があることで、アドレスバーの鍵マークの横に「サイトを運営する組織名」の名称が表示され、鍵マークをクリックすることで「証明書を発行した認証局」の名称が表示される(※1)。この2つを確認することで正当なサイトだと簡単に確認可能だ。

再配達への手数料を謳うものや、偽サイトからWeb再配達受付サービスで電話番号や本人確認書類を提出させようとする事案など、同社では計34個の事例を紹介している(※2)。迷惑メールか分からないなど、不明点は佐川急便Webサイト内の「ご意見・お問い合わせ」に連絡してほしいとしている(※3)。

出典元:佐川急便(迷惑メールの一例)

※1 出典元:Webサイトのご利用について
※2 出典元:佐川急便を装った迷惑メールにご注意ください
※3 :佐川急便に関するご意見・ご要望

ヤマト運輸の対応

ヤマト運輸では、「ヤマト運輸を装った迷惑メールがEメール(またはショートメール)で届く」「ヤマト運輸を装ったなりすましサイトが存在する」という問い合わせが多数寄せられているという。他2社同様に、ショートメールによる連絡は行っていないとし、受取日時の変更や再配達に関して費用の請求も行っていないとした。

また不在連絡やお届け予定をお知らせする際のURLにおいて、「.com」は使用していない。荷物状況を確認したい場合は、ヤマト運輸公式アプリの「My荷物一覧」からも荷物を確認できるとした(※4)。

出典元:ヤマト運輸(迷惑メールの一例)

独立行政法人情報処理推進機構の情報によれば、2023年7月から9月における情報セキュリティ安心相談窓口の相談状況は、相談対応件数は2162件と前四半期に比べて約26.8%と減少している(※5)。また「宅配便業者・通信事業者・公的機関をかたる偽SMS」に関する相談が前四半期から約49.5%減の94件とこちらも少ない結果となっているが、ワンクリック詐欺や不正ログインについては増加している状況だ。

各社の対応を理解し、EC事業者は顧客への注意喚起と被害にあってしまった場合の対処法についても周知しておきたい。

※4:ヤマト運輸公式アプリについて
※5:情報セキュリティ安心相談窓口の相談状況[2023年第3四半期(7月~9月)]


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