過去最高のインターネット広告費に! 国内電通グループ4社調査

ECのミカタ編集部

「2023年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」

国内電通グループのデジタル領域をけん引する4社(CCI/電通/電通デジタル/セプテーニ)は、電通が2024年2月27日に発表した「2023年 日本の広告費」の調査結果のうち、インターネット広告媒体費の内訳を広告種別、取引手法別などの切り口で分析。2024年の予測を加えた「2023年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」を発表した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。

調査概要

◆調査主体
▷株式会社CARTA COMMUNICATIONS(CCI)
▷株式会社電通
▷株式会社電通デジタル
▷株式会社セプテーニ
◆調査時期
▷2023年12月~2024年2月
◆調査方法
▷インターネット広告媒体社やプラットフォーマーなどを対象としたアンケート調査(web調査)「2023年(令和5年) 日本の広告費 インターネット広告媒体売上についてのお伺い」として実施
▷同、追加ヒアリング調査
▷各種データ収集・分析

◆出典元:「2023年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」(株式会社 電通)

検索連動型広告がはじめて1兆円を突破

2023年のインターネット広告媒体費(※1)は、前年比108.3%の2兆6870億円であった。

広告種別では、検索連動型広告が推定開始以降はじめて1兆円を突破し、前年比109.9%の1兆729億円と、構成比では最も高い39.9%となった。

また、ディスプレイ広告は前年比104.5%の7701億円(構成比28.7%)、ビデオ(動画)広告は前年比115.9%の6860億円(構成比25.5%)となった。

※1 インターネット広告費からインターネット広告制作費および物販系ECプラットフォーム広告費を除いたもの

インターネット広告媒体費を取引手法別で見ると、運用型広告は前年比110.9%の2兆3490億円と全体構成比の87.4%となった。

予約型広告は前年比100.0%(2022年:2647億円、2023年:2648億円)とほぼ横ばい、成果報酬型広告は前年比75.8%と減少した。

インターネット広告媒体費の36.2%をソーシャル広告が占める

ソーシャル広告は前年比113.3%の9735億円と、前年よりも1.5%上昇。インターネット広告媒体費に占める構成比は36.2%にのぼる。

ソーシャル広告を種類別に「SNS系」「動画共有系」「その他」に分類すると、SNS系が4070億円(構成比41.8%)、動画共有系が3372億円(構成比34.6%)となり、合わせて76.4%を占める結果となった。

2023年の日本の総広告費は過去最高を更新

インターネット広告媒体費は、ビデオ(動画)広告やデジタル販促の伸長により、前年比108.3%の2兆6870億円に。2024年も堅調に拡大し、前年比108.4%の2兆9124億円になると予測されている。

2023年の日本の総広告費は、通年で前年比103.0%の7兆3167億円となり、1947年の推定開始以降、過去最高を更新。インターネット広告費(1996年に推定開始)も3兆3330億円(前年比107.8%)と過去最高となり、日本の総広告費全体の45.5%を占めた。

今後もさらなる伸長が予測されているインターネット広告費の動向に注視しつつ、各事業者はトレンドを押さえた広告訴求を行うべきだろう。


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