
Amazonコンサルとは?サービス内容や費用、おすすめの会社について解説
Amazonで売上が伸び悩んだ場合、その原因を特定することが重要です。アクセスが少ないのか、コンバージョン率(CVR)が低いのか等を深く調べることで、適切な対策を取ることができます。
しかし、日々の業務に追われていると、分析の時間を確保するのは難しいかもしれません。そんなときは、専門のコンサルタントに委託することも1つの選択肢です。
本記事では、Amazon専門のECコンサルティングのサービス内容や費用、コンサル会社の選び方を解説します。
Amazon専門のECコンサルティングとは?
Amazon専門のECコンサルティングは、Amazonマーケットプレイスでの販売を支援する専門的なサービスです。主なサービスは、ECコンサルティング領域とEC運用代行領域に分かれます。
ECコンサルティング領域
ECコンサルティングでは、主に専門知識を活かしたアドバイスや分析業務を代行します。具体的には、以下のような業務が該当します。
- 広告運用
- データ分析
- レポーティング
- 市場調査
- 成長戦略
EC運用代行領域
EC運用代行は、ショップ運営の実業務を請け負うサービスです。具体的な業務は、以下の通りです。
- 新規出品時のアカウントセットアップ
- 商品登録
- クリエイティブ制作
- セール対応
- 在庫管理
- カスタマーサポート対応
Amazon専門のECコンサルティングを活用すれば、Amazonに精通した専門家からサポートを受けられるため、マーケットプレイス内での競争力を強化し、売上アップを目指せます。販売プロセスの効率化にもつながるため、社内リソースが重要な業務に集中できることもメリットです。
ただし、コンサル会社によって業務領域や実績、費用が異なります。そのため、相見積もりを取って検討することが必要不可欠です。
ECのミカタでは、業種業態・対応領域・特徴などの条件で絞り込みながら、候補数社の比較検討ができるマッチングサービスを提供しています。専門のコンシェルジュがお悩みや要望をヒアリングし、最適な企業をご紹介するため、代行会社を探す時間のない方にもおすすめですよ。

Amazon公式のコンサルティングサービスについて
Amazonには、公式のコンサルティングサービスがあります。出品者の実績と目標の差を把握し、ビジネス成長の機会を見つけたうえで、効果的なビジネスプランを策定するサービスです。メイン業務は外部委託のコンサルティングサービスと変わりません。
費用面では、Amazon公式サービスのほうが安いようですが、業務内容としては「アドバイスとライトな分析」くらいに考えておくのがよいでしょう。
ミニマムスタートしたい企業や、Amazonの基礎を学びながらインハウスで進めていきたい企業におすすめです。
一方で、大きな投資を予定している企業や、基礎知識があり、今後の売上を飛躍的に伸ばしたい企業、リソース不足の企業は、業務代行とコンサルティングの両方が受けられる外部委託のほうが合っているでしょう。
Amazonコンサルの内容・対応範囲は?
Amazonコンサルティングを外部に委託する際、どのようなサービスが提供され、対応範囲がどこまで及ぶのかが気になるところです。企業によって業務範囲は異なりますが、一般的なサービス内容を紹介します。
分析・レポーティング
ベーシックなサービスとしては、売上分析を行い、レポートを作成したうえで月1回のミーティングを実施するパターンが一般的です。レポート内容には、売上や各種KPIの目標対比、商品分析、イベントや広告の結果報告などが含まれ、MOM(前月比)軸でのレポーティングが主流となっています。あわせて、今後の施策提案も行い、目標とのギャップをどう埋めるかを検討することも業務の一環です。
そのほか、市場調査や競合分析を含む場合もあります。多く見られるのは、契約開始時に大規模な分析を行い、年間の方針を決めたうえで、月次で進捗を確認するケースです。
販売戦略の策定
Amazonでの売上拡大のために、大きな方針の提案を依頼できるサービスもあります。月額料金とは別に費用がかかることも多いですが、取り扱う商材の選定、必要コスト、中長期計画などを含むことがポイントです。越境EC(国際電子商取引)のように、新たな販売軸を構築する提案もあるかもしれません。
商品登録
新商品販売時の商品登録業務代行です。対応範囲は各社で異なりますが、基本的には商品のマスターデータと素材を提供し、作業をしてもらいます。データを基に規定のCSVを生成してアップロードし、サムネイルやランディングページ(LP)の制作を行い、商品登録を進めるのがベーシックなパターンです。
広告運用
広告運用では、両社で決めたKPIに沿って日々のチューニングを行います。予算やイベントの有無、商品の売れ行きに応じて、CPC(クリック単価)などを調整し、費用対効果を見ながら運用するという流れです。月1回程度のレポーティングを実施し、運用方針を調整します。
クリエイティブ制作
サムネイルや商品LP、広告入稿画像などのクリエイティブ制作業務です。依頼にあたっては、構成、デザイン、コーディングなど、どこまでがサービスに含まれているかを確認しましょう。
セール対応
Amazonセールや独自セール時の値引き設定やクーポン発行などの実務をサービスに含む企業もあります。基本的には、過去のデータを基にアドバイスを受けて決定するという流れです。
在庫管理
在庫管理は自社で行うケースが多い一方で、物流も含めたサービスを提供するコンサルティング会社の場合、在庫発注や在庫管理も請け負ってくれることがあります。
カスタマーサポート(CS)対応
コンサル企業の中には、受注管理や顧客からの問い合わせ対応といったカスタマーサポートを提供してくれるところもあります。土日祝日を休みとしている場合でも、受注管理を外部委託できれば、FBA(Fulfillment by Amazon)を利用せずとも365日の発送対応が可能です。
EC関連の業務をまとめて依頼したい場合には、CS対応も含まれているサービスを選ぶとよいでしょう。
Amazonコンサルの費用相場は?
Amazonコンサルの費用相場は、業務内容によって変わります。下記を参考に、どの領域まで依頼したいか考えてみましょう。
【ライトな分析業務のみ】月15万円〜
ライトな分析業務がメインであれば、月15万円程度での依頼が可能です。月1回、決まったフォーマットでのアウトプットがあり、そのアウトプットを基に自社で検討して作業をします。社内リソースはあるものの、知見がない部分についてアウトソーシングしたい企業におすすめです。
【分析業務+一部運用代行】月35万円〜
月1回の打ち合わせに加えて、メルマガ作成や広告運用、サムネイルやLP制作の業務もプラスした場合の相場は、月35万円程度でしょう。売上規模が年間1億未満で、広告コストもかけられないという場合におすすめです。ただし、社内リソースが必要なので、専任のチーム編成が求められるでしょう。
【専門的な分析業務+運用代行】月50万円〜
月50万円以上をかければ、希望フォーマットでのアウトプット、場合によっては希望する間隔での打ち合わせも実施可能です。分析内容も高度になり、広告運用も幅広く対応できるようになります。
Amazonコンサル会社の選び方
Amazonのコンサル会社を選ぶときには、下記の点を重要視するとよいでしょう。
業務領域
先述のとおり、コンサル会社の業務領域は多岐にわたります。業務領域が広がるにつれて費用も上がることが一般的なので、自社とコンサル会社の守備範囲を整理して比較するとよいでしょう。
また、求める業務量に対してコンサル会社が対応できるボリュームも確認しましょう。
分析・提案の質や領域
コンサルティングを依頼する主な目的は、売上の向上です。そのためには、自社の課題を洗い出し、それらの課題を解決する施策を適切なタイミングで実行し、PDCAサイクルを回していく必要があります。分析の質は売上に直結するため、確認するようにしましょう。
具体的には「コンペをしたいので、比較検討できる分析・提案が欲しい」と伝え、提案内容から分析の質や粒度をチェックすることをおすすめします。コンサル会社によっては広告提案に偏っている場合もあるので、基本的な施策と広告施策をバランスよく提案してくれるかどうかも確認したいポイントです。
最低契約期間と契約更新タイミング
最低契約期間は、6カ月または1年というケースが主流ですが、コンサルティング費用は大きな固定コストとなります。契約更新のタイミングも含め、契約前に確認しておきましょう。
評判の良い会社を選ぶ
コンサルティング会社の評判も、しっかりチェックしたいところです。契約前の分析は良かったものの、ふたを開けてみたら質が悪いというパターンもあります。
また、コンサルタントの質によって左右されることも少なくありません。営業担当と実際に担当するコンサルタントの能力の違いも、口コミで確認したいポイントです。

おすすめはどこ?Amazonコンサル会社5選
ここまでのことを踏まえ、おすすめのAmazonコンサル会社5社を紹介します。各社の特徴を把握し、自社の商品や方針にあったところを選ぶ参考にしてください。
なお、ここでは2024年5月時点の情報を掲載しています。
サヴァリ株式会社
サヴァリ株式会社は、商品MD、PR、SEO対策、広告運用、制作までトータルでのサポートを依頼できる企業です。経験豊かなコンサルタントが多数在籍し、広告選定・入稿・分析、対面打ち合わせでの即時解決、利益率重視を強みとしています。
プランは「広告運用プラン(15万円から)」、「コンサルティングサービス(30万円から)」、「運用代行サービス(50万円から)」の3つ。自社の状況やアウトソーシングしたい領域に合わせて選べます。
主な導入企業の年商は1,000万円以上、導入企業数は3,000社以上です。
株式会社いつも
株式会社いつもは、契約案件数12,000件以上(2024年4月時点)の豊富な実績を持ち、「伸びしろ診断」という成長ポテンシャルの診断をしてくれることが特徴です。
専門チームが迅速に効果検証と分析を行うため、短期間で自立した運営サイクルに移行できます。月額料金は、10万円からです。
海外向けのAmazon支援サービスも提供しているので、将来的に海外展開を検討している企業にとっても、利用価値があるでしょう。
日本ECサービス株式会社
日本ECサービス株式会社は、他のコンサル会社とは異なり、月額1万円からの会費制による運営を行っています。
24時間以内に問題解決できる掲示板を利用できるほか、ライブ配信でリアルタイムの情報を受け取ること、20種類以上の会員限定ツールを使用することも可能です。オフラインやオンラインでの勉強会や懇親会といったイベントも実施しているため、充実したサポートとネットワーキングの機会が得られるでしょう。
分からないことや困ったことがあったときにアドバイスをもらうタイプのサービスなので、作業を行うのは自社になります。「リソースはあるので、ナレッジを貯めたい」と考える企業向きです。
株式会社ネイビーグループ
株式会社ネイビーグループは、楽天、Amazon、Yahoo、日本直販など主要ECモールとD2C出身者によるEC精鋭集団です。
戦略立案から制作、実務作業、運営代行、広告運用、受注処理代行、カスタマーサポート対応、倉庫提供、システム開発に至るまで、ECおよびWEB領域に関するあらゆるニーズに対応できます。
導入企業の年商は幅広く、月額料金は業務領域や目指す年商や広告コストによって変動しますが、10万円からです。
アグザルファ株式会社
アグザルファ株式会社は、Amazon運営代行サービスのパイオニアです。元Amazon社員が設立したため、Amazonシステムに精通した質の高いサービスを提供しています。
新規商品登録やSEO対策、商品ページ最適化などの代行業務から、分析やプロモーションサポートなど、幅広く対応できることが特徴です。
Amazon出品を検討している事業者や、他モールでは売れるのにAmazonでは売れないと感じている事業者にも向いています。
Amazonコンサル会社を探すなら「ECのミカタ」がおすすめ
Amazonでの売上アップには、自店舗や競合の状況・変化を的確にキャッチし、迅速に施策の検討・実施・効果測定を行うことが重要です。しかし、EC関連の業務は多岐にわたり、検証や分析のリソースを確保できないこともあるでしょう。
また、自社の知見では、これ以上の売上アップが難しいと感じている企業もあるかもしれません。
そのようなリソース不足やナレッジ不足といった課題を抱えている企業には、ECコンサル会社との連携をおすすめします。検討する際は相見積もりを取り、業務内容や費用などを比較検討しましょう。
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