ZOZOTOWNが「ゆっくり配送」を本格導入 リードタイムを活用したモーダルシフトも検討
株式会社ZOZO(以下:ZOZO)が運営するファッションEC「ZOZOTOWN」は2024年8月5日より、通常配送(※1)よりも余裕のあるお届け時期を選択できる「ゆっくり配送」を導入した。
※1:配送日の指定がない通常発送は、注文翌日から4日以内に発送。
試験導入での効果を確認
ゆっくり配送は、商品注文日の7日後から10日後までに発送する新たな配送の選択肢である。
働き方改革関連法の施行による「2024年問題」への対応として、2024年4月に試験導入を実施(※2)したところ、「注文のおまとめ(※3)」促進による配送件数の削減や、繁閑に応じた発送作業の分散による配送の効率化などの効果を確認。この結果を受け、今回の本格導入に至ったという。
◆導入日:2024年8月5日
◆対象:ZOZOTOWN会員の顧客
◆利用方法:商品注文時に、「注文内容の確認」画面でゆっくり配送の選択が可能
※2:商品を複数回に分けて注文した際に、1つの注文としてまとめて配送する機能。
※3 関連記事:ZOZOTOWNが2024年4月2日より「ゆっくり配送」を試験導入 リードタイム延長の代わりにポイントを付与
※画像元:ZOZOTOWN、ゆっくり配送を8月5日より本格導入(株式会社ZOZO)
ドライバーの負担軽減、CO2排出量低減も見込む
ZOZOはゆっくり配送の提供について、以下のようにコメントしている。
「配送ドライバーの負担軽減やCO2排出量の低減等のさらなる効果を見込んでいます。今後は発送までのリードタイムを活用したモーダルシフトも検討していくほか、セール等で特に配送件数が増加する繁忙期に合わせて、ゆっくり配送を選択したお客様へZOZOポイントを付与(※4)するなどゆっくり配送の効果を最大化させるための検証を行ってまいります」
なお、ゆっくり配送試験導入時には30代〜50代の女性顧客に、地域別では北海道在住の顧客に多く利用されたという。本格導入によって幅広い顧客層、地域で利用されるはずだ。
現在、ZOZOTOWNでは、注文の約8割が「あんしん置き配」で配送される(※5)など、2024年問題解決に向けた取り組みが拡がっている。ゆっくり配送の本格導入による影響を含めて、今後の動向に注目、期待したい。
※4:試験導入時に実施していたZOZOポイントの付与は、本格導入開始時には実施しない。
※5:2024年7月時点。あんしん置き配指定可能な注文のうち、あんしん置き配での受け取りを選択した比率を算出。