株式会社ニトリホールディングス（以下：ニトリ）は2024年8月28日、ニトリグループの物流部門を担う株式会社ホームロジスティクス（以下：ホームロジスティクス）と福山通運株式会社(以下：福山通運)と共に、物流2024年問題におけるドライバーの労働力不足への対策および環境負荷軽減、両社の物流効率改善に向けた協業（以下：本協業）を開始したことを公表した。

ドライバーの労働力不足を解消

本協業では、ホームロジスティクスが運営する物流センター間の輸送に、福山通運のダブル連結トラックを導入。ダブル連結トラックを活用することで、大型トラック2台分をドライバー1人で搬送が可能となり、商品配送におけるドライバーの労働力不足を解消する。

ダブル連結トラックは、同じ重量を輸送する場合において、通常の大型車両に比べてCO₂排出量は約40％、燃料消費量も約40％削減。人員削減による輸送コストの削減も期待されている。

◆出典元：ニトリ×福⼭通運「ダブル連結トラック」による協業を開始（株式会社ニトリホールディングス）

持続可能な社会の発展に貢献

ニトリは本協業について、以下のようにコメントしている。

「物流業界は現在、『物流2024年問題』と呼ばれる重大な課題に直面しています。これは、ドライバーの働く環境の改善に向けた労働時間規制の強化が迫る中、さらに深刻化する労働力不足への対応が求められている問題です。この問題に対し、ニトリグループと福山通運は、企業の垣根を越えてダブル連結トラックを活用した新たな輸送体制を導入することを決定いたしました」

今後はダブル連結トラック導入エリアの拡大だけでなく、鉄道など車輛以外の輸送手段を用いたモーダルシフトなどに積極的に取り組み、輸送効率の向上を図るとともに、持続可能な社会の発展に貢献する姿勢を見せる。

本協業はまず、関西から九州への長距離輸送において運行が開始されている。本取り組みで、EC業界にどういった影響があるか引き続き注視していきたい。