ボイスコマースプラットフォーム「テレAIカート」が正式ローンチ

ECのミカタ編集部

ボイスコマースプラットフォーム「テレAIカート」を正式ローンチ

テレ株式会社(以下:テレ)は2024年9月4日、「eショップボード」にECサイトのかご落ちを防ぐ電話受付専用サイト機能を追加し、「テレAIカート」として正式にローンチすることを公表した。

24時間365日電話注文受付可能に

テレAIカートは、スマホ画面で商品を選び、電話で注文受付するボイスコマースプラットフォーム。本機能での商品選びは、従来通りのECサイトのようにほしい商品をタップし、買い物かごに入れるだけである。

「注文へ進む」をタップすると専用の電話番号が画面に表示され、注文手続きは表示された専用の電話番号に電話し、自動音声にしたがって「氏名」や「住所」などの必要情報を言うだけで完了する。そのため、一般的なECサイトでの注文手続きで必要なフォームへの「文字入力」を省略できる。

事業者側は、吹き込まれた音声データがAIにより自動で受注データとして処理されるため、入電対応のために人を配置する必要がなくなり、「24時間365日電話注文を受け付ける」という新たな販売チャネルを、最低限のリソースで構築可能となる。

※画像元:ボイスコマースプラットフォーム「テレAIカート」を正式ローンチ(テレ株式会社)

顧客に電話注文を促すことも可能

本機能では、ECサイトで買い物かごに入れたが、購入までに必要となる様々な「入力作業」が苦手で離脱する人に向けて、買い物かごに選択した商品が入ったままテレAIカートへ誘導して電話でも簡単に注文できるよう促すことができる。

「注文へ進む」を選択すると電話番号が表示され、ユーザーはその番号に電話をかけ音声ガイダンスに従って「名前」「住所」を伝えるだけで、購入が完了するため、顧客獲得単価(CPA)(※1)の削減にも貢献するだろう。

◆導入費用:システム利用料(月額約2万円)と成果報酬(売上1件につき課金される形式)
◆導入までの時間:申し込みから利用開始まで最短1週間で構築可能


※1:Cost Per Acquisition または Cost Per Actionの略。購入などの成果1件あたりにかかった広告費用を指す。

※画像元:ボイスコマースプラットフォーム「テレAIカート」を正式ローンチ(テレ株式会社)

EC化率上昇のきっかけに

本機能追加の背景について、テレは以下のようにコメントしている。

「テレAIカートの導入により、消費者はECで買うか、電話で買うかを選択できるようになります。これまでは事業者側がコールセンターの人数を確保できない、24時間365日は電話注文に対応できないといった理由で実現しなかった『ほしいと思ったもの探すのはWEB(ECサイト)で、注文は電話で』という世の中が実現可能となり、『ECが次のフェーズに移行する(EC化率上昇の)きっかけになる』と私たちは考えています」

現在、EC事業者は、かご落ちを防ぎ、顧客獲得単価(CPA)を数百円下げるために商品LPやバナー改変や離脱フォローなどさまざまな施策を展開している。

一方で、WEB広告で商品に興味を持ちECサイトに訪れ、買い物かごに商品を入れたものの、その後の会員登録が面倒だったり、できなかったりして離脱するユーザーは決して少なくない。

本機能は面倒な作業で購入を諦める消費者の課題を解決し、ECサイトの売上向上に貢献するサービスとして大きな注目を集めるはずだ。


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