楽天グループ株式会社（以下：楽天）が運営するフリマアプリ「楽天ラクマ」は2024年10月17日、株式会社コメ兵（以下：コメ兵）と共同で提供する、商品の検品（※1）依頼ができる「ラクマ鑑定サービス」を「ラクマ最強鑑定」に刷新した。

※1：過去のデータ等に基づき、コメ兵における判定基準を満たしている商品を「基準内」、満たしていない商品を「基準外」として判定することを「検品」としている

判定結果が「基準内」の場合、購入者へ商品を発送

「ラクマ最強鑑定」は二次流通における偽造品撲滅に貢献することを目的に、楽天がコメ兵と提携して提供するサービス。

「ラクマ鑑定サービス」では「後から鑑定」機能のみであったが、「ラクマ最強鑑定」では新たに「お届け前鑑定」機能の提供を開始。商品到着前の鑑定が実現したことで、より安心・安全な取引が可能となるだろう。特徴、サービス概要は以下の通り。

◆お届け前鑑定
対象商品を購入すると、商品は出品者のもとから自動的に鑑定拠点へ送られる。送付先はシステムで自動設定されるため、出品者が発送先を変更する必要はない。鑑定拠点では、楽天から委託を受けたコメ兵が商品の判定を行い、判定結果が「基準内」の場合はコメ兵から購入者へ商品が発送。購入者が商品を受け取り、受取評価をすることで取引完了となる。

◆後から鑑定
対象商品の購入者が、受け取り評価前に取引画面上の「鑑定を依頼する」ボタンより申し込みを行うことが可能。購入者は出品者から商品を受け取ったのち、鑑定拠点に商品を発送することで鑑定サービスを受けることができる。指定場所への商品発送費用は、購入者負担となる。

※画像元：「楽天ラクマ」、ブランド品の検品をする「ラクマ鑑定サービス」を「ラクマ最強鑑定」に刷新（楽天グループ株式会社）

健全で安心なリユース市場の形成を目指す

「ラクマ最強鑑定」における「お届け前鑑定」と「後から鑑定」の各機能は、事業者を除く個人ユーザーが出品するブランド品を中心に、「楽天ラクマ」が指定する400ブランド以上の商品が対象となる。

各機能の対象商品には、検索結果のページおよび各商品の商品詳細ページに「お届け前鑑定」または「後から鑑定」の機能名をバッジとして表示される（※2）。なお、出品者、購入者がいずれかの機能を指定することはできないため注意が必要だ。

※画像元：ブランド品の検品をする「ラクマ鑑定サービス」を「ラクマ最強鑑定」に刷新（楽天グループ株式会社）

コメ兵は、楽天との協業を通じて、同社の強みである「目利き」と精度の高い「AI」を活用した検品サービス「KOMEHYO カンテイ」（※4）を「楽天ラクマ」ユーザーへ提供することを新たなビジネスモデルの一つとして構築を進めるほか、中古品市場の偽造品排除に取り組み、健全で安心なリユース市場の形成を目指すとしている。

「ラクマ鑑定サービス」は2023年に試験運用開始、2024年1月より本格提供をスタートしており、利用件数は10カ月で約3.3倍（※3）と伸長。楽天が「持続可能な社会の実現につながる『モノの循環』を生み出す取り組み」と位置付け、鑑定サービスを刷新した「楽天ラクマ」に引き続き注目したい。

※2：検索結果画面での表示は11月5日頃より段階的に開始予定
※3：2023年11月と2024年9月の「ラクマ鑑定サービス」利用件数で比較
※4：コメ兵が2022年12月まで運営していたフリマアプリ「KANTE」運用時から使用しているコメ兵の検品サービス名称