ヤマトグループが2024年トップトピックスを発表

ECのミカタ編集部

ヤマトグループ 2024 年トップトピックス

ヤマトホールディングス株式会社(以下、ヤマトグループ)が、2024年の取り組みをまとめた「トップトピックス」を発表した。本記事ではEC事業者と特に関連が深いと思われる内容をピックアップして紹介する。

受け取りやすさ向上を目指し「置き配」を追加

基盤領域である「EXP事業関連」においては、以下の3つが取り上げられている。

◆6月10日、個人向け会員サービス「クロネコメンバーズ」の会員を対象に「宅急便」「宅急便コンパクト」の「置き配」での受け取りを可能に
社会的にも「置き配」の認知やニーズが広まりつつある状況を踏まえ、「宅急便」「宅急便コンパクト」の受け取り方法に「置き配」を追加。ヤマトグループではこの追加によって「お客さまの荷物の受け取り利便性の向上に貢献する」とした。

※関連記事:ヤマト運輸の「宅急便」で置き配が選べるように! EC事業者のメリットや「EAZY」との違いは? 担当者に直撃した

◆8月26日、専用資材を事前購入するだけで全国一律420円で荷物が送れる新商品「こねこ便420」を発売
「サイズや届け先が決まるまで料金がわからない」「荷物発送時の支払いが面倒」という顧客ニーズに応えるため、専用資材を購入するだけで、発送時の支払いが不要となる「こねこ便420」を発売した。

加えてEXP事業関連としては「11月11日、小ロットで輸送が可能な新商品「JITパレットチャーター便」を発売」も取り上げられている。

※関連記事:ヤマト運輸、全国一律420円で荷物が送れる「こねこ便420」を発売へ

EC事業者向け海上小口輸送サービスの提供

成長領域である「グローバル・CL事業関連」においては、以下内容が取り上げられた。

◆1月11日、越境EC事業者向け海上小口輸送サービスの提供を開始

独自開発した海上小口貨物の輸入通関・保税システムを活用することで、韓国からは最短4日、中国からは最短5日で日本の購入者へ商品配送を実現。「今後も、越境EC事業者のビジネス拡大や購入者の利便性向上に寄与する国際物流サービスを提供していく」とした。同じく「グローバル・CL事業関連」では「5月1日、東南アジア-欧州間でトラックと鉄道による国際複合一貫輸送サービスの提供を開始」「12月1日、株式会社ナカノ商会の株式を取得し、ヤマトグループの連結子会社に」も挙げられている。

また、新規領域「フレイター事業関連」においては、「4月11日、持続可能で強靭な物流ネットワーク構築に向けて貨物専用機(フレイター)の運航を開始」も取り上げられている。持続的かつ強靭な物流ネットワークの構築を目指し、成田空港、新千歳空港、北九州空港、那覇空港でフレイターの運航を開始。8月1日からは羽田空港と新千歳空港・北九州空港間で、同年10月27日には北九州空港と新千歳空港間での運航を開始した。同グループでは「生産者や事業者の商圏拡大や地域産業の活性化に貢献する」ための取り組みとしている。

※関連記事:ヤマトのフレイターが就航。2024年問題の活路は「空」か

幅広い取り組みを推進

本トピックスでは前述した内容以外に、以下のような内容が取り上げられている。

◆10月1日、全国のホテルや空港などの観光施設にスマホで送り状の発行ができるツールの提供を開始
◆福岡県・JA全農ふくれんと福岡県産イチジク「とよみつひめ」のトライアル空輸を実施
◆北海道エアシステムと北海道内各地の特産品・名産品の道外への実証輸送を開始
◆1月30日、「宅急便」「宅急便コンパクト」「EAZY」について国際規格ISO 14068-1:2023に準拠したカーボンニュートラリティを実現
◆10月16日、川崎市の脱炭素先行地域で官民連携による、再エネ電力100%の営業所が稼働開始


ヤマトグループは2025年3月期~2027年3月期における中期経営計画において、サステナブル社会を支えるインフラとしての存在意義と成長戦略をより強固に結びつけ、長期的に選ばれ、企業と社会がともに発展していく未来を目指すと策定している。来年以降も同グループの最新情報を引き続き追っていきたい。


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