ユーザーが求めているウェブサイトの閲覧補助機能1位は「色の反転」 Kiva調査
ウェブアクセシビリティツール「ユニウェブ」を提供する株式会社Kiva(以下:Kiva)は2025年1月15日、「ユニウェブ」ユーザーが最も利用している機能に関する調査結果を公表した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。
調査概要
◆調査主体:株式会社Kiva
◆調査月:2024年11月〜12月
◆調査対象:「ユニウェブ」導入サイト500サイト
◆調査方法:社内システムからユニウェブの利用状況(2024年11月〜12月時点のデータ)を抜粋
◆出典元:「ユニウェブ」の利用者が最も利用している機能を調査(株式会社Kiva)
色の変更に関する機能が上位を占める
Kivaは今回の調査の背景として、ウェブアクセシビリティ確保に対する社会的要請をあげている。また、同社が障害のある人215名を対象に実施した調査では、ウェブサイトの閲覧が困難な場合の対処方法について「特に何もしない(我慢する)」の回答が最も多く、多くの利用者が日常的にウェブサイトの利用に際して困難を感じている実態が判明したという。
こうした状況を踏まえて行われた本調査では、ユーザーの利用頻度が高い機能の上位3つは「半転色」「スマートコントラスト」「ダークコントラスト」であり、全て色の変更に関する機能が占めた。
これらの機能は、色弱(※)の症状を持つ人達をはじめとした、通常のカラー設定では見づらさを感じるユーザーにとって、重要なサポート機能として役立っているといえる。
※色の識別が困難な状態のこと。kivaは今回の発表に際して「多くの方が直面する可能性のある課題ですが、実際に色弱の当事者がウェブサイト閲覧時に直面している具体的な困難については、十分な実態把握がなされていないのが現状」としている
「ウェブアクセシビリティ」の確保に対する社会的要請
2024年4月1日の「障害者差別解消法」改正施行により、行政機関等および事業者は障害のある人への合理的配慮の提供が義務付けられている。Kivaが指摘しているように、この法改正に伴って誰もが平等に情報にアクセスできる「ウェブアクセシビリティ」確保への社会的要請は高まっていると言える。
本調査では「ユニウェブ」ユーザーが使う閲覧補助機能として、色に関する内容がトップ3を閉め、さらに「文字を大きく(5位)」「ライトコントラスト(6位)」もランクインしている。EC事業者はこうした内容を考慮し、年齢や身体的条件に関わらず顧客が利用しやすいサイト設計を意識すべきだろう。