リターンズ、「キャンセル落ち」を防ぐツールをShopifyアプリとして提供

ECのミカタ編集部

“キャンセル落ち”を防ぐマーケティングツール「リターンズ キャンセルリカバリー」をShopifyアプリとして提供開始

株式会社リターンズ(以下:リターンズ)は2025年2月12日、オンラインストア運営効率化/最適化支援サービス「リターンズ」において、「キャンセル落ち」を防ぐマーケティングツール「リターンズ キャンセルリカバリー for Shopify(以下:本アプリ)」をShopifyアプリとして提供開始した。

キャンセルに対する施策を展開

本アプリでは、顧客が選択したキャンセル理由(注文の間違い、配送期日の遅さ、配送料の高さ、配送先情報の変更、支払い方法の変更、クーポン利用忘れ)に応じて、あらかじめ設定したシナリオでのマーケティングメールを配信できる。

※画像参照:ECサイトでキャンセルしたユーザーを再購入につなげる(株式会社リターンズ)

また、キャンセルに関する定量的なデータを把握しているEC事業者はまだ多くないとリターンズは指摘。本アプリではキャンセル数、注文数に対するキャンセル比率、またキャンセルに関わる人件費などキャンセルに関する各種データを一括で閲覧可能となる、ダッシュボードを用意した。

※画像参照:ECサイトでキャンセルしたユーザーを再購入につなげる(株式会社リターンズ)

キャンセル可能期限を商品ページに表示

一般的にオンラインストアでは、顧客の注文をすぐに注文確定させるのではなく、欠品によるEC事業者によるキャンセルなどを防ぐために、一定期間を設けて注文を確定させる運用を実施している。

本アプリでは、顧客が安心して注文後(注文確定前)にキャンセルができるよう、EC事業者はみずからの注文対応運用に合わせて、あらかじめ設定したキャンセル可能期限を商品ページに表示することができる。

※画像参照:ECサイトでキャンセルしたユーザーを再購入につなげる(株式会社リターンズ)

本アプリは「月額:79ドル(約12000円、2025年2月時点)」で利用可能。一部機能(リターンズ オートキャンセル)は無料で利用可能だ。

商品注文後の平均キャンセル率は「5.6%」

リターンズがEC事業者の経営者・運営責任者511名を対象に実施した独自調査(※1)によると、2024年における商品注文後の平均キャンセル率は「5.6%」(※2)に上ることが明らかになった。

※1:調査対象者:性別:男性413人、女性98人/年齢:20歳~59歳、調査数:511人(EC事業者の経営者および運営責任者)、調査期間:2024年12月26日~2025年1月8日、調査方法:インターネットモニター調査
※2:各回答範囲の中間値を仮定し(例:0~5%=2.5%、6~10%=8.0など)、それぞれの中間値に回答割合を乗じた加重平均として算出。「21%以上」の回答については、25%と仮定し、「把握していない」と回答した割合は除外。

※画像参照:ECサイトでキャンセルしたユーザーを再購入につなげる(株式会社リターンズ)

また、キャンセル対応で課題を感じている点として「人件費がかかる」(20.9%)、「顧客とのコミュニケーションが負担になる」(19.2%)が上位にランクイン。一方、「特に課題を感じてない」が37.6%と最も高くなったことから、そもそも「キャンセル落ち」自体を課題と認識できてない可能性もあるとリターンズは指摘する。

「キャンセル落ち」は、「未購入者」を対象とする「カゴ落ち」と比べて母数は少ないものの、顧客の行動が「訪問」から「購入」へと一段階進んでいる。そのため、売上向上を目指すEC事業者にとって、コミュニケーションを強化すべき課題と言えるだろう。


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