メルカリ、「落とし物クラウドfind」と連携 落とし物をリユースする実証実験を開始
株式会社メルカリ(以下:メルカリ)は2025年2月20日より、「落とし物クラウドfind」を提供する株式会社find(以下:find)と連携し、法律で定められた保管期間を過ぎた落とし物をリユースする実証実験を開始する。
施設で廃棄予定の落とし物を「メルカリShops」で販売
本実証実験は、findが提携する鉄道会社や商業施設で拾得された落とし物のうち、法律で定められた保管期間を過ぎ、各企業が所有権を取得したものを「メルカリShops」にて販売するものである。
◆期間
▷2025年2月20日〜8月31日
◆内容
持ち主が見つからないまま、法的な保管期間が経過し、商業施設などへ所有権が移った落とし物のうち、施設で廃棄予定のものをfindが引き取り。その後、findにて検品作業を行い、findの「メルカリShops」アカウントにて販売する。
なお、本販売で得た収益は、「メルカリShops」とfindの手数料を除き、鉄道会社や百貨店など、落とし物を管理している施設へと還元される。
※出品の際は、状態が良い落とし物の中でも個人の特定が出来ないものに限定する。
※ブランド物などは、専用の業者を介し品質の状態の確認や鑑定を行った上で出品。また、電気機器は使用テスト実施済みの製品のみが対象となる。
※画像元:「落とし物クラウドfind」と連携し、破棄されていた落とし物をリユースする実証実験を開始 (株式会社メルカリ)
落とし物の保管、廃棄への負担が発生している
鉄道会社や商業施設などで拾得された落とし物は、遺失物法に則り適切に保管・管理され、落とし主が現れた場合は返却される。しかし、落とし主が見つからないまま、法律で定められた3カ月の保管期間が過ぎた落とし物については、廃棄物として処理される。こうした処理品の中には、新品の物やまだ使える物も多く含まれているとメルカリは指摘する。
また、大手百貨店では1店舗あたりで毎月約600件の落とし物を破棄しており、その対応に毎月約10時間を要するなど、落とし物を拾得した施設にも、物の保管や廃棄に関して多くの負担がかかっている状況であると続ける。
こうした課題から、まだ使える落とし物をリユースするため、findと連携し、鉄道会社や百貨店などfindのパートナー企業とともに、「メルカリShops」のアカウントで販売する実証実験を行うこととなった。
環境負荷の軽減にも寄与できる
本実証実験について、findは以下のようにコメントしている。
「この度、メルカリさんとのパートナーシップを通じて、持ち主が見つからなかった落とし物に新たな価値を生み出し、サステナブルな循環を生み出す取り組みを実現できることを大変嬉しく思います。落とし物の適切なリユースを推進することで、施設の負担軽減に貢献するとともに、メルカリさんの理念である『捨てるをへらす』で廃棄物削減にも寄与できればと考えています」
また、findのパートナー百貨店は「このプロジェクトにより、落とし物の適切な管理と処分が効率化されるとともに、環境負荷の軽減にも寄与できることを考えています」とコメントした。
小売店の落とし物の管理コストと同時に、まだ使える落とし物の廃棄削減へ向けた取り組みとして、今後の動向に期待が寄せられるだろう。