楽天、商品配送サービス「楽天無人配送」において新ロボットを導入

ECのミカタ編集部

楽天、商品配送サービス「楽天無人配送」において、新たなロボットの導入、対象店舗や地域の拡大などサービスを拡充

楽天グループ株式会社(以下、楽天)は2025年2月26日、東京都中央区晴海全域、月島と勝どきの一部(以下、晴海周辺)で展開する自動配送ロボットによる小売店や飲食店の商品配送サービス「楽天無人配送」(以下、本サービス)において、新たなロボットの導入、対象店舗や地域の拡大などによりサービスを拡充することを公表した。

Avrideの自動配送ロボットを導入

本サービスは2024年11月の開始以降、対象店舗商品を地域内のお届け場所に夜間や雨天時を含め毎日配送(※1)してきた。

2025年2月には、新たな店舗としてケーキ店「パティスリーハット」やコンビニエンスストア「ファミリーマート 晴海センタービル店」が加わり、店舗数を拡大。また、対象地域は晴海全域と月島1~4丁目の一部、勝どき1~6丁目の一部へと範囲を広げ、顧客が注文時に指定できる配送場所の数も現在、90カ所を超えている。

今後のさらなる需要拡大に備え、配送体制を強化するため、従来のロボットに加えて(※2)、米国で自動配送ロボットを展開するAvride inc.(以下、Avride)のロボットを、2025年2月27日より使用開始する。

Avrideのロボットが日本でサービスに利用されるのは今回が初となり、順次10台まで増やす予定とした。

※1:年末年始などの一部を除く。
※2:Cartken Inc.が開発し、三菱電機株式会社のグループ会社であるメルコモビリティーソリューションズ株式会社が本サービス向けに調整。

※画像元:商品配送サービス「楽天無人配送」において、新たなロボットの導入、対象店舗や地域の拡大などサービスを拡充(楽天グループ株式会社)

複雑な環境でも安全に自動走行が可能

米国テキサス州オースティンに本社を置くAvrideは自律走行車のスタートアップ企業であり、2017年から自動運転車と自動配送ロボットの開発・運行を行っている。

先進的な自動運転技術を活用し、さまざまなセンサーやアルゴリズムを搭載したAvrideの自動配送ロボットは、効率的で信頼性が高く、公道のような複雑な環境でも安全に自動走行が可能。

現在、米国でもAvrideの多数の機体が商用利用されており、同社のロボットは日本において2024年12月13日に一般社団法人ロボットデリバリー協会の安全基準に基づく審査に合格している

Avrideの自動配送ロボットの概要は以下の通りとなる。

◆メーカー:Avride
◆機体サイズ:長さ86.1cm×幅65.5cm×高さ117.8cm
※高さは視認性確保のための旗を含む(旗を除くと79.6cm)
◆最大積載容量:約54L
◆最大積載重量:25kg
◆最高速度:6km/h

※画像元:商品配送サービス「楽天無人配送」において、新たなロボットの導入、対象店舗や地域の拡大などサービスを拡充(楽天グループ株式会社)

無人の配送ソリューションに対する需要が高まる

本件について、楽天の執行役員 インキュベーション事業 ヴァイスプレジデントである向井秀明氏は、「日本の配送業界では人手不足が深刻化しており、無人の配送ソリューションに対する需要が高まっています。楽天無人配送もサービス開始から多くのお客様にご利用いただいており、今後のさらなるサービス拡充に向けて、Avrideと協業できることを嬉しく思います」とコメントする。

AvrideのGlobal Commercial DirectorであるToby Snuggs氏も「自動配送ロボットの導入により、物流の革新を進めながら日本社会における利便性向上に貢献できるよう努めてまいります」と述べた。

※画像元:商品配送サービス「楽天無人配送」において、新たなロボットの導入、対象店舗や地域の拡大などサービスを拡充(楽天グループ株式会社)

※画像元:商品配送サービス「楽天無人配送」において、新たなロボットの導入、対象店舗や地域の拡大などサービスを拡充(楽天グループ株式会社)

楽天は今後も、より多くの人に自動配送ロボットによる安心・安全で利便性の高いサービスを活用してもらうため、サービスの拡充を継続的に行う方針を掲げる。Avrideの自動配送ロボット導入による効果とこれからの展開に引き続き注目したい。

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