au PAYマーケット、生成AIを搭載した新たなチャットボットを正式導入
auコマース&ライフ株式会社(以下、auコマース&ライフ)は2025年5月29日より、カスタマーサポートをさらに進化させるために「カスタマーサポートチャットボット(以下、生成AIチャットボット)」の正式導入を発表した。
ヘルプページでの生成AI活用で顧客の利便性向上を目指す
生成AIチャットボットは、総合ショッピングサイト「au PAYマーケット」のヘルプページで提供しているチャットボットに、生成AIを組み込むことで実現した。
顧客の問い合わせ内容の文脈から、問い合わせの背景にある要望を的確に把握して、顧客自身が言葉にできない意図を汲み取ったうえで、最適な回答にスムーズにたどり着けるサポートを行う。
auコマース&ライフによると、生成AIチャットボットによる効果は以下の通り。
◆顧客の利便性向上
困りごとを解決するまでの負担を大幅に軽減。未解決件数の削減にもつながるため、利便性の向上に貢献する。
◆有益な顧客の声の収集
従来のFAQベースのチャットボット検索は、キーワード単位で情報が集約されるため、顧客の本質的な疑問や問い合わせに至った背景までの情報を取得できなかった。生成AIチャットボットにより対話を繰り返すことで、サービス改善のための情報収集につなげる。
トライアルでは未解決率が約10%低減
au PAYマーケットでは2024年4月より、AIが困りごとを予測してFAQサポートを行うチャットボットを導入。導入後は、チャットボットの利用者数は1.7倍以上に増加し、予測提案機能による的確な起動メッセージやシナリオ提示により解決率も1.2倍に向上した。
さらに顧客の質問内容に回答できないケースに対しては、2025年5月より生成AIチャットボットのトライアルを実施。その結果、生成AIの組み込み以前と比較して顧客の未解決率が約10%低減されたことが確認されたことから、今回の正式導入開始に至ったという。
生成AIの発展がEC市場に与える影響は今後も大きくなるだろう。引き続き動向を追っていきたい。