「冷凍生酒」を国内・海外へ流通加速 TOMIN SAKE COMPANYと帝国ホテルが「凍眠生酒」試飲会

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ECのミカタ編集部

「冷凍 日本酒」を新しいスタンダードへ。国内初 (※)マイナス30℃の不凍液で急速冷凍する独自技術で「冷凍生酒」を国内・海外へ流通加速

株式会社TOMIN SAKE COMPANY(以下、TOMIN SAKE Co.)は2025年7月4日と7月5日に、株式会社帝国ホテル(以下、帝国ホテル)が手掛けるオンラインモール「ANoTHER IMPERIAL HOTEL」との共催で、「凍眠生酒(とうみんなまざけ)」の試飲会を開催した。

生産者や作り手のストーリーと共に紹介するオンラインモール

「ANoTHER IMPERIAL HOTEL」は帝国ホテルが2024年11月にスタートした新規事業であり、同社の歴史の中で出会った日本各地の商品を、生産者や作り手のストーリーと共に紹介するオンラインモールとなっている。

帝国ホテルのシェフ、ソムリエ、バーテンダーがアンバサダーを務めており、取り扱う商品は「食べる・飲む・暮らす・楽しむ」をテーマに、2025年7月時点で24都府県61ブランド約150商品を取り扱っている。

商品選定は「希少性」「意匠性」「ストーリー」「応援意識」の4点を軸にしており、TOMIN SAKE Co.からは「ANoTHER IMPERIAL HOTEL」のコンセプトに合わせて商品化したプレミアム日本酒10蔵11品が出品されている。

日本酒業界のさらなる発展の一助に

「凍眠生酒」は、マイナス30℃の不凍液を活用した液体凍結機「凍眠」(製造・販売:株式会社テクニカン)を使用し、酒蔵で搾りたてすぐの生酒を冷凍した日本酒。TOMIN SAKE Co.は、テクニカンのグループ会社で、「凍眠生酒」の商品企画・設計から、国内・海外への卸売やECなどでの販売までを行っている。

TOMIN SAKE Co.は、今回の試飲会にも参加した株式会社南部美人 代表取締役社長 久慈浩介氏との縁から2018年より「凍眠を使った日本酒を冷凍」する研究を始め、冷凍物流時における品質の検証も重ね、2021年より本格販売を開始。「ANoTHER IMPERIAL HOTEL」のオンラインモールでは全国10の酒蔵とオリジナルのプレミアム「冷凍生酒」を販売するに至った。

帝国ホテル EC事業部長の惣田新一氏は、「(日本酒は)各地の風土に根ざした大切な日本文化の一つ。日本酒の持つ歴史や文化をより多くの方に知っていただき、業界のさらなる発展の一助になりたい」とコメントした。

※画像元:株式会社TOMIN SAKE COMPANY

世界中に日本酒の新しいスタンダードを築く

TOMIN SAKE Co.の代表取締役である前川達郎氏は、今回の試飲会で「マイナス温度でも凍らない不凍液で熱を奪う冷凍技術」を使った急速冷凍機「凍眠」で、日本酒を凍らせることについて説明。

さらに同氏は日本酒の冷凍について、「現在、帝国ホテルのオンラインモールやイオン系列などで国内展開を加速する一方、輸出体制も本格的に強化しています。シンガポールをはじめ、欧州・北米。東南アジアなどから引き合いが急増しており、世界中に日本酒の新しいスタンダードを築いていきます」とコメントした。

日本酒の生酒は繊細であるため長距離輸送や保存が難しく、海外展開には限界があった。前川氏は「日本酒(生酒)を飲んだことがない多くの人に広めていくためには『初めて飲む一口目が美味しいことがすごく大事』」とも。「凍眠」技術によって海外を含めた長距離輸送に関する課題がクリアされれば、より一層、日本酒に注目が集まることが期待されるだろう。

●参考:「ANoTHER IMPERIAL HOTEL」公式サイト