約3人に1人が「不審メールが実は正規のメールだった」経験 リンク調査
株式会社リンクは2025年12月17日、「不審なメールに関する実態調査」の結果を公表した。
調査概要
◆調査方法:インターネット調査
◆調査主体:株式会社リンク
◆調査期間:2025年11月4日〜11月12日
◆調査対象:10~60代の男女
◆調査対象地域:全国
◆回答数:1200
◆調査元:株式会社リンク調べ
◆出典:不審なメールに関する実態調査(株式会社リンク)
「差出人のアドレスや名前」で不審なメールと判断
本調査では、全体の約8割(79.2%)が「過去1年間で不審なメールを受け取ったことがある」と回答。不審なメールは多くのユーザーにとって、日常的なリスクとなっていることが明らかになった。
さらに、そのメールを不審だと判断した理由について質問。「差出人のメールアドレスが不自然」(54.6%)、「利用した覚えのない企業/サービスから届いた」(53.1%)、「差出人名が不自然」(41.5%)が上位に挙がった。
ユーザーは主に「差出人のアドレスや名前」を手がかりに、不審なメールを見極めていることがうかがえる。

公式のメールアドレス統一が求められる
信頼できない(怪しいと感じる)メールを送ってくる企業に対して抱く印象をたずねたところ、「セキュリティ対策や顧客情報の扱いに不安を感じる」が47.2%を占めた。
正規のメールであっても疑われる可能性ある現代。自社ドメインへのなりすまし対策や信頼性を高める施策が不十分だと、企業イメージやビジネスに直接的な影響が及ぶリスクがある、ということでもある。

安心してメールを利用するために企業に期待する工夫・改善としては、44.2%が「メールアドレスを公式のもので統一してほしい」と回答。33.5%が「公式のマークやロゴなど、『正規のメール』であるとひと目でわかる表示をしてほしい」、31.1%が「企業を装った偽物のメールが届かないように対策してほしい」といった回答が上位に挙げられた。

7割以上が「不審なメールは無視か削除」
不審なメールを受け取った際の対応についてたずねたところ「無視する/削除する」が75.9%で最多に。続いて「迷惑メールフォルダに移動させる/迷惑メール報告する/ブロックする」が47.8%となった。

本調査結果について、株式会社リンク ベアメール サービス責任者 菱沼憲司氏は次のようにコメントしている。
「正規メールの誤認問題を解決する鍵となるのは、送信ドメイン認証のDMARC、そしてメールに公式ロゴを表示するBIMIです。BIMIは、企業がDMARCポリシーを強化、つまり自社ドメインへのなりすまし対策を強化することで導入が可能になります」
同氏は、企業の公式メールがフィッシングと誤認される「メールの“濡れ衣現象”」をなくし重要なメールを確実に届けるために、DMARC・BIMIをはじめ、引き続きメール全般のサポートを提供すると続けた。
メールを活用したDM施策を進める事業者は、本調査内容を参考に今後の対応を検討してほしい。


