W2、次世代戦略「メディアコマース」を体系化した定義書を公開
W2株式会社は2026年3月25日、自社ECの次なる成長戦略として「メディアコマース」を独自に定義。メディアコマースの全体像や構造、戦略から実践までを体系的にまとめた「メディアコマース定義書」を公開した。
「メディア×コマース×AI」を統合設計する経営戦略
W2は定義書において、「メディアコマース」を以下のように定義している。
◆販売と情報流通を統合し、自社ECを“顧客の意思決定基盤”へ進化させることで、ブランド価値と収益を同時に最大化する戦略モデル
これは単なるコンテンツ強化ではなく、以下のような「メディア×コマース×AI」を統合設計する経営戦略である、と解説している。
◆メディア:分散した情報の統合と主導権の回収
▷商品理解に必要な情報(記事・レビュー・UGC・動画・スタッフ投稿等)を自社ECに集約し、“顧客が最終的に参照する情報基盤”として再設計。
◆コマース:意思決定からLTV最大化までの一気通貫設計
▷コンテンツ起点での購買導線を設計し、「認知→理解→信頼→購買→継続」という一連の体験をEC上で完結。
◆AI:“選ばれるEC”を実現する意思決定の最適化
▷AIは、コンテンツ生成・パーソナライズ・接客・検索体験を横断的に最適化し、顧客ごとに最適な情報と商品を提示。AIエージェントによる購買支援が一般化する中で、AIに正しく理解・推奨されるEC構造の設計基盤となる。

※画像元:ECの競争構造を再定義する次世代戦略「メディアコマース」を体系化した定義書を公開(W2株式会社)
消費者は「どこを見れば良いか」分からない状態に
EC業界において、Amazonや楽天市場といったECモールの優位性は年々強まっている。一方、消費者の行動はモノを買う行為から「コトを体験すること」にシフト。商品を選ぶ判断の前に、「信頼できる情報」を求める動きが強まっている。
W2はこのような現状について「企業が発信するコンテンツは、Instagram・TikTok・YouTube・ブログ記事・LINE・ライブ配信と、あらゆるチャネルに分散し、消費者は『どこを見れば良いか』分からない状態に置かれています。これらコンテンツを集約する場所として、これからは自社ECを『売る場所』から『選択を助けるメディア』に昇華する必要があります」と指摘する。
さらに、ChatGPTをはじめとするAIエージェントが商品を推薦する時代において、自社ECがAIに適切に認識される情報構造を持つことの重要性が高まっている。こうした「ECモールとの差別化」「モノからコトへの消費」「情報コンテンツの集約」の3つの変化に対応するために、W2は「メディアコマース」を定義した。
実装に着手できるロードマップをセットに
W2執行役員 鴨下文哉氏は、本件について次のようにコメントしている。
「コンテンツ・AI・購買体験を統合する場所が、自社ECでなければならない。そのビジョンを、業界全体に問いかけます。今回公開する定義書は、概念を語るだけでなく、今日から実装に着手できるロードマップをセットにした点が特徴です。『選ばれるブランド』を目指すEC・リテール企業の皆様に、ぜひご活用いただけますと幸いです」
今回、W2が公開した「メディアコマース定義書」は、EC・リテール企業の経営層・EC責任者・マーケティング担当者を対象とした業界向け白書である。自社ECの役割を再定義する動きとして、今後の業界への影響が注目される。
参考:メディアコマース白書~ECのメディア化で「選ばれるブランド」をつくる戦略と実践~(W2株式会社)


