【続報】大盛況!日本通販CRM協会発足設立記念セミナー

石郷“145”マナブ

日本通販CRM協会 代表理事 向徹氏、熱く熱く語る!

既存のお客様と向き合おうとする要素が、店舗の成長を大きく支えている
月一度セミナーを実施し、学んだことを実践できるようにする
おもてなしの精神が、随所に感じられる、パネルディスカッション!

EC業界の発展は、CRMの発展と共に。代表理事 向徹氏、語る

EC業界の発展は、CRMの発展と共に。代表理事 向徹氏、語る日本通販CRM協会の面々と、パネルディスカッションの4氏

 一般社団法人 日本通販CRM協会による「一般社団法人 日本通販CRM協会発足設立記念セミナー」が、5月14日、文京シビックセンターで開催された。

  代表理事 向 徹 氏(株式会社E-Grant(うちでのこづち)代表取締役)は、冒頭、挨拶の中で、CRMの重要性について語り「近年、ECの市場が拡大し、お客様の受け取れる情報数が増えた。このような状況の中では、今までのように店舗がセールス情報をおくるだけでは、お客様にとって、それが価値のあるものと認識されなくなる」とした。「現に、最近、好調な店舗に見られる現象として、新規のお客様の売り上げは微増なのに対して、既存のお客様の売上が、飛躍的に伸びており、既存のお客様と向き合おうとする要素が、店舗の成長を大きく支えている」とも。実際、現状に目を向けると、そうした対応ができる店舗はまだ多くはない。未来を考える上で、同協会が果たす使命は大きい事、それを来場者も賛同する一方で、未来を思い、一堂、真剣な面持ちで受け止める。

 同協会は、まず、この挨拶のなかで、自らの役割を3つあげた。
・1つ目、CRMという言葉が広義になっているので、“通販・ECにおけるCRM”とは何かを定義づける。
・2つ目、今後発展する通販・EC業界の中で、店舗が共に発展していくためには、CRMが必要だという考えを推進していく。
・3つ目、CRMの浸透を通して、お客様が快適に、通販・ECをできる環境を整えていく。

日本通販CRM協会の取り組み、それは通販・EC店舗には急務

 あわせて、同協会が、実行することは4つ。「学ぶ」「実践」「ブランド」「交流」 を挙げた。まず、月一度セミナーを実施し、学んだことを実践できるようにする。その一方で、同協会では、後々、顧客満足推進マークを制定し、店舗に授与することで、お客様が店舗を安心して、選べるようにする。また、これらを、会員同士の交流で、ブラッシュアップさせて、通販・ECにおける、CRMの質を、より店舗の現実に合わせ、実績を積み上げて、更にその影響を大きく、業界全体へと波及させていく。

 この取り組みは、通販・ECにとって、急務。その必要性の高さは、同協会の会員に、名だたる大手企業が名を連ねていることからも容易に理解できる。鉄は熱いうちに打て、とばかりに、同社は、早速、セミナーについて、6月以降、毎月、第三木曜に開催する、と発表。第一回セミナーは、6月18日、「やずや」で多くの功績を持つ、株式会社未来館 代表取締役 西野博道氏が、演壇に立つ。

「見るべきは、同業者ではなく、お客様」

 また、今回のセミナーにおいては、未来館(以下、未来館) 西野博道氏をはじめ、DM大賞での金賞をはじめ通算15部門受賞、講演・寄稿等を多数手がける株式会社ダイレクトマーケティングゼロ(以下、DM0) 代表取締役 田村雅樹氏、スーパー・小売業に20年間従事し、入社から5年間に44億円から253億円の売上成長に貢献した、株式会社えがお(以下、えがお) 専務取締役執行役員 高橋貞光氏、通信販売専門のコールセンターを運営し、テレマーケティングを強みとし、多くの実績をもつ株式会社リプライオリティ(以下、リプライオリティ) 代表取締役副社長 小山誠人氏、モデリストには、協会顧問にも就任している株式会社ダイレクトマーケティンググループ 常務取締役 藏内淑行氏を迎えて、パネルディスカッションも開催された。

 代表理事の向徹氏がかねてよりCRMにおいて強調していた「おもてなし」。その精神が、このパネルディスカッションの言葉から随所に感じられ、お客様への温かな想いやりとは何かを実感させる、素敵な時間となった。その一部を紹介する。

・未来館 西野氏
企業は、いろんなビジネスをやっていると、ついつい同業者ばかりに目がいってしまいますが、大事なのは同業者ではなく、お客様を見る事なんだと思います。
・DM0 田村氏
そうですよね。いろんな会社見ていますが、未来館のある九州の方は、横の繋がりが強いなと感じることがあります。お客様の方向を向いて、情報交換も密で、一緒に歩んでいこう、と。いい考え方だなと思います。
・えがお 高橋氏
以前、弊社で、システムの入れ替えをする時に、西野さんに相談したら、うちのフォーマットをそのまま使えばいい、といわれて、驚いた事があります。(会場、笑)共に、「お客様の満足を追求する」ということを、一番に考えているからこその発想ですよね。
・未来館 西野氏
ひとえに、お客様といっても、通販業界の初期のことで言えば、ただ商品を送るだけで、お客様など全く見えていなかった。ここまでの一つ一つの積み重ねが、今の関係性を築いてきました。通販のことで言えば、最初は葉書で来たものを、スキャナーで取って、それをお客様の情報として、管理していたのですが、カスタマー担当の社員の者がその葉書を持って、まさにその相手の方と電話をしていたりするんです。それだけで、全然、相手が見えてくるわけです。それは、感動でもあるし、CRMというのは、そういう感動をシステム化するってことなんじゃないかと思うんです。
・DM0 田村氏
確かにそうですよね。特に、思うのは、その通販企業に、そのお客様が、自分のことを知ってもらっている、と感じさせることなんだと思います。以前、某社で定期購入に関する企画で、やったことなのですが、一度止めて、再び定期購入にしてくれた方に対しての「おかえりなさいキャンペーン」というのをやったら、すごく怒られたことがありました。お客様いわく「私は、10年やっていて、たまたまある理由で、一回中止して、三ヶ月間だけ、やめているだけなのに、何が「おかえりなさい」だ!」と。こちらが、そのお客様を理解することが、すごく大事なんだと思いました。
・リプライオリティ 小山氏
確かに、お手紙をお送りするとして、自分たちの側が、そのお客様のことを、こういうお客様なんだよ、とわかって送っているという企業は、客観的に見ても伸びていると思います。ロジックと売り方にだけこだわって、成長を語る通販会社さんは、言う程、売り上げは伸びてはいない。
・えがお 高橋氏
そこですよね。「お客様第一主義」といって、レターを送っているのに、梱包するレターによく見たら「もう一品買ってよ」みたいなことが書いてあって、明らかに、それは、お客様というよりは、会社よりの都合だったりする。

「お客様は神様ではなく、普通の人」

・未来館 西野氏
ただ、思うのは、お客様は、神様、仏様ではない。こちら側が、普通の人なんだと理解することですよね。普通の人として、気持ちのいい関係を築いて、付き合っていく、そこが大事ということなんです。ある時、山手線に乗っていたら、「西野さん!」って話しかけてきて、それって、本当に、人と人とのいい付き合いじゃないですか。それで、その人の誘われるまま、家までいったことあります(会場、笑)。あとは、海外のお客様にうまく出荷できなくて、飛行機で自分で持っていった、なんて話もありました。
・えがお 高橋氏
関係性を感じさせる話で言えば、よくお問い合わせで、電話を受電する話の中で、「こうなのよね」と話が広がって、それがきっかけで、今度は、その方と、手紙の交流が生まれたりする、ということがあります。そういう、人と人との繋がりを大事にしたいと考えています。だから、弊社では電話で話して仮に、それが1時間になったとしても、それを咎めたりしません。一時間で、そのお客様を喜ばせているから、いいんです。
・リプライオリティ 小山氏
コールセンターの仕事の話で言えば、定期コースに加入するお客様がいるのですが、その後、通販会社の方から、退会データも預かってたりすると、色々見えてきます。不思議と、通話分数がながいと退会していない。そこで、「お申し込みありがとうございます!」その部分だけ見ていたら分かり得ない、何かがある。それは、実感します。
・未来館 西野氏
だから、日本通販CRM協会にも、賛同していただいている会社様も、見つめる先があるとすれば、お客様なんですよね。お客様と関係性を築くことが、売り上げにつながるのだ。この協会のやることの一つ一つが、それを示す事例であってほしいと思っています。

 4人の方々のコメントからわかるのは、お客様を一人の人として受け入れ、良き関係性を築き、思いやりをもって接することが、長く商品を買い続けていただけることになる、ということだ。西野氏の言葉にある通り、通販の初期を思えば、地道にその繰り返しが今の関係性に結びついている。ECにおいては、まだ10年足らずで、整備されているとは言えない。だからこそ、今、そういうことを意識するタイミングに来ている。
 まさに、それを痛感させる、「CRM元年」に相応しいセミナーであったように思う。通販・ECにおけるCRMは、今まさに多くの店舗と共に船出の時を迎える。


記者プロフィール

石郷“145”マナブ

キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

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