オークファン、NETSEAを子会社化。経常利益8億目指す!
買収金額は12.5億円。オークファンの既存事業とNETSEAと相乗効果が見込める
株式会社オークファン(代表取締役 武永修一 以下、オークファン)は、株式会社ディー・エヌ・エー(代表取締役 守安 功 以下、DeNA)の運営するBtoBマーケットプレイス「DeNA BtoB market(以下、「BBM事業」)」を買収すると発表した。買収金額は12.5億円。オークファンは、同事業を継承する新設会社、株式会社 NETSEA(ネッシー、以下、NETSEA)の株式を取得、7月1日、子会社化することとした。オークファンとは、国内外のオークション・ショッピングサイトを検索できる「aucfan.com」をはじめ、「オークファン仕入れモール」や「楽市楽座」の運営を中心とするインターネットメディア事業を行っている。
BBM事業は、サプライヤー数、バイヤー数、商品数、全てにおいて、BtoB卸モールとしては、国内屈指の存在。まず、「サプライヤー」に対しては、Eコマースのプラットフォーマーとして、販売支援、サイト構築の提供の他、代金回収機能を提供している。続いて、「バイヤー」に対しては、商品売れ筋情報、サプライヤーの情報提供、決済サービスなど、周辺事業に取り組んでいる。その会員数は、25万人を超え、年間流通総額は、卸売価格ベースで、60億円を超える。
オークファンは、これまでのBtoC、CtoCの情報提供会社であったところから、株式取得、子会社化することで、市場規模300兆円の新たなBtoB市場に本格参入を果たすことを目指す。もとより、オークファンは、6年連続、増収増益を遂げて、一層の成長のために、3年後には、経常利益を2014年度の倍増8億円とする、新事業計画を発表しているが、この戦略の核となる、重要な投資と位置付けている。
オークファンのメディア事業においてのメリットとして、NETSEAユーザーも、オークファンを利用することで価格調査を簡単にし、仕入れ価格・販売価格に対してのノウハウを持つことができ、BtoB取引データの提供や分析ツールの開発により、大きな相乗効果を見込める。
また、オークファンのデータ事業に基づき、NETSEAユーザーに対して、価格戦略を中心としたマーケティング支援をしていく。また、NETSEAからも、データ事業に対して、BtoBの取引データを提供することで、独自サービスの拡充を促進させていくことができるとしている。
その他、フリーマーケット事業「楽市楽座」、卸サイトASP事業「らくらく卸」、一括EC管理ツール「タテンポガイド」(エターメント社)なども相乗効果を見込めるとした。これらとの統合により、ユーザーのニーズが高い中古、海外を含む新規市場への参入、リアル市場の併設、ECサイト横断の多店舗管理ツールとの連携などの様々な可能性を実現していくことになりそうだ。EC業界の台風の目となりそう。