【まとめてみた】EC業界・総まとめ2015年
EC業界News1年間まとめ〜サクッと振り返り♪
こんにちは~。ECのミカタ編集部 石郷“145” マナブです。
今年1年間もいろんなニュースがありました。
今回は1週間まとめではなく、1年間まとめっっっ!
こ〜んなにニュースがあったんですね。
1〜3月
「宅急便コンパクト」「ネコポス」発売開始
人気学園マンガ「GTO」が全巻無料で読める 無料マンガアプリ「マンガBANG」リリース
導入費用0円の指紋決済サービス「Liquid Pay」販売開始
【速報】株式会社スタートトゥデイ、株式会社アラタナを完全子会社化
4月
・【速報】ZOZOTOWNが約2億円分の商品を「こっそり」0円販売
・ 日本郵便✕楽天が展開する新サービス「はこぽす」始動
・ ヨドバシ・ドット・コム、「配達料金無料でご注文当日お届け」を九州でも展開
・アマゾン初!人生最高のイベントをECで“購入”できるように!
・ 【速報】ローソンと佐川急便、業務提携による新会社設立
・EC業界初!楽天が「知財功労賞」受賞
・ メガネ業界初!メガネスーパー、公式サイトで購入した商品が、店頭で受け取れる!
5月
・ 日本郵便、「スマートレター」を埼玉、千葉、神奈川、静岡でも販売開始
・Amazon以外のECサイトでAmazonアカウントが利用できる「Amazonログイン&ペイメント」提供開始
・ 業界初「電子サイン」佐川急便の時間短縮&ペーパーレスサービス開始
・ 「Yahoo!検索」のファッション検索に三越伊勢丹オンラインストアのアイテムを掲載開始
・ 続々参入の越境EC、同日2企業が「天猫国際(Tmall Global)」へ
・ 紀伊国屋書店、新宿店で「店舗受取サービス」を開始
6月
・ ヤマト運輸「YES!」パッケージ新サービスを提供開始
・ヤマト運輸「宅急便コンパクト」コンビニ対応へ
・ 月額500円!ソフトバンクが電子書籍を読み放題!「ブック放題」提供開始!
・ オフィス用品「アスクル」が メーカー物流事業の請負開始
・ サイバーエージェント、通販向け「eCRMソリューションサービス」提供開始
・中国製品直輸入モール「Cmall」が7月1日にプレオープン
7月
・ いよいよ明日!Amazon最大のセール 『プライムデー』
・ 夏の本気、Amazonがサマー特集・サマーセールを連発
・ ヤマト運輸新サービス「ヤマトクラウドデポ」を販売開始
・ ヤマダWEB.com、商品を即日配送する「社員お届けサービス」を開始
・ ヤマト運輸、15店舗が「手ぶら観光」のサービス拠点として認定
・ ZOZOTOWN、ブランド古着の買取キット「リユースバッグ」サービス開始
・国土交通省、宅配の再配達についての検討会の内容を発表
・ Amazon✕ヤマト運輸✕徳島県、災害時の物資輸送協定を締結
8月
・ 「楽天市場」刷新!トップページで離脱が減少等、成果も。
・ 「ゆうパック」値上げ発表。実施は2015年8月から
・ Amazon MasterCardの特典「Amazonポイント」
・【速報】「楽天アプリ市場」開始!言わばアプリの商店街。
・ お得に買い物ができる「Amazonクーポンストア」
・ ヤマト運輸「ネコポス」と「フリル」が連携!
・ ヨドバシ.com、通販業界・顧客満足度2年連続No.1
・ 国内メガネ業界初!メガネスーパー、ecbeing提供の「Amazonログイン&ペイメント」テンプレート導入
・ 紀伊國屋書店が村上春樹の新刊を9割買切る!
・ ヤマト運輸、ANA Cargoらと宮崎県産品の販路拡大を目指す連携をスタート
9月
・ 「Amazonギフト券バリアブルカード」がコンビニで!
・ アマゾンがスマホ普及で動いた!IDの取得も楽に!
・ ベルメゾンから新ブランド誕生!「ベルメゾンデイズ」
・ 伊勢丹、人工知能「SENSY」による接客サービスを開始!
・ 佐川急便の「コンビニ受取サービス」全国ローソンで開始
・ ヤマト運輸「YES!」パッケージ新サービスを提供開始
・ Amazon、中古商品が勢揃いの「中古ストア」をオープン!
10月
・Instagram広告開始
・ 楽天Edy対応!iPhone”おサイフケータイ”に!
・【速報】荷物は今ドコ?居場所が分かる「エコ配」アプリ、デビュー
・ ヤマト&minne連携!配送の利便性向上で作家支援
・Amazonプライムビデオ、本日から。更に会員増加か!
・ ヤマト運輸、10月1日より路線バスで宅急便を輸送開始!
11月
・【明日から】トイザらスで最大86%のセールを実施!
・楽天、子会社のケンコーコムに対する公開買付けを開始
・金髪又吉がCM出演!BUYMA最強セールがスタート
・EC・実店どちらも誘導できるファッションアプリ登場
・全国のローソンで「WAON」が利用できるように!
・ドコモの「dポイント」刷新でネットの利便性向上も!
・【速報】Amazon、 買ったら1時間後にお届け!
・ヤフー等5社勢揃い!売るなら今!「いい買物の日」
・ユニクロ等爆買発生?昨年取引額1兆円の独身の日は明日!
・家の売買をスマートに。ヤフー&ソニー流今ドキ不動産
・世界初!感情で集客をする技術。ソフトバンクTと連携
・【速報】楽天 2015年度 第3四半期決算発表
・【速報】日本郵政が上場、気になる初値は1631円!
・DeNA、キュレーションに本腰!ECに与える衝撃は
・ポンパレモール、越境ECとオムニチャネル施策を実施
12月
・【速報】楽天ID決済の導入店拡大でどうなるECの決済
・「auかんたん決済」追加でふるさと納税がしやすく!
・【速報】J:COMがショップチャンネル買収!!
・SENSY、ベルーナと連携で人工知能の未来が変わる
・本日今配信!ヤフー、らくらく通販で新規顧客獲得へ
・【続報】グリー子会社が動画広告を電撃発表!その裏側
・【速報】ヤフーが「一休」の株券を公開買い付け取得!
・【速報】Amazonサイバーマンデー決着、63万点を販売
・最新「ネットショップ大賞」発表!1位になる秘訣は?
・【速報】楽天、海外へ!JD(京東)に楽天市場の旗艦店を出店
・遂に今晩0時!Amazon最大セール・サイバーマンデー
・菜々緒のCMも!auショップ2,500店がEC拠点に!
・@cosmeビューティアワード潜入!可憐な木村文乃に酔う
・Amazonでお坊さんが呼べる!「お坊さん便」開始
・速報!スマホで近くのドライバーが集荷し“ハコベル”
・台湾最大手×セブンでつくる、より身近な越境EC
・【速報】ヤマト×ebay 米国への出店促進!
店からすればヤマト運輸のメール便廃止は衝撃でした。
個人的な感想を言うと、ある意味、2015年は《ECの転機》だったのではないでしょうか。まずは、クロネコメール便の廃止が発表された時は、EC店舗にとって相当衝撃的だったのではないか、と思うのです。
メール便って、かなり店舗にとっては販売の仕方にも関わるものだったように思います。僕自身、問屋にいた経験もありますから、そこでの話をすると、ネットショップって、敢えてメール便に収まるサイズの商品を探したりしたんです。なぜなら、メール便は安いので、送料無料キャンペーン!って言って、それをメール便で送るわけです。問屋はそのサイズに合わせて商品を探して、なんてこともあったわけです。つまり店舗にとっては、日頃のお客様に、アクセントをつけるためのキャンペーン材料に、送料無料があって、そこで、メール便の仕組みがかなり重宝されていたわけですから、突然、それが廃止になると発表されたら…さぞかし、今後どうなるんだろうと思ったことでしょうねという話です。
結果的には「クロネコDM便」「宅急便コンパクト」「ネコポス」が導入されたわけです。参考までに、ですが「クロネコDM」便は、3辺の合計が60cm以内かつ最長辺34cm以内、厚さ2cm以内であることが必要条件となるので、カタログ、チラシ、パンフレット、リーフレットなどの宣伝、広告関連の商材や販促物など紙類の発送に向いています。「ネコポス」は、角形A4サイズ(31.2cm以内×22.8cm)以内かつ厚さ2.5cm以内、重さ1kg以内で、こちらはDM便にはない補償があるというのがポイントになります。「宅急便コンパクト」というのは、2種類のBOXを使用して配送するのが特徴で、1つが「専用BOX」で縦25cm×横20cm×厚さ5cm(外寸)で、もう1つが「専用薄型BOX」で縦24.8cm×横34cm(外寸)なんですね。詳しくは、こちらでまとめていますので、見てみてください。(http://bit.ly/1ZwgT37 )
Amazon、楽天等の動きを契機に、決済の見方が変わる
こんな風にして、物流に関して、まずど〜んと変化が来た後に、衝撃が走ったのは、Amazonログイン&ペイメントです。こちらはEC店舗で言えば、独自ドメインを持たれている店舗さんがそれに該当していて、今までは、ログインするのも、決済をするにも、その独自ドメインに会員登録をして、決済情報を入力して、というものだったところに、Amazonアカウントがあれば、それをすることなく、買えちゃいますよという話なんですね。Amazonのアカウントであれば、安心というのもあります。独自ドメインってまだまだ認知がないところも少なくないので、それがAmazonでログインできて、サービスを受けられるとしたら、非常にメリットが多いですよね、という話なのだ。これが、店舗にとって何が大きいかといえば、例えば、ECCUBEでは、これでAmazonのアカウントでログインして、最終的に決済まで進んだときに、最後の購入のチェックボックスに一緒に、「この店舗のメルマガを受け取りますか」と書かれていて、そのまま、独自ドメインの会員登録に結び付けられる点が大きいわけです。決済って言っているけど、独自ドメインの会員獲得の販売促進の要素を担っている点が、店舗にとってはおおきいわけです。
こうした動きに触発されたわけではないでしょうが、楽天のほうもID決済の強化を推進するべく、Make Shop、たまごリピートなどの独自ドメインのサービスを提供する会社と続々提携して、それらの店舗でも楽天のID決済ができるとしたわけです。ただ、これはAmazonとはちょっと違っていて、主に、決済の段階で、楽天のアカウントを使うということなんですね。極端な話、例えば、Eストアーでやっている店舗で言えば、ログイン自体はその各店舗でログインはしないといけない。いざ、購入して決済を選ぶときに、楽天のアカウントを使いますか、と出てくる。このへんが、ちょっと違うんですね。だから、僕は思うのです。楽天で言えば、そのアカウントを使うことが最も活きてくるのは、ポイントの部分だな、と。楽天経済圏と言って、楽天グループというのはどんどん拡大しているので、当然、ポイントが使える箇所も増えているわけですし、かつ、楽天グループではなくても、映画館など、使えるところは増えているわけです。だから、そういうポイントを有効活用したいという人にこそ、力を発揮するように思います。
これらの動きは、モールがそのモールの中だけで商売をするというのではなく、そのほかに目を向けて商売をし始めたところに、時代の変化を見て取ることができると思うのです。
ヤフーも反撃?
そして、ECは新たな局面を迎えていると思います。上記のAmazon、楽天の動きに加えて、ヤフーも年末に入って、かなり積極的に動くようになっています。 ヤフー、ファミリーマート、ソフトバンク、TSUTAYA、Tポイント・ジャパンは、11月11日を「いい買物の日」と定め、企業の枠を超えた取り組みとなる”お買物の祭典”を展開しました。 「いい買物の日」は、5社が同時にセールやキャンペーンを実施し、買い手に「いい買物をした」という喜びを感じてもらうために定めたもので、リアル・ネットを問わず「いい買物」による喜びが、日本中にあふれる一大イベントを目指しているのです。実際、ECへの影響も大きく、Yahoo!ショッピングでは5日から10日は2000万点の商品がポイント11倍に、11日は1.8億点もの商品がポイント11倍となるキャンペーンを実施しました。LOHACOを合わせたショッピング事業における「いい買物の日」当日の取扱い高はサービス史上最大となり、前年同日比で約7倍を記録したというのだから、驚きです。
いい買い物の日以外も、ポイント5倍のテレビCMも積極的に展開し、気合いを感じます。また、ヤフー自体の足場をより磐石にしていこうという動きも顕著に見られます。一番大きかったのは、高級なホテルやレストランなどの予約サイト「一休」をヤフーが買収したこと。「一休」というのは、インターネットでは老舗の企業であり、決して業績不振ではなかったけれど、自分たちが培ってきたサービスをより多くのお客様に、と考えた末での英断です。
2020年の東京オリンピックの時に、もっと多くの人がそれらの高級ホテルやレストランを活用できる環境ができていれば、それらの発展につながります。あくまでも個人的な想いですが、そういった時代背景も含めて、自らのクライアント達がより発展することを考え、媒体として強力な認知力を誇るヤフーの一員になることを選んだんじゃないかなと思いました。一休の森社長の記者会見での表情は色々感慨深く映りました。
あとは、気になっているのは、ポイント関係です。今、お話した通り、楽天がポイントを使っていただくための機会を増やしているように、ヤフーは、Tポイントとの連携を強化していますし、ローソンの印象が強かったPontaがポンパレモールなどのリクルートポイントと連携し、最終的には、Pontaに集約されるという話もありました。また、NTTドコモは、この12月から「dポイント」が携帯電話の使用料以外のところでも使えるようになりました。ポイントの利便性を高めて、自社のサービスを長く使ってもらえるように仕向ける動きがあります。世代、環境、性別など、ポイントサービスごとにそれぞれの個性が見えてきたとすれば、ECにおいても、どこのサービスと連携していくかを意識するようになるかもしれません。
越境ECが大躍進した時代でもある
なにより、今年は越境 ECに対しての関心が高まった一年になったような気がします。流行語でも、爆買は、選ばれましたし、インバウンドの盛り上がりは、冷めることなく、自国に戻った時にも、日本製品を買うというような流れに拍車がかかっています。事実、海外での盛り上がりを顕著に映し出すイベントとして「独身の日」の盛り上がりぶりはかなりのものです。中国のアリババが11月11日に「独身の日」セールを大々的に呼びかけ、それは、いまや国民的行事にすらなっており、その売り上げはたった1日で1兆7600億円という桁違いの販売力なのです。それだけ海外のネット通販の熱気はすごいことを表していて、日本にも影響していて、ユニクロはそこで4位の売り上げだったというのだから、見逃せない話です。
中国では、もともと人と人との個人商取引がメインだったようで、模倣品が多かった。すると、誰から譲り受けるか、という「人」という部分に信用の重きを置いて、そこに商品の価値を見出していたわけです。そんな中にあって、最近では「日本」の商品が売られる機会が多くなれば、いうまでもなく、日本商品に対しての信頼は絶大であり、一種ブランド品のような扱いなわけです。これだけの熱気があり、かつ日本への信頼が厚いのにもかかわらず、中国をはじめとする海外に商品を売らないで、いつ売るのか、というのが越境ECに関わる企業の声でした。現に、海外の人が日本に来て、爆買いをし、度々ニュースになっていることでも、その信用の高さをうかがい知ることができます。
しかも、これを中国だけと見ていると勿体なくて、フィリピンなども成長しているし、ヨーロッパなどでもその商機はある。先日、アイブイピーが話していたところによれば、彼らが越境EC関連で、サポートした「amiami」というフィギュアを扱う店舗は、越境ECに進出して以降、国内外の総売上がなんと100億円となったというのだからすごい。
時代は日々進化しています。おそらく今までは、インターネット通販は右肩上がりでいたところが、そうだとは言えないというのが、僕個人の感想だ。その感想はどこから来ているかというと、店舗さんの生の声からだ。必ずしも、すごく儲かっているという話はそれほどきくわけではない。しかしながら、儲かっているところは儲かっている。その差はどこにあるのかといえば、国内だろうが、海外だろうが、自分たちが何をどう売っていくのかという戦略がしっかりしているかどうか、なのではないかと思います。
ECの進化に伴い、様々な形で店舗が力強く、また他に差をつけるだけの武器=サービスは整ってきている気がする。だからこそ、これらの武器をどう使っていくかを店舗は考える時期が来ている。時代の変化とともに、時代を読み取り、その時代の中で自分はどう生かすことができるのか、店舗は改めて、それを考えることで、2016年の進むべき道、いやECの未来があるのではないか。
というわけで、2015年一年間をおさらいし、次の一年間に繋げる為の「1年間まとめ」、今日はこのへんで。それでは!新しい一年間がさらに輝くものとなりますように。今年もよろしくお願いします。