日本ユニシス、ニッセンHDの情報システム契約更新
企業文化を深く理解、契約を更新へ
日本ユニシス株式会社は2月27日、株式会社ニッセンホールディングスと結んでいる情報システム業務のアウトソーシング契約を更新したと発表した。長年のノウハウを生かして、システムを維持管理、更新していく。
今回の契約は、アプリケーション構築支援・保守、サーバーやネットワークの運用・保守、ヘルプデスクなど、ニッセンの情報システム業務全般を広く対象としている。
コア業務はニッセン側へ
ただし戦略・企画といった特にクリエイティビティの高いコアとなる業務については、ニッセンの情報システム部門が担うことを特徴としている。ニッセンは2013年時点で8カ年の中長期計画、”Nissen Vision 50”を発表、創業50周年目となる2020年までの成長戦略を策定している。
日本ユニシスは、ニッセンのシステム運用を2001年から13年間請け負っている。システムにとどまらず、ニッセンの企業文化を深く理解し、変化する環境の中で柔軟に対応してきたことが評価され、契約更新に至ったとしている。
日本のITの成功事例
日本ユニシスはコンピュータの黎明期である1958年に設立。もとは米国ユニシスの関連会社であり大型汎用コンピュータのベンダーであったが、2006年より大日本印刷株式会社の関連会社となり、米社と資本関係は存在しない。
日本を代表するITソリューションベンダーとして、クラウド、新プラットフォームサービスを提供、存在感を持っている。実業団バドミントン部、アメリカンフットボール部、東京ディズニーランド・エレクトリカルパレード・ドリームライツのスポンサーなど、社会貢献でも有名だ。
競争の激しいIT業界において、長年の信頼関係を維持することは難しい。近年はグローバル化に伴う激動の中で、システムの更新が年単位で遅れる事例や、プロジェクトが頓挫する事例も多くなってきている。
日本ユニシスとニッセンの事例は高品質で安価なサービスというだけでなく、経営戦略へ深くコミットすることで将来を見据えた好例といえる。