ユニヴァ・ペイキャスト、中国のWEB決済8割カバー可能に
越境ECに取り組むとき、どのような物事が障壁となるだろうか?言語や法律、物流や決済など多くの問題があり、それらを解決してくれるサービスも続々とリリースされている。
そのような中で、株式会社ユニヴァ・ペイキャスト(以下「ユニヴァ・ペイキャスト」)は、中国テンセント社(以下「テンセント社」)と提携し、越境取引に対応した「Tenpay(財付通)」の提供を開始。
従来よりユニヴァ・ペイキャストではAlipay(支付宝)・Chinapay銀聯、2つの中国市場向け決済を提供していたが、「Tenpay(財付通)」が加わったことにより、中国オンライン決済のシェアを合計で8割カバーできるようになった。
今回の提携により、日本の越境EC事業者は当社経由でECサイトに、「Tenpay決済」を簡単に導入できるようになる。「Tenpay(財付通)」は中国で最もシェアの大きいインスタントメッセンジャー「QQ」のアカウントでログインできるオンライン・ウォレットで、いわゆる「ログイン&ペイメント」の方式だ。
Tenpayはパソコンからのオンラインショッピングでのみ用いられるサービスで、加盟店のサイトからユニヴァ・ペイキャストのフォーム、またはゲートウェイAPIに、決済リクエスト(消費者の画面遷移を伴う)を送信して利用する。なお、モバイルインターネットでの申込に対応する「WeChatペイメント」も近日公開を予定しているという。
ユニヴァ・ペイキャストの提供する「Tenpay決済」では、加盟店は日本円で商品を販売し、消費者はその日の(テンセント社が指定した)レートで人民元(RMB)に変換された金額を支払う。そのため、加盟店への振込金額は日本国内において日本円で販売したときと変わらず、為替レート変動の影響を受けないのが安心だ。
注目の中国越境EC!
経産省の発表によると2014年に中国から日本の事業者に対する購入(いわゆる越境EC)の金額は6,064億円。その後の市場規模は、2018年にはおよそ2.3倍の1兆3,943億円に拡大すると予測されており、かなり熱い市場としてEC通販業界でも注目されている。
注目されているとはいえ、いざ越境ECに取り組むとなるとやはり不安は大きいに違いない。とはいえ、日本は少子化によって市場が縮小していくという話を聞くと、外に目を向けなければならないのは明らかである。中国はインバウンドの”爆買い”にも見られるように日本の商品と相性が良いということがわかっている今、まずは中国で越境ECに取り組み、ノウハウを蓄積するのも良いのではないだろうか。
決済や言語、物流などの問題が解決されることにより、国境を越えてのビジネスはますます発展していくだろう。垣根のない、国境を越えてのネット通販が当たり前の時代はすぐそこまでやってきている。