Amazon・楽天、一番併用されているのはあのモール(ニールセン調べ)
スマホ利用者、5,000万人規模に迫る
視聴行動分析サービスを提供するニールセン株式会社(以下「ニールセン」)は、スマートフォン視聴率情報Nielsen Mobile NetView(ニールセン・モバイル・ネットビュー)の2016年5月データをもとに、スマートフォンからのEコマースサービスの利用状況を分析し結果を発表した。
2016年5月時点でスマートフォンからのEコマース関連サービスを利用しているユーザーは4,857万人(対前年同月比15%増)。これはスマートフォン利用者全体の伸び(14%)と同程度となっているという。
今回の分析の結果、各ECサービスの利用者の7割がAmazonと楽天市場を併用していることがわかった。その他Amazon、楽天市場の利用者のうち、Yahoo!ショッピング、ニッセン、オムニ7も利用している人が約8割ずついることもわかり、多くのEC利用者が何かしらのサービスと併用していることがわかる。
三大モールを追いかける「7&i」グループ
また、今回の分析データでは利用者数の上位5サービスをみると1位は「Amazon」、2位が「楽天市場」となり、両サービスともに利用者数が3,000万人を超えた。3位には1,876万人でYahoo!ショッピングがランクイン。
4位以下のサービスは利用者数が1,000万人以下となり、カタログ通販の大手ニッセンが4位に、5位には2015年11月にサービスを開始したオムニ7がランクインした。
ニッセンにおいても、今年の1月にスマホサイト、PCサイトともに全面リニューアルを実施し、堅調に伸びているスマートフォンのユーザービリティをさらに磨き上げている。
ニールセンのエグゼクティブアナリスト 中村義哉氏は、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングによるユーザーの囲い込みに注目するとともに、昨年11月にサービスを開始したにもかかわらずすでに700万人規模まで利用者を獲得しているオムニ7にも注目。
2013年セブン&アイ・ネットメディアによって買収された4位のニッセンを含め、「7&i」グループのEC分野が今後どこまで存在感を高めていけるのか、非常に興味深い点であるとしている。
また、上位の3サービスにフォーカスし、アプリの利用状況を見てみると、Amazonが1,608万人(昨年同月比67%増)、楽天市場が1,369万人(昨年同月比76%増)、Yahoo!ショッピングが601万人(昨年同月比199%)と、各サービス共に利用者数の増加が目立ち、Eコマース全体利用者数の増加率(15%)より高い伸びを示している。特にYahoo!ショッピングアプリの利用者は前年同月から3倍の増加となった。Yahoo!ショッピングや楽天市場ではアプリも強化しており、その結果が出ているようである。
スマートフォンの普及により、スマートフォンからの利用が増えただけでなく、アプリへの利用も増えている。つまり、スマートフォンへの対応が急務であることも示している。サイトの構成が売上に関係していることは多くの方がご存知かと思うが、同じようにスマートフォンへ対応しているか否かももちろん重要だ。販売の機会を掴むのか、逃してしまうのか。その判断がスマートフォンがさらに普及するかもしれない未来の売上につながっているのである。