スイーツECが届けるもの~期待以上が導くリピート~

福島 れい

ミホパンポップケーキ 都築 美穂さん

 見た目の可愛らしさの一方、販売にはハードルも多いスイーツEC。そんな「スイーツECは何を届けているのか?」に迫る連載企画!今回は、食べてしまうのがもったいない程可愛らしいポップケーキを販売するmihopan popcake(ミホパンポップケーキ)を取材しました。

 食べ物でありながら、カラフルな色合いと可愛らしいデザインで視覚からも楽しみを味わうことができるスイーツ。その魅力に心を奪われている方も多いのではないだろうか?今回取材したミホパンポップケーキが製造・販売するのはまだ日本ではあまりなじみのないポップケーキというアメリカ生まれのスイーツ。写真の通り、一口サイズのケーキを棒に差し、デコレーションを楽しむのが特徴だ。今回は、おいしいポップケーキを届けるための数々のこだわりを、都築 美穂(ミホパン)さんに伺った。

ギフトだからこそ期待を越える”デザインとおいしさ”を

ギフトだからこそ期待を越える”デザインとおいしさ”を

 ミホパンポップケーキが届けているものはなんでしょうか?という記者の問いかけに、「月並みですが、”笑顔”です。」と都築さん。ギフトとして購入されることが多いミホパンポップケーキは、”購入した人からだれかへ”送られるものであり、その橋渡しができる存在なのだと話してくれた。

 だれか大切な人にギフトを贈る時、相手の喜ぶ顔や驚いた表情を想像し、何にしようかと想いを巡らせた経験をお持ちの方は少なくないと思う。ギフトを購入する時というのは、贈る相手のことを深く想う貴重なシーンのひとつとも言えるのではないだろうか。都築さんは、そんなギフトだからこそ、見た目も、味も、期待を裏切らないものにしたいのだと強調する。

 カラフルで可愛らしい海外風のデザインのお菓子を実際に食べてみると、驚くほどに甘く、手が止まってしまうことがあるが、都築さんは「可愛らしいデザインに期待を寄せた分、そのがっかりは大きいですよね。それが私は許せなくて。ミホパンポップケーキでは、海外のレシピをアレンジして、いろんな材料を実際に試してみて、一番良かったものを使っています。」とデザインにとどまらない、おいしさへこだわりを話す。

 このこだわりは、注文者がデザインを指定できるオーダーデザインであっても変わらない。注文のあったデザインには、着色料なしで再現するのが難しい場合もあるのだそう。しかし、着色料を使ってしまうと独特の味が出てしまうため、注文者とデザインの相談や提案を行い、できるだけ正確に、おいしいポップケーキを提供している。

届けているのは、”ポップケーキ”と”笑顔”

届けているのは、”ポップケーキ”と”笑顔”

 ECでポップケーキを販売するというと、配送にかかる時間や衝撃が課題になる。この対応を伺うと、賞味期限・梱包方法それぞれの工夫を教えてくれた。

 「配送にかかる時間や食べるタイミングなどを考えれば、賞味期限を少しでも伸ばしたいのが本音。」と都築さんは言うが、本当においしく食べてもらうために、保存料は使いたくない。試行錯誤を重ねた結果、現状、賞味期限は製造日より10日となっている。この10日という期間を長く感じるか、短いと感じるかはお客様によって違うのだが、なにより、おいしいものをという思いで辿り着いたという。また、梱包には通常の梱包資材ではなく、風船を使い、箱を開けた瞬間から、楽しみを届けている。

 ミホパンポップケーキを初めて購入するお客様の多くは、オーダーデザインや名入れができるスイーツを探すうちに辿り着く場合が多いという。しかし、それ以外のお客様では贈り物としてもらって気にいったので、今度は自分が贈り物にといった注文が多いのだとか。1度ミホパンポップケーキを手に取るとその魅力に引き込まれてしまうのだろう。

 ”お客様に笑顔を届けるため”。そう言って、デザインも味も、梱包にも細やかな工夫を凝らす都築さんからは、ポップケーキへの愛着とお客様の期待に答えるポップケーキを作ろうという強い想いを感じた。一度目にすると虜になってしまうデザインと、デザインに負けないおいしさを持ち合わせたミホパンポップケーキ。ぜひ一度、大切な人に贈ってみてはいかがだろうか?ポップケーキと共に、笑顔を受け取ることができるはずだ。


記者プロフィール

福島 れい

ECのミカタ編集部に所属するバドミントンと和服、旅好きの記者、通称れーちゃん。ミニ特集「アパレルECの未来(https://goo.gl/uFvr2C)」等、これからEC業界がどんな風に発展していくのか。に注目しながら執筆しています。2017年の執筆テーマは、”私にしか書けない記事をタイムリーに”。

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