通販と百貨店が逆転、2017年最新おせちトレンド(婦人画報のおかいもの調べ)

ECのミカタ編集部

 株式会社ハースト婦人画報社が、カタログギフト大手のリンベル株式会社と共同運営する通信販売事業「婦人画報のおかいもの」は、来年お正月の「おせち」料理について、全国の「婦人画報のおかいもの」ユーザー約500名を対象にインターネット調査(以下、当調査)を行った。

 今回初めて「今後おせちを購入したい場所」という設問で、「通販、ネット注文」が「百貨店」を追い越す結果となった。

2017年最新おせち、なぜ通販が人気なのか

2017年最新おせち、なぜ通販が人気なのかQ 購入方法・場所は?

 今回の「2017年のおせちのトレンド」調査では、おせちを購入する人が57%となり、その購入場所として「通販、ネット注文」と回答した人が68%となった。

 これは、「百貨店でおせちを購入する」67%を上回る結果であり、2015年の回答から15ポイントを伸ばした「通販、ネット注文」が初めて「百貨店」を逆転した。

 なぜこのような結果となったのか。その背景に注目してほしい。

Q おせちを何人くらいで召し上がりますか

 当調査の「おせちを何人で食べるか」という設問に対して、「5人以上」との回答が2015年は37%だったものの、2016年は25%と12ポイントも減少した。そして「4人」との回答については、2015年が21%であったのに対し、2016年は27%と最も票数を稼いだ回答となった。

 この結果は、「こんなおせちがあったらいいと思うもの」という設問にも影響してくる。

Q こんなおせちがあったらいいと思うものは

 「こんなおせちがあったらいいと思うもの」の回答では、「有名シェフ、料理人によるおせち」45%に「少人数用おせち」が37%と、わずか8ポイント差で迫っている。

 これらの結果から、2017年のおせちとして好まれるものは、“通販、ネット注文で購入できる少人数用のおせち”と推測できる。「通販、ネット注文」でおせちを購入する人の割合が「百貨店」で購入する人の割合よりも上回ったのは、忙しい現代人のライフスタイルの変化や少子高齢化問題など時代の流れによるものと、ECのサービスの精度が上がったことが関係しているのではないだろうか。

 そしてこのような消費者のニーズに応えるべく、いよいよEC業界でも“おせち商戦”が本格化してきた。

Yahoo!・楽天・Amazonも!これからは個食おせち?

 EC業界をけん引する大手モール(マーケットプレイス)3社、ヤフー株式会社、楽天株式会社、アマゾン ジャパン合同会社は、既に各モール及びマーケットプレイス内にて「2017年おせち特集」のページを開設した。

 各社とも多様化する消費者のニーズに合わせて、人数別やおせちの種類別など様々なカテゴリーに分けたページでおせちを紹介している。特に気になったのは、全体的に時代の流れを受けてか「個食おせち」といった1~2人用のおせちの予約販売だ。

 当調査からもわかるように、おせちを楽しむ人数が少数派に転じていることを考えると、「個食おせち」というのは、今後更に需要が高まってくるのではないだろうか。

 ただ、当調査で「おせちを購入しない・未定」との回答が42%にも及んでいる。おせちを販売しているEC店舗は、「幅広い世代に自社のおせちを楽しんでもらうためにはどのような工夫が必要なのか」を改めて考える必要があるかもしれない。


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