顧客は「ECでどんな不満を感じた時に」レビューを投稿するのか? ラクス調査

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ECのミカタ編集部

【人はなぜレビューを書くのか?】消費者9割が参考にする“声”の裏にあった“不満”の正体を徹底調査

株式会社ラクス(以下、ラクス)が提供する問い合わせ管理システム「メールディーラー」は、月2回以上ECモールやECサイトで買い物をする20〜60代を対象に、「ネットショッピングにおける購買心理と顧客対応の影響」に関する調査を実施し、その結果を公表した。

調査概要

◆調査期間:2025年6月12日~2025年6月13日
◆調査方法:PRIZMAによるインターネット調査
◆調査人数:1053人
◆調査対象:調査回答時に月2回以上ECモールやECサイトで買い物をする20~60代であると回答したモニター
◆モニター提供元:PRIZMAリサーチ
◆調査元・出典:株式会社ラクス

約半数が「否定的なレビュー」を理由に購入を控える

本調査で「ネットショッピングで商品を購入する際のレビューや口コミの参考度」についてたずねたところ、約9割が「とても参考にしている(38.1%)」「やや参考にしている(48.3%)」と回答。レビューや口コミが商品選びに大きく影響していることがわかる。

続いて、「販売者の対応に関する否定的なレビューを見た場合、購入判断にどのような影響があるか」をたずねたところ、48
%が「購入を控える」と回答。販売者の対応に対する顧客の声は、消費者の購入判断に大きな影響を与えているようだ。

期待値と実際の商品のギャップから不満を投稿

「ネットショッピングで購入した商品について、レビューや口コミを投稿したことがあるか」とたずねたところ、約7割が「はい(67.5%)」と回答。さらに、「はい」と答えた人に「どのような経験をしたときにレビューや口コミを投稿したか」を質問すると、「満足したとき(55.1%)」「不満を感じたとき(44.4%)」「特典獲得が条件だったとき(36.4%)」などが上位に挙げられた。

この結果についてラクスは、「不満をきっかけに投稿する場合には、その行動に至るまでの背景に何らかの強い動機があると考えられます」と考察している。

「不満を感じたときにレビューや口コミを投稿した」と回答した人に、その理由をたずねたところ、上位には「使いにくさ・機能性の悪さ(47.2%)」「商品の質感・素材に満足できなかった(44.9%)」「価格に見合わない品質(32.3%)」「写真や説明と一致しない(29.8%)」が挙げられた。

これらの結果からは、注文時の期待と、実際に届いた商品のあいだに生じたギャップが不満の主な要因であることがうかがえる。

約9割が「問い合わせ」の速さが重要と回答

「販売者と直接コミュニケーションをとりづらいネットショッピングにおいて、問い合わせへの対応の速さ・丁寧さはどの程度重要だと感じるか」とたずねたところ、約9割が「とても重要である(46.5%)」「やや重要である(43.9%)」と回答した。

対面での接点がないからこそ、購入者にとって「問い合わせ対応」は、販売者への信頼を形づくる重要な判断材料になっていることがうかがえる。

本調査からは、レビュー・口コミの影響力の高さや、問い合わせ対応への評価が購買行動に直結している実態が明らかに。さらに投稿する動機の多くが満足・不満等の感情によるものであることも判明した。中でも、不満を感じて投稿した理由として、期待とのズレなど商品への不満が上位に挙げられる一方、問い合わせ対応に対する不満が引き金となるケースも一定数あった。

ラクスは「ネットショッピングにおける『安心』は、商品そのものだけで成り立つものではなく、対応品質も求められる時代になってきていると言えるでしょう」と考察する。本調査も参考に、今後のサイト運営に役立ててほしい。