地域特化のメルカリ新アプリ「アッテ」提供開始
モノの売買だけじゃない、会ってコミュニケーション
株式会社メルカリのグループ会社である株式会社ソウゾウが、昨日3月17日(木)、新アプリ「メルカリ アッテ」の提供開始を発表した。「メルカリ アッテ」では、日本最大のフリマアプリ「メルカリ」からさらに裾野を広げ、モノの売買だけでなく譲渡や貸し借り、スキルやサービスの取引、仲間の募集、求人、賃貸やルームシェアなどの募集も可能になる。
登録は無料、位置情報を利用して地域コミュニティに特化することで、ユーザーは自分の周りにいるユーザーと取引をすることができる。モノのやり取りも直接「会って」手渡しが可能で、カード情報などを登録する必要もない。また、使い方が非常に簡単で、写真を撮って一言添えるだけで投稿、気軽にコミュニケーションを取ることができる。
2013年に開始されたフリマアプリ「メルカリ」は、サービス開始から2年8ヶ月でダウンロード数が日米合計約3,400万(日本:2,600万、米国:800万)を突破、日本最大のフリマアプリとしての地位を確立している。だが、C2C市場の盛り上がりの中で、楽天の「ラクマ」や女性向けファッションアイテムに特化した「フリル」など競合フリマアプリの追い上げもあり、単なるサービスの優劣以上に、アプリの特色を出すことが求められている状況だ。
C2C、フリマアプリ市場の行方
今回の「メルカリ アッテ」の開始からは、C2C市場における今後の「メルカリ」の方針を窺うことができる。「メルカリ」の強みは、まず、日本最大といわれるユーザー数、そしてそれだけの人数が使い続ける、サービスの使いやすさがある。おそらく競合アプリに比べ、ユーザーが限定されず、幅広い層で利用されているのではないだろうか。そういった「メルカリ」の強みをうまく活用したのが「メルカ アッテ」だ。「メルカリ アッテ」の仕組みからは、C2C市場におけるプラットフォームを提供したいというメルカリの姿勢が見えてくる。
フリマアプリの動向としては、女性向けファッションに特化した「フリル」を提供する株式会社Fablicが、今度は男性をターゲットにしたバイク専門フリマアプリ「RIDE(ライド)」をリリースするとの話もあるようだ。
このように、各社がただ争うだけでなく、それぞれの特徴を出していくことで、フリマアプリ市場はさらに成長し、ユーザーはより自分に合ったサービスを利用できることになる。また、今回の「メルカリ アッテ」は、スマホ上を越えてリアルに関係がつながるサービスだ。今、フリマアプリは本当に勢いがある。今後さらに他の市場につながっていくことも考えられるだろう。EC事業者としても、その動きを引き続き注視する必要がある。