訪日ショッピング客は、多言語対応Webサイトを切望(GMOリサーチ調べ)
訪日客の約40%がオフィシャルサイトに注目!
GMOリサーチ株式会社GMOリサーチ(以下、GMOリサーチ)は、GMOリサーチが提携する中国、韓国、台湾、フィリピン、香港のモニターで訪日経験のある人を対象に「Webサイトの多言語化に関する調査」を実施した。
現在、日本政府は成長戦略の1つに観光立国の実現を掲げており、2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会の開催に向けて、訪日外国人旅行者の増加に向けた様々な施策を推進している。こうした成果もあり、2015年の訪日外国人旅行者数は、前年比47.1%増となる1,974万人と過去最高を更新し、今後も一層の増加が見込まれている。
だが、GMOインターネットがレンタルサーバーサービスで運営されているWebサイトを対象に行った調査によると、日本語対応(多言語対応)をしているWebサイトは、わずか4.8%にとどまった。Webサイト業界別では、旅行者と関連が深い旅行・レジャー業は0.9%、飲食業は0%と、ほとんどは多言語化が進んでいないことが明らかとなった。
最近では、団体旅行よりも個人旅行をする訪日外国人旅行者も増加傾向にあり、「訪日にあたって日本のオフィシャルサイトを参考にしたい」という要望もあった。だが、このデータから母国語はもちろん英語でも情報を入手することが難しいことが分かる。そこで、GMOリサーチは、インバウンド需要が高まる中で、オフィシャルサイトの多言語化が訪日外国人旅行者に「どの程度求められているのか」を探るべく、今回の調査を実施した。
情報収集目的、2位にショッピング!
調査結果の概要は、情報収集の目的が各国平均では「日本食」への関心が最も高く、続いて「ショッピング」となった。情報収集メディアに関しては、オンラインメディアは各国平均で「予約サイト(宿泊、飲食、観光施設等)」、「オフィシャルサイト(宿泊、サービス、レジャー等)」、「ブログ」が4割を超えた。また、国別で差が見られ、情報をSNSから入手している人は中国、香港共に高い割合だが、韓国はとフィリピンは6.6%と低い割合にとどまっている。さらに、「ブログ」は韓国が57.0%と高いが、中国(32.3%)と香港(30.5%)とそれほど高くない。
訪日中の日本のオフィシャルサイトの利用を尋ねたところ、各国平均で「利用した」(71.4%)、「利用していない」(28.6%)という結果となった。利用した人に「こういうことに対応してくれると嬉しい」と思う点を3点まで複数選択してもらったところ、「母国語での表記」が各国平均67.4%と圧倒的な1位を占めた。また、利用しなかった人にも同様の質問を行ったところ、同じく「母国語での表記」への要望が各国平均65.4%と圧倒的な1位となった。
日本は、観光地が多いことから、観光を楽しむ訪日外国人が年々増加している。だが、オフィシャルサイトが多言語化されていないと、情報を収集することができない。そのためにも、多言語化する必要があり、それがさらなる訪日外国人を増やすことに繋がるだろう。