1日限り全て卸価格!新道通り会の「大江戸問屋祭り」ECにおける問屋活用法とは?

ECのミカタ編集部 [PR]

http://ecnomikata.com/original_news/images/12366_thumbnail_shinmichitorikaisanin_thumbnail.jpg 写真左:平塚商事株式会社 平塚 雅英氏
写真中央:株式会社角石 代表取締役 石崎 哲氏
写真右:新道通り会事務局 関屋 政裕氏

東京は日本橋、横山町・馬喰町にある「新道通り」。ここは江戸時代に由来を持つ歴史ある問屋街だ。この問屋街をまとめるのが「新道通り会」であり、新道通り会では今、EC事業者向けの商品提案に注力しているという。

EC事業者にとって問屋を利用するメリットとは何だろう?それは、各ジャンルの商材に精通したプロが選んだ商品を、実際に目で見て手にとって選定できるということではないだろうか。

新道通り会で実際にどういった取り組みが行われているのか、EC事業者は実際にどういった体験ができるのか、新道通り会に参加する株式会社角石 代表取締役 石崎 哲氏、平塚商事株式会社 平塚 雅英氏、新道通り会事務局 関屋 政裕氏に伺った。

江戸時代に遡る、新道通りの由来

江戸時代に遡る、新道通りの由来

 「新道通り会」は、東京都中央区日本橋の横山町・馬喰町の境にある「新道通り」から発した問屋街だ。新道通りを含む横山町・馬喰町は、江戸時代から問屋街として機能してきたという。

 文献によると、この地域に問屋街としての基盤ができたのは1792年(寛政4年)、19軒の問屋が存在した記録が残っている。その後も問屋街として発展していき、1827年(文政10年)には62軒の問屋登録記録、1851年(嘉永4年)の問屋組合名簿には144名の名前が記されている。

 横山町は、江戸時代、浅草御門に向かう本町通り両側の町屋で、街道筋にあたっていたこともあり、当時は小間物、薬種、書物など様々な問屋が軒を並べ、江戸の代表的な商店街となっていった。馬喰町は、江戸時代にはもともと旅宿の町であり、そこから江戸土産を求める人のために小間物や、化粧品、煙草、袋物などの店が現れ始め、問屋街としても開けていった。

 以上のように、江戸時代から問屋街とし機能してきた横山町・馬喰町だが、1923年(大正12年)の関東大震災、そして戦後の復興を経て、小間物を中心とした東京一の問屋街として発展していった。また、昭和の大不況時、掛け売り代金を期日に支払えない小売店の増加を受けて、「現金安売り問屋」を看板に掲げる問屋が多くなり、今でも現金問屋街独特の雰囲気を受け継いでいる。

 新道通りもこれらの発展や変化と歩みを共にし、特に昭和30~40年代にかけては大変な盛り上がりを見せたそうだ。昭和41年には、新道通りの問屋街の発展に取り組む組織として、共同作業が必要であるという共同認識から「横山町馬喰町新道通り会」が発足し、現在に至っている。

流通の変化と共に変わる問屋の役割

 前述のように、東京一の問屋街として発展を遂げ、バブル後も比較的好調を維持していた新道通りだが、平成に入り長引く不況とデフレ傾向の影響を受け、ピーク時は問屋街全体で二千数百社あった商社が五百社程になり、平均単価も大幅に下がるなど、変化を余儀なくされる状況に陥った。特に80年代に大型ショッピングモールが登場、その後さらにECサイトが登場すると、中小規模の小売店の数が激減、問屋街のメイン顧客が激減することになり、大きな影響を受けた。

 しかし逆にこの変化を受けて、今の時代に合った強みも生まれてきた。問屋街全体で出店数自体は減ったものの、これまで通りのやり方では生き残れないと、良質な商品を選りすぐると共に、様々なアイデア、独自の工夫を凝らした個性のある店舗が残っているようだ。

 また、新道通り会ではアパレル商材の取り扱いが多いが、商材数自体は減少しておらず、さらに時代に合わせて今求められる商材を取り入れる店舗も増えている。中国や韓国などアジア圏で工場を運営していた業者が問屋として出店する例も増えている。

 さらに、問屋街というと敷居が高いイメージもあるかもしれないが、こういった変化によって、昔よりもじっくりと商材を品定めできるようになり、買い物をしやすい、ユーザーフレンドリーな環境になっているようだ。

EC事業者が問屋街を訪れるメリットとは

 EC市場の拡大を受けて、問屋街でもEC事業者が商材を探しに来ることが増えているという。とはいえまだ、EC事業者にとって問屋街の存在の認知度は低い。新道通り会としては、ぜひ、EC事業者に、新道通り会のことを知ってもらいたい、実際に訪れてもらいたいとのこと。

 新道通り会の出店店舗が扱う商材は、50~60代の女性に向けたアパレル商材が多いが、若い世代向けの商材や、男性向けの商材なども少なからずある。前述のように、時代の変化の中でも生き残る、良質かつ独自の商材を取り揃えた店舗が多いため、発見は多いはずだ。

 また、実際に商材を目で見て、手に取れるというところも問屋街のメリットだろう。さらに、新道通り会を始めとするこのエリアは歴史ある問屋街であり、長らく業界に携わっている店舗が多いため、様々なノウハウやアドバイスが得られる場でもある。

一般参加も可能、1日限りの「大江戸問屋祭り」

 問屋街はあくまでも業者向けの商売であるため、通常は一般客は利用できない店舗がほとんどだが、毎年夏と冬の年に2度、新道通りが一般客にも開放される日がある。それが「大江戸問屋祭り」だ。今冬は第24回目となる大江戸問屋祭りが12月4日(日)に開催される。

 約90の専門店が参加し、婦人・紳士服、かばん、アクセサリー、服飾雑貨など多種多様な商品が卸売り価格で買えるとあって、毎回多くの人が訪れ、前回は約17,000人の来場者となった。今年は阿波踊り浅草橋連による阿波踊りパレードも行われる予定だ(午前・雨天中止)。概要は以下の通り。

【第24回大江戸問屋祭り】

日時:2016年12月4日(日)9:00〜16:00

場所:日本橋横山町・馬喰町新道通り
・都営地下鉄新宿線「馬喰横山駅」A1・A2出口
・都営地下鉄浅草線「東日本橋駅」B2・B4出口
・JR総武線快速「馬喰町駅」1・3・5番出口
・JR総武線「浅草橋駅」東口より徒歩5分
・東京メトロ日比谷線「小伝馬町駅」1番出口より徒歩3分

主催:横山町馬喰町 新道通り会

 大江戸問屋祭りは、安く売ることが目的ではなく、この日、この街に多くの来場者を集めることにより街全体の活性化につなげること、そして恩返し的な意味合いもある。また、実際にこれだけの人が集まるということは、価格はもちろん、そこにある商品に魅力を感じる人が多いということだろう。

 EC事業者にとっては、どういった商品がエンドユーザーに人気があるのかを直に知る機会であり、これまで問屋街を利用したことがなかった人にとっては、気軽に触れる機会ともなっている。祭りの当日には、EC事業者向けの案内所も設置されるので、その場で事業につなげることも可能だ。ぜひ、この機会を活用してほしい。

「大江戸問屋祭り」公式ページ


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