「EC-CUBE」「転送コム」「PayPal」を使って越境ECを今すぐ簡単に始める方法【株式会社ロックオン セミナーレポート前編】

ECのミカタ編集部 [PR]

(左→右)
PayPal Pte. Ltd. 事業開発部 部長 野田 陽介(のだ ようすけ)氏
tenso株式会社 執行役員 浜田 祐輔(はまだ ゆうすけ)氏
株式会社システムフレンド 取締役社長 朝山 俊雄(あさやま としお)氏
やわはだ株式会社 マーケティング任責任者 木鋪 智史(きしく さとし)氏
株式会社ロックオン EC-CUBEマーケティグマネージャー 梶原 直樹(かじわら なおき)氏

株式会社ロックオン、tenso株式会社(以下、tenso)、PayPal Pte. Ltd.(以下、PayPal)の3社は10月26日、越境ECをテーマとしたセミナーを東京・浜松町で開催した。越境EC支援で豊富な実績を持つ3社の担当者が登壇し、難しいと思われがちな越境ECを「今すぐ簡単に始める方法」について解説。さらに、越境ECで成果を上げているネットショップらをゲストに招き、海外販売を成功させる方法についてパネルディスカッションを行った。多数のEC事業者が参加し、盛況だった本セミナーのようすを前後編に分けてレポートする。

後編:「越境ECは難しくない」海外でも人気のマシュマロ専門店「やわはだ」らが語る越境ECの決済、配送、サイト構築のポイント
https://ecnomikata.com/original_news/16478/

拡大する越境EC、世界中でビジネスチャンスが生まれている

近年、日本から海外の消費者に商品を販売する「越境EC」を始める国内企業が増えている。その背景には、米国や中国のEC市場が拡大を続けているほか、インドネシア、ベトナム、インド、マレーシアといった新興国のEC市場が急成長し、海外に大きなビジネスチャンスが生まれているためだ。

日本から海外への越境ECの輸出額は、中国と米国の2カ国に限っても合計1兆6000億円を超えた(経済産業省の推計値、2016年)。この数字は2020年までに約3兆円に達すると予想されており、越境ECは今や日本の一大産業に成長しつつある。

越境ECの市場が急拡大している一方で、言語の壁や配送の難しさ、ローカル決済への対応の難しさなどを理由に、越境ECをあきらめるEC事業者は少なくない。また、自社の商品が海外でどれ程売れるのか確信が得られず、越境ECをためらう企業も目立つ。

今回取材したセミナー「本当にできる?EC-CUBEで今すぐ始める越境EC。PayPal×tenso×EC-CUBE海外進出支援セミナー」の最大のテーマは、こうした越境ECにまつわる課題を解消すること。越境ECの海外発送やグローバル決済、越境ECサイトの構築実績などを持つ企業が登壇し、実践的なノウハウや事例を交えて「越境ECを今すぐ簡単に始める方法」を解説した。

EC-CUBEは越境ECにも活用できる

株式会社ロックオン EC-CUBEマーケティグマネージャー 梶原 直樹氏   株式会社ロックオンのEC-CUBEマーケティグマネージャー・梶原直樹氏

「EC-CUBE」は2006年9月のリリースにされたEC専門のオープンソースプラットフォーム。独自ドメインのECサイトを無料で構築でき、カスタマイズの自由度も高い。現在は3万店舗以上が利用している。

「EC-CUBE」は日本語のECサイトを前提としたシステムだが、最近は「EC-CUBE」で構築したECサイトで越境ECに乗り出す企業も増えているという。

梶原氏によると、「EC-CUBE」は2013年頃から外部ベンダーと連携し、外国語対応や海外決済、海外配送などの機能開発を推進してきたという。近年は、世界最大のオンライン決済サービス「PayPal」や、海外出荷代行サービス「転送コム」と連携し、「EC-CUBE」のショップに対して越境ECを推奨しているという。

梶原氏は、「本日のセミナーでは、EC-CUBEとPayPal、転送コムを組み合わせることで、特別なカスタマイズを行うことなく、安価に簡単に越境ECを始める方法を具体的にお伝えしたい」と話し、tenso株式会社の浜田祐輔氏にバトンタッチした。

越境ECを成功させるコツは「最初から完璧に準備しようとしないこと」

続いて登壇したのは、日本から海外への商品発送サービス「転送コム」を提供しているtenso株式会社の浜田祐輔執行役員。tensoは代理購入サービス「Buyee」や越境ECサイト「セカイモン」などを手がけるBEENOSの子会社であり、越境EC支援のパイオニアとして、海外への発送数や利用会員数、日本国内におけるECサイトの提携数などでは国内トップクラスの実績を持つ。

tenso株式会社 執行役員 浜田 祐輔氏   tenso株式会社 執行役員 浜田 祐輔氏

浜田氏は1700社以上への越境EC支援の経験を踏まえ、国内のEC事業者が越境ECを始めるときに直面する課題として「言語」「決済」「物流」「カスタマーサポート」「プロモーション」の5つを挙げた。

■越境ECを検討しているEC事業者から相談されることが多い5つの課題
(1)日本語以外への言語対応は、どうすれば良い?
(2)海外のユーザーが利用する決済サービスにどう対応すべき?
(3)海外配送は、どのような方法がある?
(4)外国語でのカスタマーサポートは、どうすべきか?
(5)現地で商品の認知を広めるために最適なプロモーションとは?

こうした課題を抱えたEC事業者の中には、越境ECを得意とする運営代行会社に業務を委託することも珍しくない。しかし、安易に運営代行会社に業務委託する風潮に対し、浜田氏は警鐘を鳴らす。

「どの国で何が売れるかわからない段階で外部の業者に委託すると、委託費や投資がムダになる可能性がある。越境ECを始めるときに最も重要なことは、自社の商品が海外で売れる可能性(兆し)を知ること。越境ECを始める前に、自社の商品に対する需要を調べるテストマーケティングを行う必要がある」

自社の商品に対するニーズを調べる方法の一例として、浜田氏は「Googleアナリティクスなどの解析ツールを使って海外からのアクセスを調べること」を推奨した。日本語のECサイトに海外ユーザーがアクセスしているケースは珍しくなく、既存のECサイトのアクセス解析を行うだけでも、需要予測を行えるという。同社の提携サイト約1700社にヒヤリングした結果、「海外からのアクセスは少なくとも全体の5%以上はある」と言う。

その上で浜田氏は、越境ECのテストマーケティングの検討段階では、言語対応や決済、物流、カスタマーサポート、プロモーションを「完璧に準備しない」と割り切ったほうが、成功確率が上がると指摘する。

例えば、日本語のECサイトに一定数の海外ユーザーがアクセスしているのであれば、先ずはそのユーザーにターゲットを絞って商品を販売する。また、海外にはローカルの決済サービスがたくさんあるが、まずはグローバルで広く利用されているPayPalなどに限定する。そして、物流やカスタマーサポートは「転送コム」などを利用する。「いきなり完璧に準備しようとせず、まずは小さい規模で越境ECの第一歩を踏み出してみることが結果的に成功につながりやすい」(浜田氏)と参加者にアドバイスした。

ECサイトにバナーを貼るだけで越境ECが始められる「転送コム」

越境ECの第一歩を踏み出すとき、「転送コム」はEC事業者にとって非常に役立つサービスだ。「転送コム」を利用すると、ECサイトに「転送コム」のバナーを貼るだけで海外配送が可能になる。

海外からアクセスしたユーザーは「転送コム」のバナーをクリックし、「転送コム」のサイトへ移動。ユーザーは「転送コム」の会員に登録し、「転送コム」の国内倉庫の住所を取得してから、ECサイトの配送先住所に「転送コム」の国内倉庫の住所を入力する。

注文を受けたEC事業者は、商品を指定された住所(tensoの国内倉庫)に送るだけでよい。商品が倉庫に届くと、tensoのスタッフが商品を確認してインボイスなどを作成し、海外向けに出荷する。通関の申請なども「転送コム」が行う。

「転送コム」の決済画面は日本語、英語、繁体字、簡体字に対応しており、出荷先は86カ国、世界のユーザー数は80万人を超えている。「転送コム」の利用料はユーザーが負担するため、EC事業者側は無料で利用することが可能だ。

最後に浜田氏は、「『転送コム』を利用することで、費用をかけず、今すぐ、簡単に越境ECをはじめることができる。自社商品の海外におけるニーズを探るテストマーケティングの手段としても活用していただきたい」と参加者に訴えかけ、降壇した。

越境ECは160兆円市場。日本製品は海外から求められている

PayPal Pte. Ltd. 事業開発部 部長 野田 陽介氏   PayPal Pte. Ltd. 事業開発部 部長 野田 陽介氏

続いて登壇したのは、世界200カ国以上でオンライン決済サービス「PayPal」を提供するPayPalの事業開発部部長・野田陽介氏。

野田氏は冒頭、PayPalが調査会社と共同で実施した越境ECに関する調査結果を公開し、グローバルのユーザーニーズを踏まえ、越境ECに求められるサービスや決済について解説した。

PayPalが公開した調査データによると、2016年の世界の越境ECの市場規模は約160兆円に達しており、各国の市場規模は日本以上のスピードで拡大している。また、中国人による越境ECの購入金額がもっとも多い国は日本であること、日本製品を選ぶ理由は「品質が良い」「日本人がやっていることへの信頼感」「中国では買えない製品だから」が上位にあがっていることなどを説明した。

棒グラフは規模、折れ線グラフは成長率。米国と中国の市場規模は圧倒的に大きい。棒グラフは規模、折れ線グラフは成長率。米国と中国の市場規模は圧倒的に大きい。

さらに、各国の越境ECユーザーが海外のECサイトを選ぶ基準は「送料無料」「安全な決済」などが上位に上がったという。一方、購入を辞める理由は「送料が高い」が各国1位であるものの、「安全性に不安がある」といった理由も上位にあがった。

海外ユーザーは送料やサイトの安全性を重視する傾向にある海外ユーザーは送料やサイトの安全性を重視する傾向にある

野田氏は調査結果を踏まえ、越境ECに求められる決済について、「さまざまな国や地域で利用できるのはもちろんのこと、安全性が高い決済システムであることが、海外ユーザーから選ばれるポイントになる」と強調した。

「PayPal」を導入すると越境ECの売り上げが増える理由

PayPalが提供している「PayPal決済」は、PayPalのアカウントとクレジットカードなどを紐づけて利用するアカウント決済サービス。海外ではクレジットカード決済のほか、銀行口座やデビットカードとの連携も広がっている。さらには中国の「ユニオンペイ」など、各国のローカル決済サービスとの連携も進んでいる。

PayPal決済のユーザー数は世界で2億人以上、年間取扱い高は約38兆円、トランザクションは61億件に上るという。100通貨以上で決済ができ、日本国内では22種類の通貨で支払い受取りが可能で、各国の決済手段に対応しているため、ECサイトにPayPalを導入すれば世界の主要国のユーザーを対象に販売を行うことが可能だ。


海外ユーザーがPayPal 決済で買い物をする際は、クレジットカード情報や銀行口座情報を入力する必要はない。そのため、ユーザーはカード情報の漏洩を心配することなく買い物ができる。

「越境ECで買い物をするときに、よく知らない企業のECサイトにカード番号を入力するハードルは非常に高い。しかし、PayPal決済を使えばカード番号を入力する必要がないため、カゴ落ちしにくい」(野田氏)

実際、PayPalを導入して越境ECの売り上げが伸びたケースは枚挙にいとまがない。例えば、日本のポップカルチャーコンテンツなどを販売しているTokyo Otaku Modeは、PayPalを導入した結果、導入後2~3ヶ月で売り上げが導入前の約2倍に増えたという。従来はクレジットカード決済のみだったが、PayPalを導入したことで導入前に取りこぼしていた顧客の取り込みに成功した。

こうした消費者心理に基づいたECサイト戦略を実現するため、ユーザーがECサイトに名前や住所などを入力することなく買い物ができるPayPalの決済サービス「エクスプレスチェックアウト」を提供していることも説明。さらに、PayPalとJECCICAが共同で実施した「中小EC企業向け2016年EC戦略白書」にも言及し、ユーザーが中小ECサイトで買い物をするときに不安に感じることの1位は「個人情報流出」だったことを踏まえ、ユーザーはECサイトに個人情報を登録することに抵抗感を感じる傾向にあると指摘した。

野田氏は最後に「越境ECは難しいと感じるかもしれないが、じつは簡単に始める方法もあるということを知ってほしい」と強調。

「多くの国や地域で利用でき、カード情報などをECサイトに入力する必要がないPayPalを活用することで、越境ECの売り上げも変わってくる。越境ECは転送コムとEC-CUBEとも連携しているPayPalで簡単に始められる」と説明し、セミナーを終えた。

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セミナーレポートの後半は、株式会社ロックオンとPayPal、tensoの3社に加え、海外販売で実績を上げているマシュマロ専門店「やわはだ」と、越境ECシステムベンダーのシステムフレンドが参加したパネルディスカッションをレポートする。

後編「海外で人気のマシュマロ専門店「やわはだ」らが語った越境ECの成功ポイント」は11月27日朝7時に掲載予定です。

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