物流アウトソーシングのノウハウを武器に、受注代行・CSサービスを含むフルフィルメントに対応するKSプレミアムスタッフ。
ECビジネスでは、その成長に合わせて、いかに効率的に業務のアウトソーシングを実施するかが、さらなる成長のためのキー・ファクターとなる。多くの場合、最初に検討するのが商品配送などの物流関連業務であり、さらに規模が大きくなれば、受注やCS(コールセンター)などのアウトソーシングも必要になる。元々、物流会社としてスタートしているKSプレミアムスタッフ株式会社(以下、KSプレミアムスタッフ)は、物流アウトソーサーとしてはすでに高い実績を持っているが、現在では受注代行・CS業務をも網羅し、ECのフルフィルメントに対応している。該社・船橋ヘッドオフィスの、業務グループ 主任 大木 克浩氏と、企画営業グループ グループ長 柴崎 靖氏にお話を伺った。
世界的スポーツ用品メーカーでの経験を活かし、ハイクオリティの物流業務体制を構築
KSプレミアムスタッフは、航空貨物を扱う会社から分社しているということもあり、物流センターの倉庫業務の一括請負などについては、40年以上の実績に基づく高いノウハウを保持している。
「2006年に分社化されて以来、物流業務の請負を拡大しています。元々は、世界的なスポーツ用品メーカーの物流倉庫で、体制や業務の仕組み作り、作業工程の改善を主導する業務に就いていました。KSプレミアムスタッフで働くようになってからは、物流業務の請負にあたってのコンサルティングなどを手掛けていますが、同時に自社内の倉庫業務にとどまらず事務業務などの改善も担当しています。」と大木氏は言う。
世界的なスポーツ用品メーカーでの経験に加え、KSプレミアムスタッフで数々の物流業務のコンサルティングをしてきたことによるノウハウの蓄積もあり、高効率な物流業務の仕組み作りを得意とする大木氏は、物流業務を効率化するポイントは、誰にでもわかる仕組みを作ることと、マニュアルをきちんと整備することだという。
「物流の現場は、体制や体質が旧態依然としたところが少なくないため、そういう現場では、実務経験の長いスタッフがもつ個人的なスキルに頼ってしまう側面があります。しかし、個人のスキルはあくまでも個人のスキルであって、現場全体のノウハウにはなっていないことが多いんです。目指すべきは”個人のスキルに依存することなく、個人のスキル・経験を含め知識を体系化し誰でも均質の業務遂行ができる”体制を作ることが重要であり、それが結果として顧客に対して高品質のサービスを均一に提供することにつながるのです。そして、そのためには、業務の仕組みを誰にでもわかるものに再構築するとともに、その実効性を確実なものにするためのマニュアルの整備がポイントになります。そこをきちんとコンサルティングするのが、取引先に対する私の役割ですし、同時にKSプレミアムスタッフ内部の物流業務についても、高いレベルでそれを実施しています。」と大木氏。
現在KSプレミアムスタッフでは、大手ファッションブランドや製薬メーカーなどの倉庫業務も担っているが、そうした大手からも厚い信頼を得られているのは、大木氏をはじめとする優れたスタッフを多く擁していることが背景にあるようだ。
受注代行・CSを含む一気通貫のサービス提供体制を強化
物流関連のアウトソーシング先としてのKSプレミアムスタッフの強みは、既述の通りであるが、該社の魅力はそれだけに留まらない。近年では、受注業務やCS業務の代行も手掛けるようになり、たとえばEC事業者に対しては、受注から商品配送までのフルフィルメントサービスを一気通貫に提供できるようになっていることを、柴崎氏は強調する。
「元々は、物流業務を担当させていただいている、ある企業様から“受注業務もやってくれないか”とご相談をいただき、対応させていただいたことが、受注代行のとっかかりでした。そのことが口コミなどで広がり、また弊社のWebサイトなどで紹介させていただいたことで、受注代行に関する問い合わせが殺到しました。そこで、受注代行やCSの代行もサービスアイテムのひとつとして、積極的にお引き受けするようになりました。」と柴崎氏は経緯を説明する。
受注業務やCS業務の代行を請負サービサーは決して少なくない。その中で、KSプレミアムスタッフが評価されるポイントはどこにあるのだろうか。
「既存のお客様に高くご評価いただけているのは、受注・カスタマーサービスという川上の業務から、商品の保管・管理、そして発送までを一気通貫でご提供できるという点です。業務ごとに複数の外注先をオペレーションをしなければならないことを考えると、弊社一社だけのリレーションであれば、業務遂行の手間は大きく削減できます。
それに加えて、業務の正確さについてもご評価をいただいています。弊社では、引き合いをいただくと、基本的には、現状の業務フローをそっくりそのままリプレースしていただけますので、業務を移行するにあたっての業務的負荷をかけずに済みます。既存のマニュアルがあれば、いったんはそれを引き継いで業務遂行にあたります。もし急成長中のお客様で、マニュアルなどの整備が間に合っていないという場合には、弊社でマニュアル作りからお手伝いすることもできます。」と柴崎氏。
受注から配送までの流れについても、クライアントごとにフローを設計するとともに、個別のチェックリストを作成し、複数スタッフによるダブルチェックを励行しているので、発送ミスなどは極限まで抑えられている。
アーリーステージから拡大ステージまで、あらゆる規模のEC事業者に対応
KSプレミアムスタッフでは、大手企業のアウトソーサーとして業務を拡大してきたことにより、物流業務はもちろん、受注代行業務などについても、高いノウハウを蓄積している。しかし、そのサービス提供先は大手に限られるものではない。
「受注業務から、物流業務までを一気通貫でお任せいただけるのがメリットのひとつで、大手の通販会社様などの案件を手掛けていることはお話した通りですが、小規模のEC事業者などのお問い合わせも増えており、たとえばアーリーステージで、受注件数が1日100件程度であっても、メリットをご提供できると自負しています。また、受注代行やCSだけというお引き合いも増えており、もちろん単一業務だけをアウトソーシングされたいというお客様のニーズにも対応しています。」と柴崎氏は言う。
現状のフルフィルメントの中で、受注なり、物流なり、どこかに課題を抱えているEC事業者なら、まずはKSプレミアムスタッフに相談してみることで、早期課題解決の糸口をつかむことができるかもしれない。