グローバルで安心の決済方法 PayPalが考える越境ECの可能性

ECのミカタ編集部 [PR]

PayPal Pte. Ltd. 東京 野田 陽介 事業開発部部長 PayPal Pte. Ltd. 東京 野田 陽介 事業開発部部長
電機メーカーで設計開発に従事後、ベンチャーキャピタルにて米国を担当。IT にフォーカスした投資および日本におけるビジネスディベロップメントを担当した後、シリコンバレーにてスタートアップ立ち上げ。
その後、PayPal に参画し事業開発を担当。

越境ECの市場は成長を続けていますが、決済と配送がネックになるという点は変わっていません。その中で特に決済について、世界的に安心な方法として利用され続けているのがPayPalです。
越境ECで成果を上げるために、決済にはどのようなことが必要なのか、PayPal Pte. Ltd. 東京支店 事業開発部長 野田 陽介氏に伺いました。

越境ECの可能性は中国以外にも

この数年で越境ECという言葉が少しずつ浸透しましたが、きっかけの一つとなっているのが訪日客の増加です。昨年の訪日客は約2900万人に達し、この3年で倍増するまでに至りました。

内訳を見てみますと約26%が中国からの訪日です。"爆買い"や"独身の日"の報道もあり、越境EC=中国といった捉え方をされている方が多いかもしれません。

確かに、経済産業省の越境ECに関する調査によれば日本から中国向けの輸出は約1兆円の規模があります。一方、もう片方の主だった輸出先である米国は約6000億円あります。残る大きな市場の欧州を加えると欧米合算で中国と同等の輸出市場があります。

越境EC市場を俯瞰してみれば中国と欧米と言う2大輸出先があり、ニーズは若干異なるものの、世界には日本の商品が好きと言う方が大勢いて、越境ECの機会は様々なところにあります。

決済方法の安全性と自国通貨がポイント

一般的にECでの買い物において、自分が使いたい決済方法がないと、離脱が高まります。また初めて利用するサイトでクレジットカードの16桁の番号を入力するのに抵抗ある人が多いと思われます。

越境ECではそれがより顕著に表れます。弊社がアメリカ・イギリス・中国・オーストラリアで行った越境EC購入に関するアンケートによると、カゴ落ちの理由の1位は送料でしたが、イギリスと中国では2位が決済・安全性、アメリカとオーストラリアでも3位が決済・安全性となりました。

決済というのは実はローカル色が強く、国や地域によって求められる決済方法が異なります。例えばドイツではデビットや口座振替の様な決済方法が一般的になっています。

PayPalでは、ユーザーがクレジットカードを始め、銀行口座やデビットカード、並びに各国の決済手段をアカウントに登録します。それらの情報は弊社が責任をもって管理し、お客様の同意がない限り第三者に情報が渡ることはありません。ユーザーはアカウントのID(メールアドレス)とパスワードだけで決済ができるので安心して決済を進めることができます。

この心理ハードルは越境ECや初めてのサイトで顕著に現れ、この摩擦を減らすことでかご落ちが改善し、それゆえに事業者として売上が向上するというメリットにつながります。

また、決済方法だけでなく、自国の通貨で支払いたいというニーズも強くあります。最終的には同じ金額を払うのでも、自国の通貨で表示されている方が安心感がありますし、面倒な為替変換を考えなくて済みます。PayPalでは、日本で22通貨、グローバルで25通貨の為替に対応しています。

すぐに使えるPayPalの利用方法

すぐに使えるPayPalの利用方法

PayPalを事業者として利用開始する場合、ウェブ上でアカウントを開設し、本人確認が完了すればその時点からPayPalでお金を受け取ることができるようになります。

ECサイトへの実装方法はいくつかありますが、一番簡単な方法はウェブサイトやブログにHTMLソースをコピー&ペーストするだけで簡単に設定できます。もう少し複雑な連携を行いたい場合はAPIを使った実装も可能です。
また、技術的な実装が一切不要な方法として、Eメールで請求して支払ってもらうという形もあります。

手数料は、事業者さんの売上の数%+1トランザクションごとの料金という、シンプルな料金体系です。売上規模が大きくなると、手数料のパーセンテージは下がっていきます。

PayPalをご利用いただいているのは、個人事業主様から大企業まで様々です。物販以外にも、デジタルコンテンツやトラベル関連など、配送を伴わない業種も増えています。現在、日本のB to CのEC化率はまだ5%程度で市場は成長しており、今後も様々な可能性があります。

海外への配送も協力して効率化

先述しましたが、越境ECで決済と並んでカゴ落ちの原因となっているのが、配送です。配送料の問題や、税関のインボイス書類作成。荷物をトラッキングできるか、きちんと届くかといった課題があり、EC事業者にかかる負担は小さくありません。

弊社では、tenso社やDHL社と協力して、越境ECのハードルを下げる取り組みを行っています。DHL社では、eBayにおいて出品者がDHL社の配送料金をPayPalで支払える仕組みを提供しています。tenso社とは、共同でセミナーを開催する他、PayPalと配送代行であるtenso社を一緒に利用することで、決済から配送までが効率化して、越境ECの不安が解決されると考え、EC事業者への案内を行っています。

海外ユーザーの価値観は日本のそれとは異なり、ECでは何がきっかけで売上が伸びるか分からないところがあります。たとえば、マシュマロ専門店のやわはだ様は、とてもかわいいマシュマロを製造していて、それがSNSで拡散されたことをきっかけに国内だけでなく海外へ販路を広げていきました。少人数の体制ですがPayPalとtenso社を導入することで海外向けの売上を伸ばされています。

進むお金のデジタル化 PayPalの展望

PayPalのコンセプトは創業時から「デジタル・ウォレット」です。越境ECに限らず、お金のデジタル化には、まだまだ可能性があると思っています。

弊社は昨年、VISAとマスターカードとパートナーシップを結びました。以前はカード会社対PayPalという構図があったかもしれませんが、そうではなく、お互いの強みを生かして、デジタル化を広めていこうという姿勢です。

今後も様々なパートナーシップを通じてお金のデジタル化・キャッシュレス化を実現したいと考えています。日本政府も掲げるキャッシュレス社会に向けて今後も新たな価値をご提供していきます。

<ECのミカタ通信 2018 SPRING vol.15より抜粋>

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