メーカーECに新風!BtoBも、BtoBtoCも“楽楽”対応の画期的なカートがネットショップ支援室から新登場
経済産業省の調査によれば、日本におけるBtoC-ECの市場規模は平成29年に16兆円を突破したが、一方でBtoB-ECの市場規模は317兆円と圧倒的に大きく、その市場はまだまだ伸びる余地がある。しかし、これほど大きな市場がありながらも、BtoB取引のEC化をサポートするシステム・サービスはそれほど多様ではない。そうした状況に着目し、画期的なASPカートを開発したのが株式会社ネットショップ支援室(以下、ネットショップ支援室)だ。その名も『楽楽B2B』。さらに該社では、BtoBtoCのスキームに対応した『楽楽BBC』も同時リリースしている。これらの画期的なASPカートについて、取締役 山本 皓一朗氏にお話を伺った。
BtoB企業のニーズを背景に、「楽楽リピート」ベースの特化型カートを開発
EC業界ではBtoC-ECが注目されがちだが、市場の規模でいえば圧倒的にBtoBが大きいことは、あえて説明するまでもないことだろう。
しかし、BtoB-ECの世界では、EDIなどの大掛かりなシステムを大手企業が中心となって使っていることが多い。中小規模のBtoB企業では、EC化といってもせいぜいメールを活用している程度で、あいかわらず電話やFAXによる受発注業務が多いというのが実情だ。つまり、市場規模の割には、BtoC-ECに比べると、かなりの立ち遅れがあると言わざるを得ない。
「当社のグループ会社も独自にEC事業を展開していますが、お取引先メーカーの中には、いまだにFAXでしか注文を受け付けてくれないというところも少なくありません。実際にヒアリングすると、皆さん“EC化で業務を効率化したい”というお考えはお持ちでした。」と山本氏は言う。
BtoCであれば、基本的には一物一価で、ロットによる掛け率の変更などもなく、また販売対象者ごとに販売商品が異なるようなこともないので、システムに乗りやすい。しかしBtoBの場合には、同じ商品でも、取引状況によって掛け率が変わったり、A販売店に提供する商品とB販売店に提供する商品が異なったりと、企業間取引ならではの商慣習などもある。
「そうした取引の特殊性に対応できるシステムがあまりなかった」(山本氏)ために、BtoB企業のEC化が思うように進まなかったようだ。自前でシステムを構築しようとすれば、大きなシステム投資が必要となるため、中小規模の事業者ではそれもできず、いきおい、旧態依然とした電話・FAXによる受発注に頼らざるを得なかったわけだ。
「当社では、楽楽リピートやアシスト店長をはじめとしたBtoC-EC向けの多様なサービスを展開しており、そうした開発ノウハウと蓄積された知見を活用して、BtoB向けのASPカートを開発しました。」と山本氏は開発経緯を説明する。
BtoB特有の商慣習にも対応して、BtoB-EC取引を効率化する『楽楽B2B』
BtoB向けのASPカート『楽楽B2B』は、BtoB取引において重要な管理ポイントとなる「価格」「販路」「決済」を制御することを徹底的に突き詰めて開発されている。
「まずは、こうした基本的なファンクションをしっかりとシステマティックに処理できるようになれば、BtoB取引業務はかなり効率化できます。BtoBでは、取引先との条件が個々に異なるケースも多いのですが、『楽楽B2B』では、「価格」「販路」「決済」を取引先ごとに個別に細かく設定できるので、これまで手作業でやっていたような煩雑な処理業務を効率的にまわしていくことができます。もちろん、商品ごとにも設定できますので、同じ取引先でも商品によって卸売価格が変わるような場合でも、システム的に対応できます。」と、山本氏は『楽楽B2B』の汎用性の高さに自信をみせる。
さらに、こうした基本機能の他に、大きな特徴が2つあるという。
「ひとつは、カスタマイズに柔軟に対応できるという点です。標準機能部分だけでもかなり網羅性の高い『楽楽B2B』ですが、企業間取引の場合には、企業ごとの個別性の高い商慣習というものもあります。また、外部システムとの連携などが必要になるケースも少なくないので、そうした部分には、個別にカスタマイズ対応できることが重要なのです。
また、もうひとつの特徴は、『楽楽B2B』では、BtoCとの併用も可能だという点です。ユーザーアカウントごとに細かい設定ができるので、個人アカウントでのログインに対しては一般価格を表示し、企業アカウントでのログインに対しては、その企業に対する卸売価格を表示するという切り替えが自動でなされます。」と山本氏。
最近でこそ、BtoBに対応したカートサービスなども登場し出しているが、そのほとんどはBtoB取引に特化したもので、BtoCとの併用を想定したシステムは極めて珍しいといえるだろう。
メーカー・販売店、そしてエンドユーザーのWin-Win-Winを実現する『楽楽BBC』
近年、BtoC-ECの高まりを背景に、卸売ベースで販売展開していたメーカー企業などが、独自にBtoC-ECに進出を図るケースが増えてきている。卸売のスキームだけだと、販売店に在庫がたまってしまい、在庫処分の必要性から投げ売り的な販売がなされ、その結果、値崩れが起きたり、ブランドイメージを毀損する事態にもなりかねない。
小売店などに商品を卸している卸売事業者の場合なども同様の問題を抱えている。
「こうしたことが原因で、商品寿命が短くなるようという弊害もあるようです。化粧品関係などではこうした問題が深刻です。メーカーなどの川上企業としては、価格を統制するためにも、ECの展開を志向することになるのですが、自分たちが直接エンドユーザーとつながるEC展開は、中間業者である取引先との関係でいえば、あまり好ましくありません。
そこで、卸売先である販売店などとの関係性も良好に維持しながら、同時にエンドユーザーとも直接つながるための仕組みが、BtoBtoCです。具体的にいうと、メーカーなどの川上企業がエンド向けのECを展開し、中間業者から送客されたエンドユーザーがそのECで購入した場合に、送客した中間業者に適正な販売手数料をお戻しするというものです。
美容院にシャンプーなどの商材を卸している卸売業者さんの例で説明しましょう。エンドユーザーさんは、美容院に行った際に、担当の美容師さんにシャンプーなどを勧められて、当該のシャンプーを購入することがよくあります。そのエンドユーザーの方が、それ以降も、自店で継続購入してくれればいいのですが、ややもすると2回目からはネットショップで購入するということが多々あるのです。せっかく販売努力をしたにもかかわらず、美容室では最初の1回購入だけで、以降は収益にならないわけです。この時、卸売業者が直接エンドユーザーに販売できるECを立ち上げておいて、商品を扱っている美容院に独自の店舗コードを付与し、エンドユーザーにはその店舗コードを使ってECへ登録してもらいます。
エンドユーザーが実際にECに登録して商品を購入すれば、それがどの店舗から送客された売上なのかがわかりますので、エンドユーザーがECでの購入を続ける限り、美容院はずっと販売手数料を獲得できるようになります。この仕組みに対応して、顧客管理や販売店管理などをトータルで行えるのが『楽楽BBC』なのです。」と山本氏は説明する。
メーカーサイドは直接顧客とつながれるので、マーケティング戦略上も有意義である。また、新たなECをスタートさせても集客に一定の労力を要することになるが、販売店経由で集客できるので、EC事業を軌道に乗せやすいというメリットもある。販売店としても営業努力が無駄にならず、継続的な販売手数料を確保できる。そして、エンドユーザーも、商品購入の利便性が向上するのでメリットがある。まさにWin-Win-Winの関係性を構築できる。
しかし、こうした仕組みをアナログで管理しようとしたら、とてつもない労力が必要となるだろう。『楽楽BBC』の登場は、BtoBtoCモデルを構築したいと考える企業にとっては、まさに願ってもないツールといえよう。
「『楽楽BBC』にはメールマガジンなどのプロモーション機能もあり、これは販売店に向けた新商品情報の一斉配信であったり、エンドユーザー向けのキャンペーン告知に活用したりと、多様な使い方ができます。販売店に対するサポートに活用でき、かつエンドユーザーを囲い込む施策にも使えるので、非常に利用価値が高いと自負しています。」と山本氏はプロモーション機能の充実度にも自信を見せる。
BtoBの新しい可能性を拡大するネットショップ支援室の取り組み
「BtoBtoCというスキーム自体は決して目新しいものではありませんが、これまでは、そうしたスキームに対応したシステム・パッケージがありませんでした。独自に開発しようとすれば、数千万円単位の投資が必要になるでしょう。『楽楽BBC』を活用していただければ、イニシャルコストやランニングコストを抑えつつ、収益の拡大を目指していただけます。また、『楽楽BBC』自体はBtoBtoC向けのカートシステムですが、必要な場合にはBtoBの機能も追加することもできます。」と山本氏は拡張性について言及する。
ネットショップ支援室の『楽楽B2B』は、従来アナログ的に対応していた業務を本来の意味でのEC化に転換するためのツールとして非常に有効であることは間違いない。BtoBの特殊性や、企業ごとの取引実態に合わせたカスタマイズ性の高さも魅力といえる。
また、『楽楽BBC』は、BtoB取引のEC化による効率化もさることながら、BtoBビジネスの新たな可能性を開いてくれるツールといっても過言ではない。代理店販売網をもつ企業やネットワーク型ビジネスを展開する企業などにおいても活用余地は大きい。
まだまだ成長が止まらないBtoB-EC市場において、さらなる発展を目指すなら、一度ネットショップ支援室に相談してみることをお勧めしたい。
なお嬉しいことに、『楽楽B2B』『楽楽BBC』とも、IT補助金の対象となっている。導入するなら、今がまさに絶好のタイミングといえよう。