中国市場でヒット商品を生み出した「Fujiko」の3つのマーケティング戦略

ECのミカタ編集部 [PR]

左:Find Japanの代表取締役 西山 高志氏
右:株式会社かならぼ 代表 吉濱 佳奈氏

EC業界は相変わらず“越境”ブームである。EC事業者の越境を支援するサービスの多様化はめざましく、特に巨大な市場を形成している中国への進出を狙うEC事業者は多い。

そんな中、システム提供や代行といった特定サービスの提供ではなく、中国越境ビジネスをトータルで支援してくれる企業がある。中国向けメディア事業や中国向けプロモーションの支援を手がけるFind Japan株式会社(以下、Find Japan)だ。昨年(2017年)、Find Japanが支援して中国市場に進出した化粧品ブランド「Fujiko」は、中国市場への上陸後わずか半年ほどで、生産が追いつかず欠品が発生するほどの爆発的なヒット商品となった。「Fujiko」の成功要因について、Find Japanの代表取締役 西山 高志氏と、「Fujiko」を展開する株式会社かならぼ(以下、かならぼ)の代表 吉濱 佳奈氏にお話を伺った。

“ライフスタイルを革新する”商品コンセプトで、中国市場を席捲した「Fujiko」

FujikoのECサイト(https://fujiko-otona-tint.com/

――「Fujiko」ブランドについてお教えください。

吉濱 当社が展開する「Fujiko」ブランドが日本で立ち上がったのは2016年のことです。当初「フジコオトナティント」からスタートし、その後市場に投入した「フジコ眉ティント」が人気商品となり、そこから「Fujiko」ブランドの認知が高まるようになりました。「Fujiko」のコンセプトは、メイクアイテムに“驚き”や“感動”といったエッセンスを加えるとともに、女性のライフスタイルを洞察した上で、時短や使い勝手の良さといった付加価値を盛り込む、というものです。

眉ティントが人気商品になったことで、その後の戦略としてティント系商品をシリーズ化するか、あるいは眉関連の商品に特化していくかという議論もありました。しかし「Fujiko」のコンセプトにたち返れば、特定のカテゴリーを攻めるのではなく、ヘアケアなども含む多様なカテゴリーで驚きや感動を提供できる商品を開発すべきということになりました。ブランドそのものの認知を高めていく上でも、売り場において面的な展開ができるようにカテゴリーをバリエーション化することは重要な戦略のひとつでもありました。そうして2017年に上市したのが「フジコポンポンパウダー」というヘアケア商品です。現在、カラーバリエーションなどを含めて11アイテムを展開していますが、今後も新商品を出していきたいと思っています。

――「Fujiko」の中国越境展開について、経緯はどのようなものだったのですか?

吉濱 もともとの思いとしては、「Fujiko」を海外でも展開したいと思っていました。実際に輸出販売もしていたのですが、やみくもに海外展開するとブランド・コントロールが難しくなるという側面もあります。特に中国市場に関しては、模倣品や、不正流通による値崩れなどの懸念もあったので、ブランド保護の観点から手控えていました。唯一、タイやロサンゼルスなど限定的な海外展開で様子を見ていました。

そんな時に、とあるご縁でFind Japanさんから中国市場への進出についてレクチャーを受けました。それが2017年の4月頃だったと思います。当社としては、商品流通をきちんと把握できるような展開をすることで、ブランドイメージを損なわずに成長させていくことを志向したのですが、その点をFind Japanさんにしっかりと理解していただき、納得感のある提案をいただけました。正直不安はありましたが、最初から大掛かりな展開をするのではなく、スモールスタートできることにも魅力を感じて、とにかくやってみよう、ということになったのです。1ヶ月程度の準備期間を経て、2017年5月には取り組みをスタートさせました。

西山 当社がこうした案件のオファーをいただいて、最初にやるのが商品理解です。「この商品で、本当に中国市場で売れるのか」ということをマーケティング視点で考えます。実際に「Fujiko」の商品を見て、“これならイケる”という自信はありました。いま中国では「自分のライフスタイルをブラッシュアップできる商品」が受けています。また、日本のOLなどに人気の商品は中国でもヒットする可能性が高いということも、我々は独自のメディアを通じた中国の消費者とのコミュニケーションでわかっていました。そうした中国市場のトレンドと、「Fujiko」の商品はピッタリ合致していたのです。商品自体がとてもわかりやすいということも大きなポイントでしたね。

強い商品なら、ターゲティング・プロモーション・チャネルの三位一体マーケティングで成功に導く

――「Fujiko」を、どのように中国市場にローンチしたのですか?

西山 「Fujiko」はライフスタイルを向上させ得る商品でした。特に「フジコポンポンパウダー」は、これまで中国にはなかったニーズを喚起できる商品だったのが良かったですね。そこで「フジコポンポンパウダー」をキラーコンテンツとして、一点突破する戦略としました。ターゲットは日本のターゲットとほぼ同じでイケると判断しました。つまり、「ライフスタイルの変化に敏感で、かつ時短や便利さに魅力を感じてくれる女性層」ですね。そのターゲットに向けたプロモーションとしては、KOLの活用が有効だと判断して、とにかくKOLの発言を通じて、一人でも多くの女性に“使ってみたい”と思わせることに注力しました。このプロモーション戦略が奏功して、初動の段階で極めて多くの好意的なコメントが集まりました。そうして拾い上げた見込み顧客に対して、徹底的なサンプリング戦略を実施したのですが、これで爆発しました。

西山「チャネル戦略については、比較的スムーズでしたね。ターゲットが明確になった時点で、「その人たちが、買いたい場所」がどこなのかを私たちは熟知していますし、その適切なチャネルに商品を流していくだけです。もちろん、チャネルについてきちんとコントロールしますので、商品が横流しされて値崩れするようなこともありません。

ターゲットを明確に設定し、そのターゲットに的を絞った効率的なプロモーションを展開し、ターゲットが買いたい場所に商品を流通させる。この三位一体のマーケティング戦略を実践できれば、成功に近づいていきます。」

――中国での成功を確信したのは、どのタイミングですか?

吉濱 実は、ローンチしてから半年ほどで「フジコポンポンパウダー」を欠品させてしまいました。そもそもの生産計画をはるかに凌駕する売れ行きで生産が追いつかず、国内流通分が欠品する事態になってしまったのです。その後は調整出荷という形でなんとかしのいだのですが、この時、ある意味での成功を確信しました。

西山 そもそも中国市場は、日本とは比較にならないぐらい巨大です。プロモーションの初動における市場の反応も好感触でしたし、流通もきちんと構築できていました。そこで、当社としての販売計画を作り直して、「びっくりしないでくださいね」と言いながら、かならぼさんに提案したんです。

吉濱 本当に、日本の生産計画とは大きく違っており、びっくりしました(笑)。実を言えば、いまでも、中国市場でどれだけ売れるのか、まったく予測がつきません。Find Japanから定期的にいただく情報に基づいて、都度対応しているような状況です。

西山 当社でも、どんな商品がどれくらい売れるのか、ということについて一定の知見があります。類似商品の販売実績などのデータに基づいて分析的に提示することはできるのです。しかし、「Fujiko」に関して言えば、我々の予測すら遥かに超えた売り行きでした。やはり、商品自体のポテンシャルが高かったのが、大きな要因だと思っています。

単一商品の爆発的ヒットはゴールではない。目指すのは「Fujiko」ブランドの世界的深化

   株式会社かならぼ 代表 吉濱 佳奈氏

――今後、どのようなグローバル展開をして行こうとお考えですか?

吉濱 「フジコポンポンパウダー」が爆発的に売れていること自体は、とても嬉しいことですが、それをゴールとは考えていません。私たちが重視しているのは、一つの商品の売上がどれだけ上がるか、ということではなく、あくまでも「Fujiko」ブランドそのものをどう市場に浸透させていくか、ということです。その場・その時の売り上げ以上に、ブランドそのものをどう育成していくか、ということを突き詰めて、その結果として「Fujiko」が世界中に浸透し、認知が深化していくような取り組みをしていきたいと思っています。

実は、中国での成功と軌を一にして、タイやロサンゼルスでの売り上げも伸びています。特に何かの施策を打ったわけでもないのですが。おそらく、中国の消費者から情報が拡散している結果だと思われます。そうした動きなども考え合わせると、特定の地域でどう売るか、という点で考えるのではなく、もっと全体的な、面的な戦略を構想することが、結果的にグローバル戦略を成功させる上で大事なのかなと思っています。

西山 ソーシャルメディアの進化によって、マーケティングは大きくパラダイムシフトしています。情報の拡散は、ネット上のプラットフォームの中で起こっています。ですから、国とか地域はあまり関係ないんです。中国で「この商品いいよ」という情報が発信されると、そのプラットフォーム内にいる人なら、物理的にタイにいようと、ロサンゼルスにいようと、瞬時に情報を受け取れます。今回の「Fujiko」の展開でもそれが具現化したということだと思います。

ただ、そこで注意しなければならないのは、情報はボーダレスで瞬時に拡散しますが、実際に商品を買う、というシーンでは極めてドメスティックな戦略が必要です。それぞれの国情なども加味して、流通戦略などを考えないといけないわけです。この二方面作戦を的確にやれるかどうか、それがこれからのグローバル戦略の要だと思います。

「Fujiko」ブランドは、「フジコポンポンパウダー」の成功によって、中国市場における良いポジションを獲得できました。今後の展開としては、単品展開ではなく、まさにプランド全体の認知度アップ、ポジションアップを目指すべきステージに来ていると思います。今後も、トータルで「Fujiko」ブランドの向上をお手伝いしていきたいと思います。

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100の商品があれば、100通りの戦略・戦術がある。しかし、個別具体的な戦略・戦術に違いがあったとしても、その根底には西山氏が言うように「ターゲティング・プロモーション・販売チャネル」の3つの要素が適切に組み合わさっていなければ成功はおぼつかないという要諦がある。中国越境ビジネスにおいても、それは変わらない。これから中国への進出を目指すのなら、まずはFindJapanに相談してみるのがよいだろう。目からウロコのサジェスションを得られることだろう。

2018年9月7日(金)には、都内に「KOL」40人を集め、今年2回目となる大規模配信を実施予定とのこと。前回実施時は、7,354万PVを突破したという。ここから、次なる人気商品が誕生するかもしれない。

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