なぜ三越伊勢丹ビジネス・サポートは食品物流に強いのか? 4温度帯管理の物流倉庫に潜入取材!

ECのミカタ編集部 [PR]

左:株式会社三越伊勢丹ビジネス・サポート 法人営業部 第一営業 マネージャー 森 専 氏
中央:株式会社三越伊勢丹ビジネス・サポート 法人営業部 企画・管理担当 マネージャー 阿部 洋人 氏
右:松田運送株式会社 執行役員 物流本部 船橋ロジセンター 統括部長 宇田川 満 氏

食品EC業界で、三越伊勢丹ビジネス・サポートの物流アウトソーシングサービスに注目が集まっている。4温度帯(常温・定温・冷蔵・冷凍)の倉庫を持ち、繁忙期における大量の出荷にも安定して対応できる同社への評価は高い。そしてなにより、百貨店の物流事業で培った品質管理や梱包などのノウハウは、他の物流会社と一線を画すると評判だ。三越伊勢丹ビジネス・サポートの食品物流アウトソーシングが、多くの企業から支持されるのはなぜか。その理由を探るため、物流拠点の1つである千葉県船橋市内の船橋センターを取材した。

百貨店や流通大手の物流を担う船橋物流センター

三越伊勢丹ビジネス・サポートは北海道から九州まで15カ所に物流拠点を構え、三越伊勢丹百貨店の物流業務のほか、実店舗を持つ小売企業や通販会社、メーカーなど約80社の物流を請け負っている。

今回取材した倉庫は、千葉県船橋市内にある船橋物流センター。三越伊勢丹ビジネス・サポートが展開する物流拠点の中でも最大級で、特に食品の取扱量が多い。

建物は5階建で延床面積は約7500坪。建物内部には常温・定温(+15~20℃程度)・冷蔵(+5℃)・冷凍(‐25℃)の4つの温度帯の保管スペースを持つ。冷凍冷蔵の倉庫面積は約200坪を超えるという。

船橋物流センターでは現在、三越伊勢丹百貨店の商品をはじめ、大手流通企業、老舗通販会社、雑貨系の製造小売業、ナショナルブランドの食品メーカーなど、中堅〜大手を中心に幅広い業種の物流業務を受託。食品や雑貨、インテリアなどを扱っており、通販やECの物流(BtoC物流)と、店舗向けの物流(BtoB物流)の両方を手掛けている。

船橋物流センターの倉庫内業務を担うのは、倉庫会社として約90年の歴史を持つ松田運送だ。三越伊勢丹ビジネス・サポートと松田運送は、長年のビジネスパートナーとして多くの企業の物流を支えてきたという。

三越伊勢丹ビジネス・サポートは全国15カ所に物流拠点を展開している

食品物流に欠かせない「賞味期限管理」と「出荷期限管理」

食品の物流において特に重要なことは何か。三越伊勢丹ビジネス・サポートの森氏は、重要なポイントとして「賞味期限管理」と「出荷期限管理」を挙げる。

「商品がエンドユーザーに届いてから、実際に消費されるまで最低何日必要なのか。そこから逆算し、商品の入庫日から賞味期限までの日数を踏まえ、出荷期限を設定します。こうしたスケジュール管理を徹底することが、賞味期限切れの事故を防ぐとともに、エンドユーザーの満足度を高めることにつながります。食品は多品種小ロットなので、商品ごとに日付管理を行うのは容易ではありませんが、食品を扱う上では不可欠な取り組みです」(森氏)

船橋物流センターでは、賞味期限がある商品が入庫した時点で、商品ごとに出荷期限を登録する。出荷期限を過ぎる前に商品をピックアウトして出荷に引き当たらないようにする。また、賞味期限や出荷期限を入力する際は、ヒューマンエラーを防ぐためにダブルチェックを行うという。

一部の食品メーカーの商品では、賞味期限ラベルを商品に発行から添付する業務も三越伊勢丹ビジネス・サポートが請け負っている。

1社あたり1日3,000件の出荷にも対応

食品ECはお歳暮やお中元、バレンタインデー、母の日、父の日など、特定のシーズンや祝日に注文が集中する傾向が強い。そのため、短期間に大量の商品を梱包・出荷することが必要だ。もし受注した大量の注文を出荷しきれなければ、配送遅延が発生してクレームになり、EC事業者は信頼を失う。

三越伊勢丹ビジネス・サポートでは、短期間に大量の注文が発生した際の対応にも定評がある。例えば、バレンタインデーシーズンには、通販会社1社あたり1日に3000件分の商品を出荷。倉庫全体では数万件分の出荷が可能だという。

短期間に大量の商品を出荷できる理由について、松田運送の宇田川氏は次のように説明する。

「繁忙期の前は、需要予測を行なって在庫保管や梱包作業に必要なスペースを確保します。そして、想定される作業時間から逆算し、現場スタッフの出勤日を調整します。配送会社へのとの連携も欠かせません。弊社は創業以来約90年間で、さまざまな状況を経験してきました。その経験を生かし、繁忙期に問題なく出荷できる仕組みを整えました」(宇田川氏)

三越伊勢丹ビジネス・サポートの森氏は、業務をスムーズに進めるために、松田運送と緊密にコミュニケーションを図っていることを強調した。

「繁忙期の前には、クライアントと詳細なミーティングを行い、需要予測を行います。そして、弊社と松田運送さんが緊密に連携し、クライアントの情報を共有することで最適なオペレーションを構築しています」(森氏)

   繁忙期に注文が集中しても安定的に出荷できる体制を整えている

ワインや酒は+15~20度、食品ごとに最適な温度で品質保持

船橋物流センターは、「常温」「定温(+15~20℃程度)」「冷蔵(+5℃)」「冷凍(-25℃)」の4種類の温度帯の倉庫を持つ。

商品ごとに品質管理に適した温度帯で保管し、梱包作業もその温度帯で行う。冷凍倉庫内の商品の梱包は、商品を冷蔵エリアの作業台に移し、梱包作業を短時間で行っている。

   冷蔵・冷凍食品は+5℃の冷蔵倉庫内で梱包作業を行う

「常温」のフロアでは雑貨やインテリア、教材などを扱っている。「定温」の倉庫はワインや日本酒など、冷蔵保管の必要はないが高温で劣化しやすい食品を保管しているという。

+5℃に設定された「冷蔵」倉庫には、加工食品や洋菓子、酒類などを保管。そして-25℃の「冷凍」倉庫では、アイスクリームや冷凍食品などを保管している。

今回の取材で冷蔵倉庫内に入ると、倉庫内のスタッフ全員が真剣な眼差しで作業に従事していた。出荷ミスを防ぐために声を掛け合い、冷凍食品が溶けないように素早く梱包作業を進めるなど、品質管理への意識も高い。こうした現場スタッフの働きが、三越伊勢丹ビジネス・サポートの物流品質を支えている。

クリーンな食品加工室も完備

クリーンな食品加工室も完備クリーンな食品加工室も備えている

船橋物流センターの内部には、食品製造業許可を取得した食品加工室がある。例えば、冷凍された状態で輸入したチョコレートを解凍し、バレンタインデー用にセットアップ(箱詰め)する際などに加工室を使う。

食品加工室は、埃などが飛散しにくい塗料で天井や壁を塗装。虫が寄り付かない蛍光灯を使用しているほか、出入り口に粘着シートを敷き、靴などに付着したゴミの侵入を防いでいる。

百貨店で培った物流ノウハウを他社にも提供

三越伊勢丹ビジネス・サポートは、三越伊勢丹ホールディングスの100%子会社。旧三越と旧伊勢丹の物流部門が合併し、2009年4月に誕生した。

全国15カ所の物流倉庫では、アパレル、インテリア、リビング用品、雑貨など、商品ジャンルやサイズの大小を問わず幅広い商品を扱っている。今回取材した船橋物流センターも、食品以外のさまざまな商品に対応可能だ。

「三越伊勢丹ビジネス・サポートは、三越伊勢丹百貨店が扱う約80万品目の商品の物流を手掛けています。多種多様な商品を扱ってきた経験があるからこそ、さまざまな業種・業態の企業様の物流を担うことが出来るのです」(森氏)

百貨店はギフト商品の取り扱いも多い。そのため、ラッピングのノウハウにも長けている。

「同梱物の管理や、商品や箱に傷がつかないようにするための什器や梱包材を使用するなど、百貨店品質の物流サービスを提供します」(森氏)

三越伊勢丹グループの前身である三越は1673年に創業し、通販事業は約120年の歴史を持つ。日本の小売りと通販をけん引してきた三越伊勢丹グループには、良い商品を顧客に届けることへのプライドがある。三越伊勢丹ビジネス・サポートはこうしたグループのDNAを受け継いでいる。

フルフィルメント全般を受託する

三越伊勢丹ビジネス・サポートは、通販・ECのフルフィルメント全般を外部企業から請け負っている。コールセンター業務や受注代行サービス、商品撮影、決済代行サービスなどを提供。梱包用のダンボールを顧客専用に作るなど資材提供も行う。

通販・ECのフルフィルメント全般を外部企業から請け負っている

フルフィルメント全般を請け負う物流会社は増えているが、三越伊勢丹ビジネス・サポートのアウトソーシングサービスは、単なる業務代行にとどまらない。

「お客さま(エンドユーザー)の満足度やリピート率を高め、事業が発展していくために必要な業務改善のご提案まで行います」(三越伊勢丹ビジネス・サポート 阿部氏)。

通販において梱包作業の品質は、顧客満足度に直結する。三越伊勢丹ビジネス・サポートは倉庫スタッフの包装・梱包のスキルを高めるため、全国の拠点スタッフが参加する「梱包コンテスト」を毎年開催しているという。

誤出荷を防ぐため、倉庫内の一部エリアではハンディ端末で在庫管理や出荷管理を実施。同時に、システムだけに頼らず、アナログ対応で物流品質を高めることにも力を注いでいる。

「一つひとつの業務について『なぜその業務を行う必要があるのか』を現場の倉庫スタッフと出来る限り共有するようにしています。すべての業務は、クライアントやエンドユーザー様のために必要なこと。スタッフに仕事の意味を理解してもらい、一人ひとりが『お客様のため』という意識を持って業務に取り組み、業務に従事するスタッフは、その業務に『誇り』と『プライド』を持って取り組んでいただきたいと思います。」(森氏)

「クライアントと一緒に業容拡大を目指す良きパートナーでありたい」

最後に森氏は、クライアントとの理想の関係性について、次のように語った。

「クライアントと一緒に課題解決に取り組み、事業拡大をサポートしていけるような、良きパートナーでありたいと思っています。クライアントと受託業者という関係だけではなく、同じ方向を向いて仕事をしたい。その結果として、エンドユーザーの満足度につながって、双方の利益が向上していくことが理想です」

通販・ECの物流業界では今、人手不足や配送会社の運賃値上げ、宅配便の総量規制といった課題がある中、今後もEC市場が安定成長を続けるには、物流の効率化や品質向上が欠かせない。

三越伊勢丹ビジネス・サポートの森氏は、物流の課題を抱える企業に向けて力強くメッセージを送った。

「弊社は長年の百貨店事業で培った物流のノウハウや、物流課題を解決するためのさまざまな方策を持っています。物流に課題を抱えている企業様は、ぜひご相談いただけますか。一緒に課題解決に取り組んでいきたいです」

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