【2019年・中国EC最前線】越境ECも対応マスト!中国の新興販売チャネルまとめ

ECのミカタ編集部 [PR]

24ABC株式会社 取締役 韓 徳鵬氏

世界一の市場規模と発展スピードを誇る中国のEC市場。そこで起こるムーブメントは、やや時間を置いて日本のEC市場へと到達することになる。しかしただ傍観をしている訳にいかないのが、越境ECで中国に進出しているEC事業者だ。中国国内で今、何が起きているのか? 中国のEC業界で大きな実績を残し、現在は越境ECプラットフォーム『24ABC』を手がける24ABC株式会社の取締役である韓 徳鵬氏に、2019年の中国EC市場における最前線の動きを聞いた。

PCからスマホに移行したECは次のステージへ

少し前まで、日本のEC事業者のキーワードは『スマホ対応』だったかもしれない。ECの主役がPCからスマホに取って代わったのは日本も同様だが、中国では新たな潮流が生まれているようだ。

「現在、中国で流行っているのはSNSを活用した『ソーシャルコマース』です。その市場規模はすでに947億元(約1兆5千億円)にも及んでいて、今後ECの主流になっていくでしょう」そう韓氏は話す。

すでに多種多様なECプラットフォームがひしめいている中国市場だが、さらにSNSアプリまでもがECプラットフォーム化しているという。多彩な機能を持つ中国最大SNS『WeChat』は購買行動と密接につながり、最近ではSNSと口コミ・ECを兼ね備えた『RED』も人気だ。

「ソーシャルコマースの特徴は『知り合いに影響されて買い物をする』ということ。警戒心が強い中国人の特性もあり、既存のECプラットフォームはあまり信用がありませんでした。ソーシャルコマースは自分の知り合いや好感を持つ人・フォローしている人からSNSで情報を得るため、商品に対する信頼があるのです」と韓氏。

これからはソーシャルコマースを駆使しなければ中国市場では生き残れないとまで韓氏は断言する。

「ソーシャルコマースのメリットは、第一に顧客との信頼を構築しやすいことです。そして顧客獲得のコストが安く、企業のブランドイメージの構築が容易であること。この3つがEC事業者にとって大きなアドバンテージになります。一般的なECプラットフォームに出店するよりも費用対効果が高く、これから中国国内での認知を拡大していきたい商品にとって、新たな成功の道筋となるでしょう」。


急成長する「ソーシャルコマース」4つの手法

中国EC市場の仕組み

中国のソーシャルコマースは大別すると4つの手法があると言われている。しかし実際には、それぞれの境界線は曖昧なところもあるようだ。それぞれの手法を紹介していただいた。

1、共同購入型
「商品のクーポンが発行され、消費者が集まってまとめ買いをすることで割引となる日本で言うグルーポンに近い共同購入です」。

2、ディストリビューション型
「簡単に言うとマージン方式。SNSで情報をシェアして商品が売れたらマージンがもらえる仕組みです。例えば1,000円の商品をシェアして1個売れたら10円、100個売れたら1,000円支払われるというイメージです」。

3、コンテンツシェア型
「写真やテキストなどのコンテンツをオシャレに作り込みシェアする方法です。日本でもインフルエンサーが商品をPRしたり、インスタグラマーがリポストした商品を購入したりするのと近いやり方です」。

4、地域共同購入型
「見知らぬ人たちが共同で購入する3と違うのは、友人・知人や近所の人たちが一緒に購入する点。消費者がSNSでシェア・拡散して友達を集め、まとめ買いの人数が集まると割引価格で購入できる仕組みです」。

乱立するソーシャルコマースプラットフォームの中、注目のアプリとは

中国発祥のショート動画アプリ『TikTok』は日本でも大人気だが、中国でもショート動画の需要が高く、ソーシャルコマースにも活用されている。

「忙しい現代人は長い動画を見る余裕がなく、15秒ほどのショート動画が人気。10回に1回程度は商品PRや広告の動画が出てきますが、短いので試聴されやすいのです」と韓氏。

そして近年中国で大きな注目を集めたのは、SNSシェア型共同購入アプリ『拼多多(pinduoduo)』だ。2015年に設立され2016年に巨額の資金調達に成功すると、急成長を遂げてあっという間に中国トップクラスのプラットフォームとなった。

「一般的にECプラットフォームは、北京・上海・広州といった1級都市に住む若年層をターゲットにしています。その客層は経済力があり、お金を使うことへのハードルが低く気軽に消費行動をする傾向があるのです。しかし拼多多は、ターゲットを地方都市や農村部の低所得層に設定したのが特徴です」。

圧倒的に分母が多い客層に狙いを定め、経済的に豊かでなくても購入できる価格に設定した拼多多。友達と誘い合って購入すると安くなる仕組みは、人間関係が濃密な地方都市や農村部の消費者を見事に取り込んだのだ。

「ディストリビューション型やコンテンツシェア型も、総合的なプラットフォームからジャンルに特化したものまで非常に多くあります。例えばマタニティ&ベビーのジャンルであれば『美翻網(Mei fan)』が急成長していて、ディストリビューターだけでも約15万人。フォロワー側となるユーザー数は3500万人以上にものぼります。美翻網は非常に将来性があり、当社とパートナーシップを組んで今後日本のEC市場にも参入する予定です」。

ディストリビューターはライブ配信やショート動画、写真や記事でコンテンツを作り、自らの日々の出来事やライフスタイルと織り交ぜながらフォロワーに商品をPRする。
多くのフォロワーに影響力を持つディストリビューターを活用することで、費用を抑えながらブランドイメージを構築できるというのも納得だ。

「サプライチェーンを効率化しているのもソーシャルコマースの特徴。これまでは工場から問屋、一次代理店・二次代理店を経て小売のECプラットフォームへという流れでしたが、仲介業者を削り工場から直接消費者に納品することで価格を下げているのです」。

ソーシャルコマースを駆使して中国市場で成功するための方法

従来のSNSがソーシャルコマースプラットフォームへと進化しているケースもある。

「中国には数人から数百人規模まで無数のチャットグループがあり、みんな複数のチャットグループに属しています。
例えば、子どもが生まれて『ベビー用品をどこで買えば良い?』と思ったら、周囲の先輩ママにお勧めのチャットグループを教えてもらい入る。他のママやディストリビューターが子育て経験やオススメの商品やECサイトをシェアして教えてくれるので、チャットを楽しみながらそこで購入するのです」。

それでは日本からの越境ECでソーシャルコマースを取り入れ、活用していくにはどうすれば良いのだろうか。韓氏によると「わざわざプラットフォームに登録しなくても良い」のだという。

「特定のプラットフォームに商品を出さなくても、当社の越境ECプラットフォーム『24ABC』であれば、SNSでシェアしたら割引になるといったソーシャルコマースの機能を組み込んでいます。もちろん当社を経由してディストリビューターに商品をPRしてもらうことも可能です」。

韓氏によると、中国のソーシャルコマースの商品は今のところほぼ中国製品で、越境ECの商品はごくわずかだという。さらにソーシャルコマースは信頼感に基づいたビジネスだからこそ、良質な商品とサービスを豊富に揃えることの重要性も指摘。それができなければ、ユーザーはすぐにアプリをアンインストールしてしまうからだ。
良質な日本製品を低コストでブランディングするには、ソーシャルコマースはうってつけかもしれない。

「今後はソーシャルコマースがより細かく分類され、さらに発展していくでしょう。これからも新しいコンテンツ、新しいシェアの方法、新しいECのカタチが必ず出てきます」。

越境ECのみならず、今後の日本国内の市場を占う意味でも目が離せない中国ECのムーブメント。また新たな情報をキャッチした際には、韓氏に取材をお願いしたい。

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