EC売上前年比151%!老舗メーカー「アツギ」のEC事業の革新に迫る

ECのミカタ編集部 [PR]

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アツギ株式会社 直営事業部 ECグループ
グループリーダー 山田勇介氏
糸山 史子氏
塩原 智美氏
主査 加藤 秀哲氏

ストッキングをメインに扱う老舗メーカー、アツギ株式会社(以下、アツギ)。会社としてEC事業に力を入れていくという方針のもと、2017年にECサイトをリニューアルした。それにあたっては、アナログだった社内体制の改編や業務フロー改善からおこなう大規模プロジェクトだったという。

そのサクセスストーリーを読み解くカギを握っているのが、クラウドECプラットフォーム「メルカート」と、一元管理システム「TEMPOSTAR」の導入だ。どのようにしてアツギのECサイトリニューアルプロジェクトは成功したのだろうか? 同社の直営事業部 ECグループを代表して、グループリーダーの山田勇介氏と、主査の加藤秀哲氏に話を伺った。

1947年創業。ストッキングのリーディングカンパニー

1947年創業。ストッキングのリーディングカンパニーストッキング・タイツ・インナーのATSUGI公式通販[アツギオンラインショップ](https://www.atsugi-styleup.jp/shop/default.aspx)

ーーストッキングと言えば「アツギ」という市場の認知も広いですが、改めて事業概要について教えてください。

山田氏:
1947年に創業した弊社は、2017年に70周年を迎えました。1968年に日本で初めてパンティストッキングを発売、1979年にサポーティストッキングを発売した、ストッキングのリーディングカンパニーです。

ストッキング以外にも、くつ下やインナーなど、さまざまな商品を扱っています。レディース商品をメインとしながら、メンズ商品やキッズ商品なども幅広く展開しているのが特徴です。

ーー卸販売のイメージが強いですが、ECサイトの運営はいつから始められていますか?

加藤氏:
自社ECサイトは2003年からあり、2017年にリニューアルオープンしました。ECにおけるメインターゲット層は、30代〜40代の女性です。サイトデザインは「すべての女性の美しさと快適さに貢献したい」というコンセプトのもと、清潔感とわかりやすさを重視したデザインになっています。

現在は自社ECサイト以外にも、Amazon・楽天市場・LOHACO・au Wowma!にも出店しています。

社内体制も業務フローも、全てアナログ。リニューアル時に立ちはだかった壁

社内体制も業務フローも、全てアナログ。リニューアル時に立ちはだかった壁アツギ株式会社 直営事業部 ECグループ グループリーダー 山田勇介氏

ーーなぜ自社ECサイトをリニューアルすることになったのでしょうか?

山田氏:
EC事業に本腰を入れようと、社内の方針が決まったことをきっかけとしてこのリニューアルプロジェクトがスタートしました。それに伴い2016年にはECグループを発足させ、リニューアルに向けて動き出したのですが、大きな問題が立ちはだかりまして……。

ーーどんな問題だったのですか?

山田氏:
そもそもメインビジネスがBtoB販売だったため、EC専門のスタッフがいない状況で業務効率化ができておらず、EC関連業務はほぼアナログだったことです。受注件数が増えるほど業務も雪だるま式に増えていました。「手作業で処理しているようでは、スタッフがいくらいても足りない。受注件数が伸びたときのことを考えて、さすがにどうにかしないと」と思ったのです。

ただ、弊社にとってECは新規事業に近い状態でして、社内だけではどうにもならない。そこで、外部ベンダーに頼ることにしました。クラウドECプラットフォーム「メルカート」と、一元管理システム「TEMPOSTAR」の両社さんに協力してもらいながら、アナログな社内体制と業務フローをひとつずつ解決。こうして無事、2017年に自社ECサイトをリニューアルオープンできたのです。

サイトリニューアルと受注管理ツールの一新。決め手はサポート力と実績

サイトリニューアルと受注管理ツールの一新。決め手はサポート力と実績アツギ株式会社 直営事業部 ECグループ 主査 加藤 秀哲氏

ーーなぜ今回のリニューアルではECカートとして「メルカート」を選んだのでしょうか。

加藤氏:
「メルカート」を選んだ理由は、パッケージシェアNo.1であること、月額費用が8.9万円〜でコストパフォーマンスが高いこと、拡張性が高いこと、定期的にバージョンアップが付いているからでした。

ただ、最後の決め手になったのは、担当者さんのサポートの手厚さでしたね。ただサービス提供をするだけではなく、社内の意識改革の部分から一緒にテコ入れしてくれたんです。EC事業の進め方について、弊社の代表とも直接話しをしてくれました。弊社の「アナログで社内体制が構築されていない」という事情をよく理解してくださったうえで、体制を整えるためのコンサルティングをしてくれました。これにより社内のリニューアルプロジェクトがスピード感をもって動き出せたと感じています。

ーーもともと「TEMPOSTAR」の前身のサービスを利用していたと伺いましたが、なぜ一元管理システムに「TEMPOSTAR」を採用したのでしょうか。

加藤氏:
サイトをリニューアルしてECの基盤を作ろうというタイミングで、今後は在庫管理・受注管理・商品登録まで自動化したいという考えがあり、それが可能な「TEMPOSTAR」を選びました。

12年間で3,500社以上支援してきた実績があり安心して相談することができましたし、「TEMPOSTAR」なら、EC事業の成長を見据えながら、効率的な業務フローを組める。そう確信し、「メルカート」と連携させて使うことにしたのです。

ーー「メルカート」と「TEMPOSTAR」の連携は問題なく進められましたか?

加藤氏:
はい、かなりスムーズでした。……むしろ、弊社はほとんど何もせず、ベンダーさん同士で連携の開発を進めてもらえましたね。最初の打ち合わせには同席し、その後はメールにCCで入れていただいたり、議事録を共有していただいたりして常に状況が把握できている環境を作っていただけました。正直、社内に専門的な開発の知識はなかったので、弊社が双方の取次ぎ役をせずとも進めてもらえたのは、非常に助かったポイントですね。

売上前年比151%を達成!業務効率化で、よりレベルの高い仕事を

ーーECサイトリニューアルプロジェクトにより、結果としてどのように状況は変化しましたか?

山田氏:
「メルカート」には、サイト作りはもちろん、社内体制も整えてもらい、EC本格化のための基盤作りをしてもらいました。そして、土台が固まったうえで「TEMPOSTAR」を使って、アナログだった業務フローの効率化を実現。結果的に、担当者のルーティン作業にかける時間を大幅にカットできました。

以前は、自社ECサイトと各モールの管理画面から、受注情報をCSV形式にして毎日手動でシステムに入れ込んでいました。しかし現在は、「TEMPOSTAR」に注文情報が自動で貯まるようになったため、確認するのは「TEMPOSTAR」の管理画面のみ。複数の管理画面を渡り歩くことなく、業務が完結するようになったのです。

加藤氏:また、以前は手書きで伝票を作成したり、送り状番号を手打ちしたり、人的ミスが発生しやすい状況でした。しかし、「TEMPOSTAR」なら、伝票処理や配送処理もシステム上で対応できるため、ミスを心配する必要がなくなりまして。

これまで1名あたり3時間半から4時間ほどかけていたルーティン作業が、「TEMPOSTAR」を導入してからは、毎日1名あたり半分以下の時間で作業ができています。空いた時間を使って、ユーザーさんのために新しい施策を考えられるようになりましたね。

ーー新しい施策とは、具体的にどのようなものですか?

山田氏:
欲しい商品を見つけやすいように、選択肢が可視化できるサイト作りを行いました。以前は、自社ECサイトに商品のパッケージ写真のみを掲載し、必要最低限の情報だけで販売していました。しかし、ストッキングだけでも肌色系のカラーが10種類以上あるため、お客様は購入するべき商品を見極められません。

そこで、画像枚数を増やし、ひと目で色味がわかるカラーチップを掲載して、見せ方を工夫したサイト作りができるようになりました。その結果、商品に関する問い合わせを、70%ほど減少させることができました。

ECサイト上でも商品サイズや色を選択しやすいように改善

ーー不要な問い合わせを減らし、ユーザーにもスタッフさんにも喜ばれるサイトにすることができたんですね。実際に売り上げはどのように変化したのでしょうか?

加藤氏:
売上は、2019年4月から半年で、前年比151%と順調に伸び続けています。リニューアルする前は社内体制や業務フローが整っておらず、マイナスからのスタートでした。しかし、「メルカート」と「TEMPOSTAR」にサポートしてもらうことで、やっと基盤を固めることができた。これからは、さらに社内のEC体制構築をしながら、事業を伸ばすための施策を打っていきたいと思います。

ーー最後に、アツギのEC事業について今後の展望を教えてください。

山田氏:
自社ECサイトを“コミュニケーションツール”と捉えて、商品本来の価値を伝えていけたらと思います。ECサイトを単なる物販のプラットフォームとして捉えるなら、商品の見た目や機能性を掲載するだけでいいかもしれない。しかし弊社は、メーカーだからこそ、商品に込める思いやストーリーの部分も伝えて、お客様と“コミュニケーション”を取りたいと思うのです。

約70年間、お客様を一心に思い続けるアツギの世界観。この想いを自社ECサイトを通してどう表現していくのか、注力して追い求めるつもりです。

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