システム×コンサルティングでD2Cを支援 「EC Force」で売り上げが伸びる理由
サブスクリプション型のECを手掛ける企業中心に、約250店舗が導入しているSaaS型のEC基幹システム「EC Force」。コンバージョン率とLTVが高いECサイトを構築できることから、導入ショップの多くが売り上げを伸ばしています。システムとコンサルティングを組み合わせてD2C企業を後押ししているSUPER STUDIOの真野氏と川崎氏に、「EC Force」の特徴や、D2C支援事業の展望などを伺いました。
D2C成功の鍵はデータの「分析」と「活用」
真野:弊社はD2Cに特化したSaaS型のEC基幹システム「EC Force」を2017年から提供しています。また、D2Cのコンサルティングと運営支援も行っており、ECサイトの構築から運用、マーケティング、フルフィルメントまで一貫してサポートできることが強みです。
D2C事業においては、データを分析し、その結果を業務改善やCRM、マーケティング、商品開発などに活用することが欠かせません。データの分析を通じて顧客のことを理解し、良好な関係を構築していく。これがD2Cブランドのあるべき姿だと考えています。
「EC Force」はその重要なデータを蓄積・分析できるプラットフォームです。例えば、ECサイト内の購買データを踏まえて顧客の傾向をつかみ、商品のレコメンドや広告の出し方を改善することや、ユーザーからのお問い合わせ内容を一元管理し集計・分析できるので、サービス改善に活かせます。さらには、配送遅延や返品、キャンセルなどの割合を分析し、数値が上昇しているようであれば原因を特定して改善していく。このように、様々なデータを蓄積・活用できます。
せっかく貴重なデータを持っていても、それを活かせなければ意味がありません。ですから、あらゆるデータをメーカーが把握出来る形でシステムを構築することで、D2C企業をサポートしています。
川崎:データ活用の重要性が高まっている背景には、デジタルネイティブ世代中心の時代が到来していることや、新規顧客獲得コストが高騰していることなど、さまざまな要因があります。
ECモールへの出店がメインであった時代から広告のターゲティング最適化が進み、自社ECサイトを運営するメーカーが増え、競争が激化した現在は、漠然とネットショップを運営しているだけでは売り上げは伸びません。
顧客1人1人と向き合うために、顧客の行動・購買データなどをアクティビティログと捉え、数字データとして分析するだけでなく、顧客を「n=1」として捉えることで、メーカーと顧客がサスティナブルな関係を構築できる。ですから、データを整理して考えられる私たちのようなECシステムが求められているのではないでしょうか。
店舗の平均年商1・5億円売上が伸びる理由とは?
真野:私たちがシステムやコンサルティングを提供する上で、何よりも重視しているのは、「ショップさまの売り上げと利益を伸ばすこと」。特に重視している指標はコンバージョン率(以下、CVR)です。エンドユーザーを増やすために、まずは新規での獲得が最大限やりやすい状態にする、そして、最終的にLTVを最大化することを目指します。
メーカーの売上と利益を増やすことを重視してきた結果、「EC Force」を導入したショップさまの平均年商は伸び続けています。2019年における1店舗あたりの平均年商は1億5000万円でした。クラウド型のカートシステムとしては国内トップクラスの実績です。
川崎:平均流通額が高い理由の1つは、「EC Force」の機能にあると自負しています。ECサイトのフロントから注文管理、決済、CRM、広告効果測定、サーバ環境など、ECに必要な機能を網羅しているのはもちろんのこと、CVRやLTVの向上につながる機能を多数備えていることが強みです。
CVRを高める機能として効果的なものの1つは、最小2回で遷移できるフォーム一体型のページの標準搭載です。最近ではワンクリックで決済が完了する機能をリリースしており、さらに画面遷移を減らしてCVRを劇的に上げられます。また、ランディングページのCTAボタンを押すと表示されるチャットフォーム「SMART DIALOG」や、入力フォームでの離脱を防ぐEFOなども高い効果を発揮します。実際「SMART DIALOG」を導入したことでCVRが約200%改善したというメーカーもいます。
注文完了画面でアップセルを提案する「サンクスオファー」機能はLTVの向上に寄与します。アップセルオファーを購入前に行うとCVRが下がるとされておりメーカーはリスクと捉えますが、お試し商品を購入した顧客にお得な定期購入コースを注文後に紹介することで、LTVを伸ばしリピーターへと引き上げるような施策が実現します。
「広告管理」の機能にも自信を持っています。リスティングやSNS、ディスプレイ、動画サイトといった出稿先ごとにアドコードを出し分けて、アクセス数やコンバージョン数などを集計できるため、広告の費用対効果は一目瞭然。管理画面ですべての広告の結果を閲覧し、費用対効果を直感的に把握できます。
真野:「EC Force」をお使いいただいたほとんどのショップさまは、広告機能を評価してくださいます。また、ある広告代理店さんからは「これほど高度な広告運用ができて、CVR向上の施策を打てるECシステムは『EC Force』しかない」という嬉しいお言葉をいただきました。実際、こうした評判が口コミで広がり、ご紹介による契約をベースにここまで成長できました。
月20箇所以上アップデートされるSaaSだから常に最新
川崎:「EC Force」はバージョンアップの頻度が高いことも特徴です。新機能の実装やアップデートは平均で月20~30箇所。EC業界のトレンドの変化は速く、新しい売り方や広告運用の手法などが次々と出てきますから、システムもそれをキャッチアップしなくてはいけません。メーカーがやりたいことは日々変わっていきます。「EC Force」はメーカーからの要望を踏まえ、常に最新の機能をお使いいただけるようバージョンアップを続けてきました。
真野:フルスクラッチやパッケージソフトでECサイトを構築すると、数年で機能が古くなり改修が必要になります。その費用は膨大になることも少なくありません。ショップさまがバージョンアップの費用を負担することなく、常に最新の機能をお使いいただけることが、SaaSの大きなメリットではないでしょうか。
サポートチームが売上拡大を支援
川崎:「EC Force」を導入したメーカーの平均流通額が高いもう1つの理由は、弊社のサポート体制にあると思います。社内にサポートチームがあり、専任スタッフが電話やチャットでショップさまからの問い合わせに対応しています。サポートスタッフは社内にいるエンジニアやプロジェクトマネージャーと連携し、迅速に回答を差し上げます。
「EC Force」は機能の数が豊富ですし、毎月20~30箇所のアップデートを行いますから、メーカーの運営にその機能が役立つように、サポートには特に力を入れてきました。システムを使いこなせるようにサポートすることは、優れたシステムを提供することと両輪だと考えています。
真野:サポート部門を外部のコールセンターなどに委託すると、問い合わせへの返答に時間がかかってしまいます。そして返答が遅れたことで売り逃がしが発生してしまうかもしれません。システムの使い方を心配することなくメーカーが運営に専念できるように、手厚いサポートチームを社内に作ることにこだわりました。
システムの乗り換えやデータ移行もサポート
川崎:最近は他のシステムから「EC Force」にリプレイスをご検討されるショップさまが増えています。それまで使っていたシステムでは、定期通販を行う上での機能に特化していなかったり、その改善が進まないことを理由にリプレイスするケースが多いです。
また、「EC Force」はECサイト構築の自由度も高いため、ブランドの世界観を表現しやすいことも、リプレイスの理由として上がりやすいですね。D2Cは世界観を消費者にしっかり伝えることが重要ですから、デザインや構成の自由度の高さは大切なポイントではないでしょうか。
真野:他にも「EC Force」はサーバー環境が強固で、メーカーの売上が伸びてトラフィックが増えても処理が遅くなるようなことはありません。スタートアップから年商100億円以上のメーカーまで、問題なく利用可能です。
川崎:システムを乗り換える際のデータ移行も、弊社がサポートします。システムのリプレイスやデータ移行の作業は内製化していますので、「EC Force」を熟知したプロジェクトマネージャーが指揮をとり、スムーズに移行が完了します。
真野:移行作業における課題の1つは、決済情報の移行ではないでしょうか。この点も安心してお任せいただけます。弊社は15社以上の主要な決済サービスと連携していますから、連携済みの決済サービスであればデータをそのまま「EC Force」に引き継げます。定期注文を止めることなく移行できることも「EC Force」の強みだと自負しています。
コンサルティングとシステムでD2Cを支援
川崎:事業者がD2C事業を成功させるには「パーソナライズ」が今後のキーワードになると思います。ユーザー1人1人のニーズに合わせてサービスを提供し、顧客体験を高めていく。それを実現できるシステムを今後も目指していきます。
今春には、アンケートでユーザーの好みを把握し、結果に合わせたカスタム製品をサブスクリプション型で販売できるシステムをローンチします。これは単なるアンケートシステムではありません。ユーザーが回答した内容や、行動データを蓄積した上で、そのデータを「EC Force」上のデータと紐付けて分析できるデータドリブンなショップ運営をサポートするシステムです。
先ほどもお話しした通り、弊社はデータの蓄積・活用がD2Cの本質であると考えています。その軸をぶらさずに、システム開発を加速してまいります。
真野:コンサルティング事業ではサブスクリプション型のD2C支援を中心に、今後はブランディングや商品開発、マーケティングの支援をさらに強化していきます。D2Cの成功事例をつくってきた弊社のノウハウを活かして、ショップさまの成功を後押ししたいです。
D2Cは今後、リアル店舗との連携も重要になっていくでしょう。「EC Force」はO2Oにも対応できるように、POSとの連携も視野に入れています。
「EC Force」をリリースしてから約3年が経過し、「D2Cと言えばEC Force」と言っていただくことも増えました。D2C事業を成功させるには、最適なシステムを選んだ上で、勝てるビジネスモデルを構築することが重要です。これからもシステムとコンサルティングの両輪で、D2C企業をサポートしていきます。
導入事例〜タマチャンショップ〜
デザインにこだわるためにEC Forceへ移管
タマチャンショップはもともと椎茸農家の父が開いたショップです。当初は椎茸しか販売していませんでしたが、徐々に商品点数を増やし、売上を伸ばしてきました。特にECモールの競合をベンチマークして開発した商品はヒット商品となり、ショップが成長するきっかけになったと思います。
しかし、最近のモールは競争が激化してきており、独自商品やLPなどがすぐ真似られてしまうリスクもあります。そのため、今後のことを考え、自社サイトにも今以上に注力をすべく、EC Forceに移管をしました。
移管前の自社サイトは定期通販に力を入れていこうと思っていなかった時期に導入していたことから、機能やデザインに拡張性がありませんでした。
一方、EC Forceのデザインの自由度の高さは非常に満足できるレベルでした。EC Forceであれば、タマチャンショップとしてお客様に伝えたいメッセージをECサイト上で体現できると感じています。
そして、ただUIにこだわったECサイトを構築できるだけではなく、購入までが非常にシームレスで、UXに優れています。結果、CVRは向上し、導入後数ヶ月で過去最高月商も更新できています。
デザイン・商品を通して独自の文化形成を目指す
これからは自分たちが信じる商品や世界観を発信して独自の文化を形成し、そこに共感してくれるお客様を増やしていくことが重要だと考えています。そのために商品開発やLP制作には1年以上の時間をかけることもあります。
そういった点においても、SUPER STUDIOはサポートしてくれている方々のレベルが高く、大きな期待をしています。常にショップのことを考えていただきながら、システム改修を行い、最新の提案をいただけているので安心して相談できます。
私たちもSUPER STUDIOも業界的には後発ですが、そこを強みに、ECの仕組みを熟知した上で良いものを世の中に発信していこうと挑戦している会社だと思います。そこにシンパシーを感じることが多く、今後も色々とご支援いただきたいです。
導入事例〜トリコ株式会社〜
カスタマイズサプリ「FUJIMI」を展開するトリコ株式会社がEC Forceを導入した感想は
弊社は日本初のカスタマイズサプリ「FUJIMI」を2019年3月から販売しております。化粧品だけでは解決できない肌の悩みを、啓蒙しながら解決できる仕組みを提供したい、またそういった市場を作りたいと考え、今の商材をローンチしました。
EC Forceは知人から、ECを始めるならおすすめということで紹介いただきました。他のシステムも検討していたのですが、弊社のプロダクトがカスタマイズサプリであることや、美容診断を自社サイトで行った上でカートシステムへ誘導するという割と珍しい仕様のため、最終的にカスタマイズ性に富んでいるEC Forceの導入を決めました。
さらにリリースからずっとアップデートや機能追加をしていると聞き、様々な機能を近い将来リリースしてもらえるのではないかという期待も大きかったです。実際に導入して良かったと感じる点はサイト全体のスピードが非常に速いこと、またカスタマーサポートの方がとても手厚く親切に回答してくれるところです。
特に導入当初はわからないことが多く、毎日のように問い合わせをしていましたがその際にもとても親切に答えていただき、柔軟に対応していただいたという印象があります。
今後の目標とEC Forceに期待すること
本年3月16日よりカスタマイズフェイスマスクを発売しました。今後500億円規模の企業を目指しており、FUJIMIというブランドでのライン展開やさらなる成長のためにオフラインでの店舗展開も考えています。
独自の展開をして行く際に私たちが重視するのは、システムにおいてもどこまで独自性に合わせて拡張できるかです。ただ、新しい手法をシステムに取り入れる際、自社でそれをハンドリングするとなるとコストが多くかかってしまいます。
SUPER STUDIOはメーカー目線でECをリードしていて、機能の必要性をSUPER STUDIO自身が分かっていると伺っているので、そこに弊社の独自性がマッチする、EC Forceにはそのようなシステムであることを期待しています。