ロボティクスによる未来を見据えた物流でECを後押し

ECのミカタ編集部 [PR]

佐川グローバルロジスティクス株式会社
執行役員 物流ソリューション担当 物流ソリューション部部長 兼務
森田 崇史氏

EC化率が高まる中、スピーディーな物流は欠かせない。一方で「2024年問題」や人材不足から、物流費高騰や締切時間の前倒しが懸念され、需給間の「ねじれ」が起きている。それに対し、佐川グローバルロジスティクス株式会社では「シームレスECプラットフォーム」を提供する。同社執行役員の森田氏に話を伺った。

スピーディーかつ大量の物量に「耐えられる物流」へ

―貴社に寄せられるEC事業者からの課題感について教えてください。

森田氏 コロナ禍でECの取り扱いが増えたことで、物量も増加しています。これまで、自社で受注から発送まで行っていたEC事業者では、注文が増加し物流にまで対応しきれず、物流を外部委託する、というケースが増えています。一方、大型ECモールでは「翌日配達」が当たり前になっています。お客様の気持ちが変わる前に荷物をお届けすることは重要で、キャンセル率も減らせます。そのためリードタイムの短縮は、物流だけでなくECにとっても重要な課題なのです。

―物流業界としても課題があると聞きました。詳しく教えてください。

森田氏 物流業界では、「耐えられる物流」の構築が課題となっています。一つは、人材不足と人件費の高騰です。物流を支える人材は慢性的に不足しています。人口減少にあって、ますます深刻になるでしょう。加えて、2024年4月には働き方改革関連法により、トラックドライバーの時間外労働が制限されます。これにより、時間内に大量の荷物をお届けすることが、より困難な状況になります。さらに、最低賃金が年々上昇しており、結果として物流コストの高騰が懸念されているのです。EC事業者にとって、物流コストは支出の中でもかなりの割合を占めるため、物流コストの高騰は経営に大きな影響を与えます。

もう一つは、リードタイムの問題です。トラックドライバーの時間外労働の制限などから、当日発送の締切時間は前倒しされることが予想されます。先程、リードタイムの短縮が重要だと説明しましたが、実際にはリードタイムが長くなる要因が多いのです。
このように、届けるべき荷物が増え、翌日配達といったスピーディーな配送にニーズが高まっているにもかかわらず、それに応えられる体制が整っておらず、需要と供給の間でねじれが起きているのです。物流としては、人材不足をカバーしつつ、いかにリードタイムを短くお届けするか、が課題となっています。

最新システムを従量課金制で提供するプラットフォーム

最新システムを従量課金制で提供するプラットフォーム

―こうした状況に対して、貴社ではどのような解決策を提案しているのでしょうか。

森田氏 こうした現状を見越して、当社では、ロボティクスなど、最新の設備・システムを集約したEC向けの物流プラットフォーム「シームレスECプラットフォーム」を提供しています。一般に、お客さまが自前で物流拠点を整備する際には、専用の設備やシステムを構築するため、初期コストに膨大な費用と時間が必要です。そこで、すでに用意されている最新の設備とシステムを提供することで、初期投資にかかる時間と費用を削減できます。

また、このサービスでは従量課金制を採用しています。使った分だけ使用料が発生するため、突発的なイベント対応のみで利用される事業者もいらっしゃいます。フィギュアやグッズなどを、短期間に大量に個別発送した事例もあり、緊急性の高い案件のみで利用することも可能です。

さらに、リードタイム短縮にも力を入れています。このプラットフォームでは、最新鋭のロボットを24時間稼働し、1日に1万6千件の荷物を発送できる処理能力を有しています。拠点となる「Xフロンティア」は東京都江東区にあり、施設内には佐川急便の中継センターを併設しているため、受注後すぐに荷物を階下にある中継センターへ流すことで、最短時間で当日配送が可能です。例えば、ECでの注文が集中する22時から24時に受注した荷物の場合、深夜に発送作業を行うことで、首都圏の一部では、翌日午前着の配送も可能です。中継センターを併設した当社のECプラットフォームは、全国でもここだけで、現状として最速級のリードタイムを実現しています。

このプラットフォームでは、APIを活用することでECシステムとデータ連携ができるほか、WMS(倉庫管理システム)との連携も可能で、受注した商品の自動発送にも対応します。このため、自社でECサイトを運営する場合にも、このプラットフォームをご利用いただければ、大手ECモール以上の質とスピードで、配送が可能です。

ロボティクスによる省人化も進めています。自動倉庫型ピッキングシステム「オートストア」をはじめ、さまざまなロボット技術を活用し、従来の50%の人員で荷物の梱包、発送を行うことで、人件費を抑えて、物流コストの削減を図っているのです。

「ロジスティクス大賞」受賞の環境に配慮した自動梱包機

―このプラットフォームで活用している自動梱包機が環境に優しいと聞きました。詳しく教えてください。

森田氏 Xフロンティアでは、自動包装システム「Carton Wrap」を採用しています。従来、梱包するダンボールは規定のサイズのものを数種類使用しています。ですが、Carton Wrapでは、機械が荷物のサイズに合わせて、最適なサイズのダンボールを自動で生成し、梱包します。梱包サイズを最適化することで、容積を約33%低減できます。これによりトラックの積載効率を上げることで、輸送回数を減らせるため、コストのみならず、CO2排出量の削減にもつながるのです。さらに梱包資材の削減、省人化も実現しています。この取り組みが評価され、優れたロジスティクスの実績を顕彰する「2021年度ロジスティクス大賞『SDGs社会貢献賞』」を受賞したほか、国内外の複数の賞を受賞しています。

―今後の展望について教えてください。

森田氏 EC化率は、今後も加速していく中で、物量もますます増加することが見込まれます。そのため、「シームレスECプラットフォーム」のニーズは今後より高まると予想しています。開業時はこのサービスをご利用いただき、事業が拡大した際には、専用の物流センターを構築するオーダーメイドにも対応します。このようにEC事業者の事業成長に合わせた、最適なソリューションを提供することで、EC事業者の成長を後押ししたいと考えています。

佐川GLのECプラットフォームの詳細はこちらから


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