丁寧な商品情報の発信で世界からの信用を獲得し、事業成長を遂げるNINJA
日本を代表するコンテンツであり文化であるアニメやアニメ関連グッズは、海外では極めて人気が高い。日本人以上に日本のアニメを深く愛するファン層も多く、関連グッズであるトレーディングカード、いわゆるトレカが高額で取引されることも多々あるという。
そうした世界市場に注目し、トレカを海外輸出して事業を急成長させている企業がある。それが株式会社NINJA (以下、NINJA)だ。eBayを軸とした越境EC展開で、世界マーケットでのトレカ販売ビジネスを成長軌道にのせたNINJAの越境ECへの取り組みや、その取り組みを支えるイーベイ・ジャパンのサポートについて、NINJA代表取締役の小川 北人氏と、イーベイ・ジャパン株式会社 コレクティブルカテゴリーマネージャー 市田 良介氏に、お話を伺った。
個人事業でスタートさせたポケモン・トレカの越境EC展開を軌道にのせた、商品状態の詳細情報発信
―― 秋葉原で実店舗も展開されていますが、売上の中心はやはりECですか
小川氏 はい、そうですね。当社ではポケモン・トレカを専門に扱っています。2020年3月頃にスタートしたばかりではありますが、多くの取引実績があります。さらに、今年6月には秋葉原にポケモンカード専門の実店舗をオープンし、着実に伸長しております。
―― ポケモン・トレカを海外で販売しようと思い立った背景や、スタート時の苦労などについてお教えください
小川氏 日本のアニメなどのカルチャーは、海外ではとても人気です。中でもポケモンのトレーディングカードは圧倒的に人気がありますし、関連商品のニーズも安定的です。ですから、ポケモン・トレカなら世界市場で展開できるだろうと考えたのです。
越境EC展開そのものについては、eBayサイトを利用したため、それほど苦労したということはありません。ただ、スタートアップ時点では当然に私たちが展開するECへの信用性が低いので、なかなか売れないということはありました。そもそもトレカの市場では、商品自体の状態はスマホで簡単に撮影した画像などで確認するしかないというのが一般的で、ショップ自体に信用がなければ「本当に希望どおりの商品が届くのか」と心配するバイヤーは買ってくれないのです。
そこで私たちは、商品であるトレカの画像を一眼レフカメラを使ってきちんと撮影し、商品自体の良さをしっかりアピールするように試みました。スマホのカメラ機能で簡単に撮影するのとは違い手間はかかりましたが、しっかりした商品写真をアップしたことで売上が伸び始めました。写真もそうですが、加えて商品の状態についての丁寧な説明文などもつけて商品情報を詳細に発信したことも、功を奏しました。
市田氏 トレーディングカードを購入されるバイヤーさんは、使用目的ではなくコレクターが多いため、やはりカードの状態を気にされる方が多いですね。そこに着目して、高解像度の写真を掲載したり、詳細説明をつけたりするなどの工夫がNINJAさんの強みになりましたね。
小川氏 私たちとしては、やれることをやったというだけです。そうした取り組みが結果につながってよかったと思っています。
圧倒的なバイヤー数や販売対象国も魅力だが、多様なサポートやキャンペーン施策の充実度もeBayの魅力
―― いま現在、NINJAさんでは、何か国ぐらいで販売展開しているのですか?
小川氏 具体的な国数は企業秘密ですが(笑)、戦略として1つでも多くの国で販売することを目指しています。いま現在も相当数の国で事業展開していますが、今後もさらに広げていきたいと考えています。
越境ECを展開する上では当たり前のことですが、国によって発送方法や梱包のレギュレーションが違う場合があるので、その国のレギュレーションに合った方法で梱包・発送しなければならないのがとても大変です。でも、そうした点が参入障壁となってスケールメリットを求めるような大手企業さんが参入しにくいという側面もあり、当社にとってはむしろ、その個別対応力を活かせてメリットが大きいと考えています。
ただ、国によっては法規制が急に変更になって、販売・発送が難しくなってしまうということはあります。その場合は、そこに代わる新しい国を開拓するなどして、トータルの市場規模を確保するようにしています。
イーベイ・ジャパンのご担当者とは月に1回程度の定例ミーティングがあって、そこで海外のレギュレーションなどに関しての情報をもらえることも多いので助かっています。
市田氏 eBayでは190ヵ国超での販売が可能で、バイヤー数も1億人以上いますから、NINJAさんのように“1ヵ国でも多くの国で販売したい”というセラー様にはメリットが多いと自負しています。
私たちは常にセラー様目線でのサポートを重視しています。ですから、課題・問題になりそうな海外でのレギュレーション変更があれば適宜情報提供していきますし、オンラインセミナーなども頻繁に開催し、情報発信をしています。さらに実際お困りごとが発生すれば、日本語でのカスタマーサポートもあるので、ストレスなくご相談いただけます。
越境ECで成功するための3ポイント「言語」「発送」「トラブル対応」は、eBayで手厚くサポート
―― eBayで越境ECに取り組む事業者が共通して抱える課題にはどんなものがありますか
市田氏 越境ECで事業を拡大するためのポイントは3つあると、これまでは一般的に言われていました。それは「言語」「発送」「トラブル対応」です。
しかし最近は、Google翻訳などの機械翻訳サービスの精度が高まったことで、言語が課題になるというケースは少なくなっているようです。eBayでは基本的には英語を使用しますが、先ほども触れた通り、カスタマーサポートなどの重要な場面では日本語対応しています。ですから、言語の点では問題はないでしょう。
2つめの「発送」については、どんな商材を扱っているのかによって対応に違いがでますので一概には言えませんが、たとえば eBayセラーのための海外配送ツール eLogi(イーロジ)というサービスをご活用いただくことも、発送に関する課題解決のひとつの方策となります。はじめて越境ECに取り組まれる場合でも、それほど身構える必要はありません。
また3つの「トラブル対応」ですが、越境ECでは返品やキャンセルの扱いについて心配される方が少なくありません。しかしeBayで販売される日本のセラー様にはイーベイ・ジャパンによる充実した日本語カスタマーサポートが用意されていますから、それをご利用いただくことでトラブル対応もスムーズになります。また、さまざまなトラブル対応に関するセミナーを随時開催しているので、安心して越境ECに取り組んでいただけます。
小川氏 いま海外では、「メイドインジャパン」であること自体が一種のブランドのようになっています。日本にいる日本人が考える以上に、海外では「メイドインジャパン」が浸透しているということです。
なので、もし「メイドインジャパン」の商材を扱っているEC事業者ならば、eBayのような仕組みを活用して、積極的に越境ECに取り組むべきだと思いますね。
当社としても、現在はポケモン・トレカを専門に扱っていますが、今後はトレカ以外のポケモン関連商品、たとえばフィギュアやゲームなども扱っていきたいと考えています。また、国内のリアル店舗展開もさらに充実させたいと考えています。eBayを活用することで、「海外で売る」ということに関しては何の不安もありません。それよりも商材としてのトレカをどうやって効率的に入手するかが当社の課題であり、そのためにはリアル店舗の出店を加速させていきたいと思っています。
実はECにおいても、リアル店舗がある、ということが大きな信用に繋がっているというメリットもあるのです。
市田氏 私たちイーベイ・ジャパンとしても、より多くのセラー様に越境ECに取り組んでいただきたいという思いがあり、新規セラー様向けのセミナーを頻繁に開催したり、手数料がお得になるキャンペーンなども適宜実施しています。たとえば、この10月1日からは「eBayスタートアップキャンペーン」として、一定の条件を満たすと落札手数料が最大200米ドルも無料になるキャンペーンを展開しています。
eBayをご活用いただければ、越境ECはそれほど難しいビジネスではありません。この機会にぜひ、日本に居ながら海外と取引ができるeBayを活用し、さらなる成長を目指していただきたいと思います。
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